魔女の宅急便 新装版 キキともうひとりの魔女 (3) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2015年6月20日発売)
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感想 : 17
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  • 本 ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041031902

作品紹介・あらすじ

16歳のキキのもとへケケという少女が転がりこんできて宅急便の仕事を横取りしたり、とんぼさんとのデートに居合わせたりと振り回され放題。反発しあいながらキキも少しずつ変わっていき…シリーズ第三弾!

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズは6巻セットなので、キキが1巻毎に1年ずつ大きくなっていくのかな?と思ってた。私の勝手な予想を裏切り、4年経っててもう16歳になってた。あらら。

    この巻では、ライバル魔女ケケが現れる。
    いろんな意味でのライバル。自分の親しかった人たちがみーんなケケに取られていく感じ。親友と言えるジジも。トンボさんまで?!

    あ、もしかしてこれって、妹が産まれたばかりの時のお姉ちゃんの気持ちか!!似てるかもー!

    キキも、読んでる私も、ケケにイライラするのです。それでも、キキがだんだん大人の階段を登って行くのが分かります。みんなと遊ぶ前に、きちんと責任持って仕事を優先したり。でもトンボさんのこととなると、自分を見失うほどオシャレに夢中になったり。可愛いのよー。

    最後はトンボさんと、2人きりで夕方海岸でお話…。
    もう〜〜展開はやいわよ〜〜。というか、トンボさんもえらく発言が大人になってて素敵だった。そらもう、惚れてまうやろ〜。

  • キキもう16歳なのね!!!
    コリコの街に、ケケっていう魔女もどきみたいな12歳の女の子がやってきて、結構めちゃくちゃで、キキが大事にしていたことをどんどん奪っていっちゃう。結構読んでて辛かった笑
    ケケも悪い子ではないって分かるんだけどね。
    最後の終わり方は素敵だったなあ。

  • ケケという女の子が出てくる3巻。ケケはキキのやってることを先回りしてやってみたり、要領がいいしキキは、邪魔されて手こずりながら私はもう魔女でいる意味があるのかな?と悩んでいる。

    ケケもケケで悩んでいるんだということが明かされるところが良かったなぁ。憎まれ役だけどどこかかわいいケケ。こういう子、同世代でいたら嫌だけど見てる分には面白いんだよなぁ。

  • せつなくてかなしくて、思春期・青春だなぁと思う。児童書だけど大人も楽しめる。

  • えーすごい胸糞回だった。。。
    ケケってもう1人の魔女が現れる。こいつうざすぎ。
    キキをいじめていじめて精神崩壊させる本なんて読みたくなかった。
    ただただ悲しい。
    キキを除け者にして、全部奪ってみじめな思いをさせる事ばっかり読ませて何なのこの物語?それに普通こんな嫌な奴一緒の部屋に住まわせないよね?住みたくない。
    嫌味を毎日毎日同じ部屋であびせて読者の嫌悪感を煽りたいのか知れないけど、ありえない。
    せめて隣のアパートに引っ越してきて、毎日来る。ぐらいの設定じゃないとさぁ…。
    角野さん嫌だよこれは。。。
    いじめられても耐えろって違うくない?逃げてもいいし、環境を変えたっていいし、嫌な奴追い出してもいいのに。

    そんなイライラが爆発したのか、キキのジジへの態度がすごくひどい。虐待じゃん。
    そりゃジジも家出するよ…。キキが謝るまで絶対許したくないな。

    最後にこの本の後味の悪さに( ゚д゚)ハッ!と気付いたように方向転換して、いじめの加害者がいい人ぶって、被害者ぶって、キキの方が幸せなのよーみたいな後味よくさせたかったのか知らないけど、それまでヘラヘラしてたくせに、ガラッと雰囲気変わるコリコの街のみんなにもシラケた。とんぼもね。
    色々あったけど、本当はみんなキキを大切に想っているって事を伝えたかったならもっと優しさやおもいやりの気持ちの伏線を散りばめておかないとこんな風に復活できないよ。違和感ありすぎてつら。
    最悪の読後感。読まなきゃ良かった。



  • コリコの町で暮らすキキの元にある日急に現れた女の子ケケ。1〜2作目はお届けものを依頼する町の人とのふれあいでまっすぐ成長していくお話でしたが、今回は不安や疑いと葛藤するキキの心のお話でした。読んで思い出したのが、自分の中3の頃。当時、何だか思い悩んだり、不安になったりで不機嫌気味だった私について当時父親が「お姉ちゃんは青春を送っている最中なんだよ」と弟に話していたなぁという事を思い出しました。あの頃は『青春時代っていうのはもっとキラキラしたものの事を言うのに』なんて思って父は見当違いな考えをしていると思っていましたが、この本を読むとキキと重なる当時の自分が見えた気がして、父の言う事も案外合っていたのかもしれないなと思いました笑
    大人になってからの初読ですが、子供の頃やキキと同じ年の頃に読むとまた違う感想を得る事が出来たのかなぁと思いながらイッキ読みしてしまいました。2025.2.23読了。

  • 突然やってきたケケの行動や言動にモヤモヤしたりイライラしたり、自分よりも要領よく友達作っていつのまにか街のみんなに受け入れられていたり、キキの元から離れるわけでないジジもケケに懐きつつある様子...やきもちヤキモキのキキの気持ちもわかるわかると思いながら読み進むが、(上手く言えないけど)キキの内面の変化は勿論のことキキの視点から外れて見ても、なんてよく描かれているんだろうと思った一冊でした。

  • シリーズ3巻。突如として現れたケケという女の子。
    16歳になったキキは、2巻にも増して疾風怒濤の時代…。自分の揺れ動く感情に大きく振り回されてしまいます。発達の良い教科書になっているなぁと思いました。
    ケケには読者である自分もイライラさせられつつ、物語が終盤に向かうにつれて、キキと同じように気持ちが変化していきます。あれだけムカつく〜!と思っていたケケなのに…。児童文学らしく、物語の終盤には簡単な種明かしもおりますが、すべてが明かされてはいません。
    サスペンス要素もあり、物語としての起伏があって楽しい1冊になっています。スピンオフとしてケケの話もあるそうなので、読んでみたい!

  • ケケという厄介な存在が現れて、キキと同じように私もイライラもやもやした。
    でもキキの心の成長に大きな影響を与えた感じがして、必要な存在だったんだと思った。

  • 第3巻のこの本は、大人へ成長するキキが描かれている。
    可愛らしい、一生懸命なキキが、ケケという、正体不明な13歳の自称魔女の女の子がやってきてから。

    ケケは、意地悪を言ったり、裏読みをしたり、いつもキキの気持ちを憤慨させることを言います。

    イライラしジジに八つ当たりまでするキキ。

    自分は自分で大人にしなけりゃならない。

    キキはどんなふうに、きっかけを掴むのか。

    心がゾワゾワする回になっていますよ。

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著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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