- 本 ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041031926
作品紹介・あらすじ
小説家、エッセイストから歌手、落語家までが、蕎麦やうどん、ラーメンなどの麺についてのこだわりを語り尽くす。ここでしか読めない、究極の一冊。立ち上る湯気とともに、ほっとするひと時をどうぞ。
感想・レビュー・書評
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麺について、というよりは、何かしら体験のどこかに麺絡みのことが入っているエピソードの短編エッセイ集。だから読んでいてへー、と驚けるものもあればこの話麺あんまり関係ないよな、なものもある。超・短時間の隙間読書用。
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2018年、30冊目は、隙間読書用にしていたモノ。
「本当に、皆、長しゃり好きだよなぁ」
コレがラーメン屋の行列に並びながら、読了した自分の最初の感想。
蕎麦、うどん、ラーメン、スパゲティ(あえてパスタとは言わない)、焼そば、ホー、お切り込み(我が地元のモノ)、チャンポン……etc。様々な麺を取り上げた、エッセイや落語、短編小説等が、36人、37編、集められている。選者は、自らも麺のコラムを記した椎名誠。
個人的なお気に入りは、青春短編のような、角田光代『どんとこいうどん』。予想外の、なかなかエロチックな展開みせた、武田泰淳『父母のたべもの』。中年男、父を甘酸っぱく(だってヨーグルトだもの)描いた江國香織『コスモスの咲く道』辺り。
「ススる」が食文化の一つにある日本人。もちろん、自分も無類の麺好きである。だって、先述のように、ラーメン屋の行列待ちを中心に、コレを読んでいたのだから……。 -
ブログに掲載しました。
http://boketen.seesaa.net/article/421762684.html
麺をすする楽しみ、文学編。多様な麺への讃歌。
椎名誠が選んだ麺についての39篇。エッセイが大半だが、落語が3点、小説も3作入っている。
わたしが好きだった3篇。
椎名誠『うどんのお詫び』。笑えるなあ、吉田うどん。きっちり筋を通され、まずいと言いきられてしまった。
池部良『なべやきうどん』。下町人情話の、絵が浮かぶようなみごとな一篇。
江国香織『コスモスの咲く庭』。焼きそばをつくるときの、焼けるソースの匂いが漂ってくるような、臨場感。
麺類があって良かった。さまざまな麺に、そのおいしさに、感謝をこめて、乾杯。 -
2015年4月刊。うどん、ラーメン、蕎麦、スパゲッティ、冷麦、素麺等の麺にかかわる37編のエッセイ。食べると美味しいだろうなーと思いながら、読んでいる自分に気づきます。
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麺類をテーマにした短編集。
内田百閒、島崎藤村や壺井栄から、江國香織や角田光代まで。豊富な執筆陣である。
ただ、なんだろう、麺類といっても、うどん、蕎麦、ラーメン、スパゲッティなどなどあるわけで。
やや統一性には欠ける。
壺井栄が道頓堀今井のファンだったとか、谷崎潤一郎がインスタントラーメンにハマっていたなんていう、妙な情報は入って楽しかったけれど。
一番は、江國香織の「コスモスの咲く庭」。
家族のいない日曜日のお父さんが、あれこれ考えながら自分クオリティの焼きそばを楽しもうとする姿がなんだか素敵だ。-
ミツキさん、はじめまして!
嬉しいコメントありがとうございます!
僕も麺類全般に好きなので
この本、気になってました(笑)
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ミツキさん、はじめまして!
嬉しいコメントありがとうございます!
僕も麺類全般に好きなので
この本、気になってました(笑)
なかなかバラエティーに富んだ執筆陣ですよね。
ミツキさんイチ押しの江國香織の「コスモスの咲く庭」読んでみたいです。
しかし、なんで世のお父さんと呼ばれる男たちは
「俺流焼きそば」をやたらと作りたがるんですかね(笑)
幼い頃に亡くなった僕の父親も
月に一度の休日のお昼は
たこ焼きか焼きそばを嬉々として作ってくれたし(笑)、
母親が作る焼きそばと違って
父親のそれは、ちくわとウインナーとコショウととんかつソースが大量に入っていて
今まで食べたことのない不健康な味で(笑)
ホンマ衝撃的でした((((((゜ロ゜;
だけど、そのワケの分からない 真っ黒クロスケな焼きそばが何故か妙にクセになる味わいで…(笑)(^_^;)
『どや、美味いやろ〜!』
っていう親父のドヤ顔と共に今でも忘れられない思い出です。
とりとめないことダラダラと書いてしまいましたが(汗)、
僕の本棚の『タンゲくん』にも頂いたコメントの返事書いているので、
お暇な時間にでも覗いて見てくれたらと思います。
ではでは、鬱陶しい梅雨の時期ですが、
良い週末をお過ごしください。
2015/06/27
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椎名誠選、日本ペンクラブ編「麺と日本人」読了。椎名誠さんの「うどんのお詫び」に始まって、春風亭柳橋「支那そば」、更には、高橋治、島崎藤村、渡辺淳一などの名だたる作家が執筆された、麺に纏わる珠玉の短編37作を収めた究極の麺本といってもよいでありましょうか。
古くは昭和20年代から黄金の昭和の時代、そして平成と時代背景も様々な麺に纏わるエッセイに知らず知らずの内にグングン惹きこまれていく。そして、日本人にとって麺というのは大切な文化なんだ、ということを改めて確認できた一冊だったと思うのであります。
「日本人は、一生のあいだに果たして何杯ぐらいのラーメンを食べるのだろうか。こんな、つまらないことを、つい真剣に考えてしまうくらい、世間にはラーメン好きが多いし、街にはラーメン屋が氾濫している。そして、ラーメン好きと称するみんながみんな、それぞれのラーメンに対する思いをいだいているのだ。こんな食べものって、ちょっとほかには見当たらない。」(本著より抜粋)
さて!本著の読後の余韻に浸りながら、究極のラーメンを求めて、街に繰り出すとしますか!!!
【Dance1988の日記】
http://d.hatena.ne.jp/Dance1988/20160125 -
椎名誠・選、日本ペンクラブ・編の企画の一冊。稀代の食通たちが麺についてのこだわりを語りつくしている。究極の読んで美味しい作品。
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既存のエッセイを寄せ集めているせいかちょっとまとまりが無い感じ。テーマが麺のせいで内容が蕎麦かうどんかラーメンかにほぼほぼ限定されている上、男性は何故か麺の来歴を語りたがる人が多くて内容が似ているのが気になりました。
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ちょっと話が古いかも。
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椎名誠から始まり、多くの作家、落語家、俳優、食文化研究家による麺をテーマにした短編30編を収録。
ラーメン、うどん、蕎麦、などなど、麺好きには堪らない一冊。
執筆者は、椎名誠、安藤鶴夫、渡辺淳一、辺見庸、吉田健一、春風亭柳橋、池部良、平野雅章、五十嵐喜芳、三遊亭圓生、高峰秀子、島崎藤村、壺井栄、桂三木助、江國香織、出久根達郎、新庄嘉章、矢野誠一、古今亭志ん生、大塚滋、檀一雄、小林勇、平岩白風、内田百間、高橋千劔破、高橋治、戸板康二、子母澤寛、花登筐、武田泰淳、谷崎松子、角田光代、青地晨、岩崎信也、林望。
著者プロフィール
日本ペンクラブの作品





