孤狼の血

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.93
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本棚登録 : 1278
レビュー : 245
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041032138

作品紹介・あらすじ

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員失踪事件を追う。心を揺さぶる、警察vs極道のプライドを賭けた闘い。

感想・レビュー・書評

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  • 渋くてカッコいいと言えば聞こえがいいが、任侠の世界を渡るとなると一筋縄ではいかない。
    それが警察の立場ならなおさらだ。

    新人警察官の日岡は、所轄署の捜査二課に配属され、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとに配属される。
    警察官の規約を破ってまで違法な捜査をする大上に、日岡ははじめ不満を抱いていたが、暴力団を相手してる以上、綺麗事だけじゃすまないと大上は言う。

    警察上層部は自分に不利益な情報はもみ消してまで保守身をとる一方で、大上は暴力団の均衡を保つため違法な捜査でもやってのける漢気がある。
    日岡は大上の違法捜査の情報を掴むことを目的に、警察官の上司からスパイとして送り込まれていたのだが、日岡の心情はだんだんと大上の尊敬心に傾いていく。


    ——————-


    暴力団系列の金融会社社員失踪事件を追う中で、大上が殉死した。
    大上の形見である狼のジッポを手に、日岡は大上の意思を継ぐ者として任侠の世界へと身を置くことに決心する。


    最後に種明かしされた、日岡の日誌、晶子の告白はグッときた。
    そう言うことだったのかと納得。
    やっぱりガミさんがいないのは寂しいが、これからの日岡の成長を見届けていきたいと思う。

  • いつも期待を裏切らない柚月裕子作品。面白かった。最後のほうは息つく暇もなく一気読み。暴力団の紛争とそれに関わる警察の内情がわかりやすく書かれていた。

  • 最後にすごい爆弾が待っていた。それまで疑問に思っていたことも一気に解決した。初代の狐狼から2代目狐狼の襲名までを描いている。それにしても大上は凄まじかった。続編を読まないわけにはいかない。

  • 大卒の警官が刑事となり異動した先で型破りなベテランまる暴刑事とコンビを組むことになり、いきなり修羅場に投げ込まれる冒頭から息も付かせない展開。彼のやり方には付いていけず反発するばかりの数ヶ月、一触即発の暴力団抗争が一体どんな結末になるのか興味津々の終盤に 見事にやられてしまいました 笑。
    柚月作品は「盤上のひまわり」「慈雨」に続く3冊目だったけど これも面白かったです♪

  • 広島県警呉原東署の暴力団係に配属された新米刑事と直属上司の班長とが過ごす、ひと月ほどのストーリー。
    服務規律違反&違法捜査のオンパレードによる暴力団関係者らとのやり取りは、圧倒的な迫力だった。現実的にはないだろうという意味での超リアル。
    日誌の内容を辿る章立て。一部削除の理由が明かされた後の事件の顛末とエピローグまできて、プロローグから秘められていたタイトルの意味がじわりとくる。
    みっちりと仕込まれた仕事のやり方は主人公なりにもう少し真っ当なものになっていてほしいなと願いながら、続編も読むつもりになっている。
    19-134

  • ヤクザの抗争を止める警察官の話。
    自分たちの不祥事、事件の揉み消しが暴かれるのを恐れている警察。ヤクザと癒着して解決していく警察官。
    何が正義なのか。。。

    最後まで面白い。

  • 最後の証人みたいに、冒頭の話は話は固有名詞が出ず誰の話か分からないまま、物語の最後でつながる繋がる…う~ん、面白かった!(●´ω`●)
    他にも、え?!主人公はそういう立場だったの?的な話の裏があったりと、飽きることなく一気に読破。

    それにしても一気に大ファンですわ~この作者さんの小説は面白いわ~

  • こんな骨太な作品を、女性作家が書いたとは。でも、さすが「佐方検事」シリーズの柚月裕子と、納得。
    一般の刑事の常識からは、大分すれているが、大上刑事の何と魅力的なことか。
    予想されたこととはいえ、362頁は、さすがに”そんな!”と・・・
    一筋縄ではいかない最後の展開に、思わず意表を突かれた。各章の冒頭に記される捜査日誌にこういう意味があったのかと。
    エピローグでの、期待通りの日岡の行動に、次の作品での活躍を望みたいが・・・

  • 昭和63年の広島の暴力団抗争の中に生きる刑事を軸にした作品。最初は大上の強烈なキャラや広島弁に少し抵抗があったが、このまま大上のキャラをひきづって、物語が進むのかと思いきや、意外な展開に・・・ラストはちょっと手抜きな感じはしたが、この作家さんがこういう作品も書くんだと思えた意外な一作。

  • なんか、似たような本をどこかで読んだような。
    でも、面白くて一気読みでした。

    章の最初に日誌があるのですが、なぜか一部分削除されています。

    なんで削除されているのだろうと思いつつ読み続けると、削除した意味が分かります。

    日誌が書いてあり、そこから始まるので、この章ではこんなことが起こるのかと読む前にわかってしまうのですが、それで面白さが半減するということがなかったです。

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著者プロフィール

1968年、岩手県生まれ。山形県在住。2008年、『臨床真理』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞を受賞。丁寧な筆致で人間の機微を描きだす、今もっとも注目されるミステリ作家の一人。他の著書に『凶犬の眼』『暴虎の牙』『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『あしたの君へ』『慈雨』『盤上の向日葵』などがある。

「2021年 『小説 孤狼の血 LEVEL2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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