孤狼の血

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 1445
感想 : 267
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041032138

作品紹介・あらすじ

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員失踪事件を追う。心を揺さぶる、警察vs極道のプライドを賭けた闘い。

感想・レビュー・書評

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  • 凄いものを読んでしまった。
    どうしよう!
    苦手なヤクザの話には手を出すまいと思っていたのに。
    最近ハマっている 柚月裕子さんの作品であること、
    そして『虎狼の血シリーズ』に対する熱いレビューに、つい…。
    まず、第一作目の一章だけ読んで、続けるかどうするか決めようと
    そんな甘い考えでページを開いたのがいけなかった。

    出てくる、出てくる、訳のわからない組織の名前、
    会長、組長、若頭、チンピラたち、そして警察署のお歴々。
    気が付いたら、最初の「登場人物相関図」をコピーしていた。

    正義感が強く、空手経験者で喧嘩にも強い
    国立大学出の新人、日岡秀一。
    いきなり暴力団係班長、大上章吾の相棒を命ぜられる。
    上司の大上章吾は、見た目 ほとんど極道のよう。
    日岡を伴って、金融会社社員失踪事件の捜査にあたる。
    ヤクザの事務所に乗り込んでは、親しげに話を交わし
    なにやら封筒を受け取る。

    大上は、どうやっても得られないような 情報を署にもたらし、
    誰にもできない ヤクザ同士の抗争を仲裁する。
    彼のやり方は、違法捜査と服務規律違反のオンパレード!
    日岡は違和感を抱きながらも、大上と行動を共にするうち
    人間として 何を最優先すべきかに気づいていく。

    金融会社社員失踪事件に端を発したヤクザ同士の睨み合い。
    大上の過去がぼんやり暗示されるあたりのスリルは、満点。
    また、小料理や「志乃」での様々なやり取りにも目が離せない。
    とりわけ、十章あたりからはページを繰る手が止まらなくなる。
    この疾走感はたまらない。

    エピローグを読んでからハッとする。
    もう一度プロローグに戻り、鳥肌がたつ。
    柚月裕子さん、最高です!!!

    そして、NORAxxさん、akodamさん
    熱いレビューで出会いをくださって、ありがとう☆彡
    図書館の予約の順番を待って、第二作と完結編、読みきります。

    付記:今日は休みだったので、調子に乗って映画も観てしまった。これは別物ですね。映画は好きだけど、原作で感動したものを、2時間でまとめられた映像で観てはいけない。知っていたはずなのに…。

    • akodamさん
      yyさん

      相関図をコピーされるほどの熱中度の高さと愛らしさ(表現が失礼に受け取られませんように!)を想像して共感してたら、ふつふつと込み上...
      yyさん

      相関図をコピーされるほどの熱中度の高さと愛らしさ(表現が失礼に受け取られませんように!)を想像して共感してたら、ふつふつと込み上げてきてつい声が♪

      yyさんのレビューは表情が伝わってくるので好きです!

      子供みたいな感想をいうおじさんにお付き合いいただきありがとうございました^ ^
      2022/06/14
    • NORAxxさん
      yyさん、こんばんは^ ^
      んまっっっ!!!「孤狼の血」手に取ってしまいましたね!!!うふふ、未来は視えてました(笑)

      ヤクザ物 私も苦手...
      yyさん、こんばんは^ ^
      んまっっっ!!!「孤狼の血」手に取ってしまいましたね!!!うふふ、未来は視えてました(笑)

      ヤクザ物 私も苦手意識があったのですが本書の読了後はブラボー!!とスタンディングオベーションでした。「必殺掌返し」です(´>∀<`)ゝ
      熱いレビューにあの時の興奮を思い出させていただきました。ありがとうございます♪

      -便乗追伸-
      映画の方は監督の癖(グロテスク)さががっつり現れていましたよね。ご不満の点はREBEL2の映画の方で軽く、とてもかるーく触れられています(笑)

      益々yyさんのこれからのレビューが楽しみです(´﹃`)!
      2022/06/15
    • yyさん
      NORAxx さん

      うわっ、嬉しい☆彡
      NORAxxさんの「うふふ」、キュンキュンします。
      時々、ちょっぴりダークなレビューがあっ...
      NORAxx さん

      うわっ、嬉しい☆彡
      NORAxxさんの「うふふ」、キュンキュンします。
      時々、ちょっぴりダークなレビューがあったりすると
      でましたぁ~! と拍手。
      大好き!

      「必殺掌返し」という表現、ぴったり。

      話は変わりますが、35年くらい前の昭和時代の設定で、
      ポケベルやトランシーバーみたいな携帯が出てくるのも楽しい。
      これから35年経った未来はどうなる?!? 
      なんて、考えちゃいました。

      私も NORAxx さんのレビュー、これからも楽しみにしてま~す。




      2022/06/15
  • 渋くてカッコいいと言えば聞こえがいいが、任侠の世界を渡るとなると一筋縄ではいかない。
    それが警察の立場ならなおさらだ。

    新人警察官の日岡は、所轄署の捜査二課に配属され、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとに配属される。
    警察官の規約を破ってまで違法な捜査をする大上に、日岡ははじめ不満を抱いていたが、暴力団を相手してる以上、綺麗事だけじゃすまないと大上は言う。

    警察上層部は自分に不利益な情報はもみ消してまで保守身をとる一方で、大上は暴力団の均衡を保つため違法な捜査でもやってのける漢気がある。
    日岡は大上の違法捜査の情報を掴むことを目的に、警察官の上司からスパイとして送り込まれていたのだが、日岡の心情はだんだんと大上の尊敬心に傾いていく。


    ——————-


    暴力団系列の金融会社社員失踪事件を追う中で、大上が殉死した。
    大上の形見である狼のジッポを手に、日岡は大上の意思を継ぐ者として任侠の世界へと身を置くことに決心する。


    最後に種明かしされた、日岡の日誌、晶子の告白はグッときた。
    そう言うことだったのかと納得。
    やっぱりガミさんがいないのは寂しいが、これからの日岡の成長を見届けていきたいと思う。

  • やばい、面白かった!
    警察とヤクザものの作品ですが、小気味良いテンポでグイグイ読まされます。
    次の章が気になって、次の章までと読むうちにほとんど2日で読んでしまいました。
    ホントに自分が刑事や極道の一員になった気分になります。
    ストーリー展開も秀逸。特に終盤はまさかの展開ばかり。たくさんミステリとか読んでる人には予想つくのかもしれませんが、単純な私はビックリでした。オススメ!

  • いつも期待を裏切らない柚月裕子作品。面白かった。最後のほうは息つく暇もなく一気読み。暴力団の紛争とそれに関わる警察の内情がわかりやすく書かれていた。

  • 最後にすごい爆弾が待っていた。それまで疑問に思っていたことも一気に解決した。初代の狐狼から2代目狐狼の襲名までを描いている。それにしても大上は凄まじかった。続編を読まないわけにはいかない。

  • 警察ものは大好き。最後まで一気に読んだ。

    広島出身の友だちに読ませたら「偏見〜」と笑っていたけど。

  • 大卒の警官が刑事となり異動した先で型破りなベテランまる暴刑事とコンビを組むことになり、いきなり修羅場に投げ込まれる冒頭から息も付かせない展開。彼のやり方には付いていけず反発するばかりの数ヶ月、一触即発の暴力団抗争が一体どんな結末になるのか興味津々の終盤に 見事にやられてしまいました 笑。
    柚月作品は「盤上のひまわり」「慈雨」に続く3冊目だったけど これも面白かったです♪

  • 広島県警呉原東署の暴力団係に配属された新米刑事と直属上司の班長とが過ごす、ひと月ほどのストーリー。
    服務規律違反&違法捜査のオンパレードによる暴力団関係者らとのやり取りは、圧倒的な迫力だった。現実的にはないだろうという意味での超リアル。
    日誌の内容を辿る章立て。一部削除の理由が明かされた後の事件の顛末とエピローグまできて、プロローグから秘められていたタイトルの意味がじわりとくる。
    みっちりと仕込まれた仕事のやり方は主人公なりにもう少し真っ当なものになっていてほしいなと願いながら、続編も読むつもりになっている。
    19-134

  • ヤクザの抗争を止める警察官の話。
    自分たちの不祥事、事件の揉み消しが暴かれるのを恐れている警察。ヤクザと癒着して解決していく警察官。
    何が正義なのか。。。

    最後まで面白い。

  • 最後の証人みたいに、冒頭の話は話は固有名詞が出ず誰の話か分からないまま、物語の最後でつながる繋がる…う~ん、面白かった!(●´ω`●)
    他にも、え?!主人公はそういう立場だったの?的な話の裏があったりと、飽きることなく一気に読破。

    それにしても一気に大ファンですわ~この作者さんの小説は面白いわ~

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著者プロフィール

1968年、岩手県生まれ。2008年、『臨床真理』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞を受賞。丁寧な筆致で人間の機微を描きだす、今もっとも注目されるミステリ作家の一人。他の著書に『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『慈雨』『盤上の向日葵』などがある。

「2022年 『チョウセンアサガオの咲く夏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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