娼婦たちから見た戦場 イラク、ネパール、タイ、中国、韓国

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  • KADOKAWA (2016年7月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (364ページ) / ISBN・EAN: 9784041032251

作品紹介・あらすじ

世界の姿は、最古の職業・ 娼婦たちが知っている。

<本書に登場する娼婦たち>

●イラク戦争下で生きるパンパンガール
●イラク宮廷にいたロマ・ガジャル
●デウキ。寺に捧げられ娼婦となったネパールの女たち
●インドの売春窟に売られる少女
●ヒジュラ。第3の性の娼婦(夫)たち
●売春カースト・バディ村の少女
●タイ、クーデター下で働く農村出身の娼婦たち
●中国の戸籍なき女、黒孩子 
●洋公主、韓国の米兵相手の娼婦

 戦争、圧政、貧困。その現場には常に娼婦たちがいた。
 国が体裁を整えるとき、はじめに手をつけられるのは、常民ではない人々であることは世の常である。常に緊張を強いられる、極限状況で暮らす娼婦たちの眼から、世界はどのように見えているのか。
 国家、軍隊、階級、習俗、貧困。人を縛るものが溢れる世で生き続ける女たち。
 米軍あるところ、常に娼婦あり。
 戦場の片隅に暮らしていた女たちが、戦場とは遠い異国にあるのではなく、常に暮らしている社会の中にあるものだと、私たちに気づかせてくれる。
日本も70年前は戦争状態にあった。そして、戦場は形を変えて日本にも既に入り込んでいるのだ。

 15年以上に及ぶ紛争地取材が生んだ、現場ルポの決定版!!

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    『世界の姿は、最古の職業・ 娼婦たちが知っている。現場ルポの決定版!!
    世界の姿は、最古の職業・ 娼婦たちが知っている。

    <本書に登場する娼婦たち>

    ●イラク戦争下で生きるパンパンガール
    ●イラク宮廷にいたロマ・ガジャル
    ●デウキ。寺に捧げられ娼婦となったネパールの女たち
    ●インドの売春窟に売られる少女
    ●ヒジュラ。第3の性の娼婦(夫)たち
    ●売春カースト・バディ村の少女
    ●タイ、クーデター下で働く農村出身の娼婦たち
    ●中国の戸籍なき女、黒孩子 
    ●洋公主、韓国の米兵相手の娼婦

     戦争、圧政、貧困。その現場には常に娼婦たちがいた。
     国が体裁を整えるとき、はじめに手をつけられるのは、常民ではない人々であることは世の常である。常に緊張を強いられる、極限状況で暮らす娼婦たちの眼から、世界はどのように見えているのか。
     国家、軍隊、階級、習俗、貧困。人を縛るものが溢れる世で生き続ける女たち。
     米軍あるところ、常に娼婦あり。
     戦場の片隅に暮らしていた女たちが、戦場とは遠い異国にあるのではなく、常に暮らしている社会の中にあるものだと、私たちに気づかせてくれる。
    日本も70年前は戦争状態にあった。そして、戦場は形を変えて日本にも既に入り込んでいるのだ。

     15年以上に及ぶ紛争地取材が生んだ、現場ルポの決定版!!』(「講談社BOOK倶楽部」サイトより▽)
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321502000282/



    冒頭
    『 まえがき――戦争、圧政、貧困。そこにも娼婦たちはいた

    私が初めて足を踏み入れた戦場は、ネパールだった。当時、ネパール共産党毛沢東主義派、通称マオイストが反政府武装闘争を行っていた。彼らの根拠地は西ネパールの山間部にあり、貧農たちを中心に支持を広げていた。村々を歩いて、マオイストの兵士たちを取材した。』


    もくじ
    まえがき――戦争、圧政、貧困。そこにも娼婦たちはいた
    初めての戦場/米軍によって変貌する売春の形/娼婦たちから戦場を見る、日本を見る

    第一景 娼婦は戦地を生きる――イラク
    バグダッド陥落とフリー初仕事/「百二十五ドルだ」/椰子の木が描かれたスタンプ/イラクという国は、極めて人為的に造られたものだ/焼け跡のビルに暮らす人びと/盗品マーケット/「私はアラブ人ではなくイスラム教徒でもありません」/バグダッドのパンパンガール/フセイン政権下でも売春は普通に存在していた/装甲車の中で米兵の相手をする/「アメリカがイラクにもたらしたのは、民主主義でなくポルノだ」/バグダッドのフィリピン人娼婦/ロマの娼婦たち/女性兵士は恐れおののいていた/児童誘拐/「私たちにとってフセインはいい大統領だったのよ」/スモーキーマウンテンは娼婦たちの供給地/「何だい?ロケット砲の砲弾だよ」/体を売る将来/ティグリス川、悠久の歴史/貧しき者たちが貧しき者たちを殺害する

    第二景 娼婦は内戦を泳ぐ――ネパール
    「サー、デウキって知ってるかい?」/寺に命を捧げる者、マオイストに己の命を握られる者/手っ取り早く仕事が見つかるのは、水商売/インドの売春窟に売られる少女たち/彼女はミルクを用意できなかったことを恥じた/パンパンとだぶって見えるヒジュラ/「本当の自分を秘めながら暮らすって、悲惨なことですよね」/売春カースト・バディ/「スコーン、スコーン」/薪売りの少女たち/「自分がデウキであることを恥に思っているんだよ」/宗教に女の存在はつきもの/花嫁は十歳/私は敢えて、傍観すべきだと思う/神になれなかった老婆たち/バディ村を再び訪ねる/すべての人間は「スコーン、スコーン」からはじまっている

    第三景 娼婦は死を賭す――タイ
    狙撃/タイで毛沢東の匂いを嗅ぐ/タイ東北部イサーン地方の農民たちがタクシンを支持した/ワイと呼ばれるポーズ/「キャン。ダイジョーブヨ」/日本人の遊女とタイ人のニンの心は繋がっている/性と宗教心/現金のエーテル/媚薬/トマトジュースのような血が地面に広がった/タクシンと角栄/生への執着と澄んだ眼/バンコクの大規模買春のルーツはベトナム戦争/現地ガイドのほとんどは女性だった/殺伐とした戦場/今度こそは今生の別れになる

    第四景 娼婦は王朝に反乱する――中国
    売血/床屋や野鶏とよばれる街娼たち/エイズ村/土盛りの墓は農民たちの魂の結晶だ/公安/纏足と妓女は女の地位が下がった時代に広まった/纏足女性を探す/「ビザはどうしたんですか?」「ないですよ」/学生ビザで来日した女たち/人間が絶対的に信用できないという妥協なき不信感/纏足は多くの娼婦を生むきっかけとなった/一国の中にある第三世界と先進国/黒孩子の女たち/温泉とはソープランドのことだった/毛沢東と紅軍が戦力として活用した光棍/共産党王朝は新たな精神的纏足を生む

    第五景 娼婦は米軍基地に寄り添う――韓国
    日本と韓国の売春は、アメリカとは切ってもきれない/「もっと違ったことを取材してくださいよ」/抗議集会/最初の慰安所/慰安婦は戦争の被害者であり、日本軍の一員である/集会参加者と慰安婦の溝/韓国併合で消えた妓生文化/寺院はラブホテルの役割を果たしていた/芸事を心得た高級娼婦/経済成長とともに色街や貧民窟は町の外れへと追い出される/遊郭管理システム/色街で托鉢する僧侶/画期的な娼婦のデモ/洋公主、米兵相手の娼婦/戦後売春史で、日本と韓国はほぼ同じような道を歩んできた/十八時間労働の外国人労働者/搾取、そして管理下/潤滑油/笑いがあり、諍いがあり、涙がある。そして、体を売る者がいる

    あとがき――戦場は異国ではなく、足下にある
    性の匂いなき街/アメリカに住む日本人娼婦/アメリカの歴史には、女たちの悲劇が詰まっている/アメリカ化する日本

    主要参考文献


    『娼婦たちから見た戦場 イラク、ネパール、タイ、中国、韓国』
    著者:八木澤 高明
    出版社 ‏: ‎KADOKAWA
    単行本 ‏: ‎364ページ
    発売日 ‏: ‎2016/7/30
    ISBN‏ : ‎9784041032251

  • 売春しないと生きていけない人達がいる現実を直視している本です。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/479784513.html

  • 【書誌情報+内容紹介】
    ISBN コード : 9784041032251
    サイズ :四六判   
    総ページ数: 364
    寸法(横/縦/束幅): 128 × 188 × 20.0 mm

     世界の姿は、最古の職業・ 娼婦たちが知っている。
    <本書に登場する娼婦たち>
    ●イラク戦争下で生きるパンパンガール
    ●イラク宮廷にいたロマ・ガジャル
    ●デウキ。寺に捧げられ娼婦となったネパールの女たち
    ●インドの売春窟に売られる少女
    ●ヒジュラ。第3の性の娼婦(夫)たち
    ●売春カースト・バディ村の少女
    ●タイ、クーデター下で働く農村出身の娼婦たち
    ●中国の戸籍なき女、黒孩子 
    ●洋公主、韓国の米兵相手の娼婦

     戦争、圧政、貧困。その現場には常に娼婦たちがいた。
     国が体裁を整えるとき、はじめに手をつけられるのは、常民ではない人々であることは世の常である。常に緊張を強いられる、極限状況で暮らす娼婦たちの眼から、世界はどのように見えているのか。
     国家、軍隊、階級、習俗、貧困。人を縛るものが溢れる世で生き続ける女たち。
     米軍あるところ、常に娼婦あり。
     戦場の片隅に暮らしていた女たちが、戦場とは遠い異国にあるのではなく、常に暮らしている社会の中にあるものだと、私たちに気づかせてくれる。日本も70年前は戦争状態にあった。そして、戦場は形を変えて日本にも既に入り込んでいるのだ。
     15年以上に及ぶ紛争地取材が生んだ、現場ルポの決定版!!
    http://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321502000282/


    【転載した概略つき目次】
    口絵写真 
    まえがき――戦争、圧政、貧困。そこにも娼婦たちはいた [003ー007]
    →米軍によって変貌した売春の形。基地、戦争、圧政、貧困。極限状況にある社会において、共通していたもの。それは、世界最古の職業とされる娼婦たちの存在だった。彼女たちから、世界を見る。
    目次 [009ー014]

    第一景 娼婦は戦地を生きる――イラク 015
    →イラク戦争でバグダッドが陥落し、そしてテロが渦巻いたイラク。米軍相手の娼婦から、フセイン政権下では宮廷にいたロマ・ガジャルに、身体を売る将来が待つ貧困地区の少女たちまで。

    第二景 娼婦は内戦を泳ぐ――ネパール 087
    →マオイストを取材し続けた著者だから見えた、農村の光景。クマリという処女神信仰がある一方、寺に捧げられ、共同体の娼婦となる少女もいるネパール。そして、売春カースト・バディも存在する国。第三の性のヒジュラも含め、内戦と習俗の風圧のもとでもたくしまく生きる娼婦たちを追った。

    第三景 娼婦は死を賭す――タイ 155
    →タクシン政権の復帰を望んだ大規模デモ。参加者の大多数は、貧しいイサーン地方の農民だった。エイズにかかりながらも、故郷のために身体を売り続ける娼婦たち。デモの裏には、切実な現実が常にある。

    第四景 娼婦は王朝に反乱する――中国 219
    →売血によってエイズ村となった農村。未だ、纏足の老女が住まう農村。そして、都市で身体を売る戸籍なき少女・黒孩子。共産党王朝のもとで、従属的な扱いを受け続ける女たち。しかし、王朝に反乱するのも、娼婦たちなのだ。

    第五景 娼婦は米軍基地に寄り添う――韓国 275
    →日本と韓国の売春は、アメリカとは切ってもきれない。米軍基地あるところ、娼婦あり。韓国では、洋公主と呼ばれる、米軍兵士と結婚した女たち。基地と売春を追う。

    あとがき――戦場は異国ではなく、足下にある(二〇一六年六月末日 八木澤高明) 343
    →マイナンバー制度によって、より地下化する売春。かつて見たアメリカに住む日本人娼婦も、地下化した売春であった。社会制度、そして色街も消えてアメリカ化していく中、戦場も異国から足下に移ったのではないか。

    主要参考文献 [353ー355]
    写真について [356]

  • 生活のために売春を余儀なくされる女性がいることは認識していたが,一連のレポートを読むと何とも言えない気分になる.ネパールの場合,デウキと呼ばれるお寺に女性を監禁する習慣がある由.中国の事例が最も悲惨.国の政策でエイズが蔓延している.それに比べて韓国の場合は比較的許されるレベルか.それにしても長い時間と類まれなる根気で出来上がった本だと思う,

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著者プロフィール

八木澤高明(やぎさわ・たかあき)
1972年神奈川県生まれ。ノンフィクション作家。写真週刊誌カメラマンを経て、フリーランスとして執筆活動に入る。世間が目を向けない人間を対象に国内はもとより世界各地を取材し、「マオキッズ 毛沢東の子どもたちを巡る旅」(小学館)で小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。著書は「裏横浜 グレーな世界とその痕跡」(ちくま新書)など多数。

「2024年 『カルパナ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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