大きな音が聞こえるか (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
4.16
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本棚登録 : 872
感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (752ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041032350

作品紹介・あらすじ

平坦な毎日を持て余していた高1の泳は、終わらない波・ポロロッカの存在を知ってアマゾン行きを決める。たくさんの人や出来事に出会いぶつかりながら、泳は少しずつ成長していき……。読めば胸が熱くなる青春小説!

感想・レビュー・書評

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  • 「行かせてくれよ」
    八田泳、高校一年生。そこそこ裕福でいわゆる幸せな家庭の息子。ーーー小さな一滴が大きな波紋を生んでいく、等身大の成長物語ーーー



    思春期でくすぶってる感覚が蘇るような一冊だった。自分自身は大人側になったので、眩しく感じながら読んだ。中高生向けと思いきや、きっと「大人」にも刺さるだろうな。波がくる感覚をとらえて、その波に向けて進む勇気が大切だと教えてくれる物語だと感じた。

  • イイ!良い!good‼︎
    親に愛され恵まれた生活環境で育つ帰宅部一人っ子の男子高校生、泳。唯一サーフィンには夢中だ。

    暇を持て余した夏休み「終わらない波は、あるよ」をきっかけに、アマゾン川のポロロッカの波乗りに行く決意を固めた。

    初めてのバイト体験で資金を貯めつつ、魅力的な人たちと関わり、ポルトガル語圏の国へ旅立つ。

    一冊のちょうど後半は一気読み。
    ブラジルに転勤になった叔父の剛のサポートを受けつつもあっという間に日本に帰国。
    泳と同化し「もう、帰ってきちゃったんだ」

    『大きな音が聞こえるか』
    象徴的なタイトルがあらためて良い。

    #中高生#中高生とその親#男子

  • 読み終わってもまだ心臓はドキドキしている。
    700頁の中に詰め込まれたのは、16歳の少年が大人になっていく過程。
    ポロロッカに乗るためアマゾンに行く。
    そんな無謀な計画を実行すべく奮起する中で現実に打ちのめされながらも、未知の世界に飛び込んでいく。
    その生き生きとした姿が眩しい青春小説だった。

  • 青春小説
    買って何年積読したんだろう。
    妙に長い物語が読みたくなってやっと手に取れた。
    サーフィン好きな男子高校生が、終わらない波に乗りに行く冒険もの。
    かなりの分厚さながらスルスル読めて読後爽やか。
    冒険に出たいとの覚悟を決めた主人公もそれを支える大人達も素敵だった。
    結局は恵まれた環境に居る子だし、守られている子だから冒険という言葉は勇ましすぎないかとも思うが、頑張った事には変わりはない。
    何かを踏み出す1歩はとても尊い1歩だ。

  • 最近読んだ中で一番のヒット。何度かブラジルに行った経験があるので随所で懐かしい。
    まだ私はちゃんと大人になれていないのでは?とも感じてしまう。。。普通は誰から見ての普通なのか。日本の常識は世界の非常識という言葉を思い出しました。

  • 八田泳
    高校一年生。サーフィンをしている。

    八田淳一
    泳の父親。社長。

    八田洋子
    泳の母親。

    三浦
    サーフショップ波乗屋のオーナー。

    仙人
    半端に長い髪の毛と特別長いあご髭に顔を覆われた年齢不詳の人物。

    二階堂
    泳のクラスメート。夏祭りでとったミシシッピアカガメを飼っている。

    岡島
    泳のクラスメート。二ヶ月前まで無趣味の帰宅部だったが、ネットサーフィンをして出会った自称アイドルに一目惚れ。

    七尾剛
    泳の叔父さん。母親の弟。ブラジルに転勤。

    四方
    泳、二階堂がバイトに行った引っ越し専門会社の猛獣なおっさん。班長。

    馬場
    引っ越し専門会社の短期社員。ドレッドヘア。

    加藤
    引っ越し専門会社の女性部。

    高津
    引っ越しのお客さん。

    譲二
    馬場に紹介してもらった旅行会社「南海トラベル」の社員。本名はジョージ・テン。台湾人。

    工藤鮎美
    泳と同じクラスの女子。

    ウー
    泳がバイトしてる中華料理「南仙」のコック。

    エリ
    南仙のホールを取り仕切ってる背の高い女性。

    山下
    泳と同じクラスのサッカー部。

    志村
    プロサーファー。

    ヤマモトコージロー
    泳がブラジルでせわになる。

    セン
    コージローの息子。

    ヨシエ
    コージローの妻。

    ミウ
    コージローの娘。泳と同じ十六歳。

    ムツ
    コージローの母。

    ジョン・フォーナム
    ポロロッカをメインにしたコマーシャル作りに来たアメリカ人の制作責任者。

    フランク・クルツ
    映像作家。アメリカ人。

    バディ・ジュニア
    サーファー。アメリカ人。

    セグンド
    サーファー。ブラジル人。

    ドゥウェイン
    ヴィンチ号の船長。

    アントニオ。
    船のコック。イタリア人。

    システィロ
    乗組員。









  • 八田泳、高校1年生。唯一の趣味はサーフィン。ある日、泳は叔父がブラジル奥地へ行くと知らされた。さらにアマゾン川の逆流現象=ポロロッカで波に乗れるという情報を聞き…。

  • とてもよかった
    もっと若い頃に読んでおけばとも思うし、今だから、とも思える青春

  • エンタメや青春小説を想像してたけど、予想してない形の大冒険だった。
    過程が省略される事なく丁寧に描かれている所がとてもよかった。

    坂木さんの『和菓子のアン』シリーズが好きだけど、こんな作品も書かれるんだなあとその幅の広さに驚いた。
    坂木さんの他の作品を読むのも楽しみ。

  • なかなか面白かった。目標を見つけて達成する高校生の話。目標を見つけるまでの葛藤や成長の過程をかなり丁寧に描いているが飽きさせず、最後まで楽しく読めた。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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