羅生門・鼻・芋粥 (角川文庫)

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感想 : 9
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  • 本 ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041033135

感想・レビュー・書評

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  • #コテンラジオ で深井さんがお勧めしていたので、改めて「羅生門」を読んでみた。全て短編で読みやすかったが、あまり深く読み解くことはできなかった。

  • 表題3作の他に、

    「老年」
    「ひょっとこ」
    「仙人」
    「孤独地獄」
    「父」
    「野呂松人形」
    「手巾」
    「煙草と悪魔」
    「煙管」
    「MENSURA ZOILI」
    「運」
    「尾形了斎覚え書」
    「日光小品」
    「大川の水」
    「葬儀記」

    を収録。

  • 教科書以外で芥川龍之介作品を読むのははじめてだった。時台背景とか言葉が難しく感じるところは多々あったけど、情景の丁寧な切り取り方とか読むと長く愛されてきた理由が分かる気がした。

    羅生門は突如暇を出されてしまったかわいそうな下人が老婆の出現によって印象がコロッと変わってしまい、その卑小さというか弱さがとても人間らしくて、自分の弱さも目の前に突きつけられた感じがした。

  • ○目次
    「老年」/「ひょっとこ」/「仙人」/「羅生門」/「鼻」/「孤独地獄」/「父」/「野呂松人形」/「芋粥」/「手巾」/
    「煙草と悪魔」/「煙管」/「MENSURA ZOILI」/「運」/「尾形了斎覚え書」/「日光小説」/「大川の水」/「葬儀記」/注釈・解説/吉田精一「芥川龍之介-人と作品」/三好行雄「作品解説」/年譜

    芥川龍之介の青年期の作品も多数含まれているが、なにか熟成したような、人生を俯瞰したかの如き作品になっている。
    「老年」や「ひょっとこ」は敗残した人生や「偽」という仮面を被った人生の虚しさや儚さを見事に描いているし、「鼻」・「羅生門」・「芋粥」のように人間のエゴイスティックな部分を描く。

    「大川の水」のような俯瞰的に見る作品もあれば、「野呂松人形」・「手巾」・「日光作品」のように芥川自身が等身大で美に触れた作品もある。

    また、「尾形了斎覚え書」のような候文の作品が登場するなど、芥川龍之介の引き出しの多さを改めて実感するし、こうした実験的な試みが芥川作品の魅力の一つなのかもしれない。

  • ふと「所謂文芸作品」が読みたくなり手に取ったのがこれです。はい、僕の本棚にも芥川はあるんですね。
    皮肉な視線が小気味よく描かれていて面白い。求めて止まなかったものが、手に入る瞬間に失望へと変わり、最上のものと思えたものが、どうでもよくなってしまう瞬間。それを突き放すのでなく、包み込むように描いているのが印象的でした。そう人間とは暗部含めて人間なのでしょうね。
    美しい文章を読むのは、心地よい音楽を聴くのと同じように、気持ちのいいものです。これもまた本を読む幸せですな。

  • 080503(m 080703)

  • 短編の名手・芥川。なかでも、表題にもある「羅生門」は教科書でおなじみかと。
    人間への鋭くもある種のあたたかさを持つ視線と、サックリしつつも味わい深い文体が魅力。「煙草と悪魔」がお気に入り。

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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