カブキブ! (4) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.75
  • (22)
  • (42)
  • (41)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 299
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041033555

作品紹介・あらすじ

カブキ同好会に新入生がやってきた! カブキ部昇格に向け張り切るクロだったが、新たな指導員が決定したことから、話はおかしな方向に。新指導員のスパルタ入部テストのせいで、新入部員がどんどん減っていき……。

感想・レビュー・書評

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  • 読むのがしんどい4巻。あえての☆5。

    3巻で、蛯原くんがいなかったら全然違う話になってたのかも、と思ったのだが、蛯原くんがほとんど出てこない4巻は、今までと少し違うテイストで、けれど一番なじみ深い部活の人間関係のゴタゴタで…しんどくもあり、でも身に覚えもあり、途中からなんとなく懐かしい気持ちにもなった。
    ただし、途中までは。

    3巻終わりに金髪碧眼ボーイが出てきて、いい感じに発進する4巻・新学期なのだろうと思っていたらところがどっこい。いい意味での裏切られる。新入生勧誘も育成も、びっくりするほどうまくいかない。
    モジャモジャの指導員・生島さんの横柄とも思える態度と、なんかはき違えてる感じの我儘放題の1年生に翻弄され、わたわたしているクロが可哀そうで、あれ?こんな展開なの?と思いつつも、でも実際部活って、結構こういうとこあるよなーと思ったり。
    思えば、今まで出てきた2年生と3年生が人が出来過ぎていたんだなぁと気付く。

    読後感としては、どうしても胸糞悪さは残る。こういうタイプの人間ってきっと実際いるんだろうと思うけれど、自分は遭遇したことがないし理解も出来ない。そして、それに傷つけられる人間の気持ちはなんとなくわかってしまう。だから辛い。
    でも、葛藤しつつも、間違えても、自分で考えてやり直すことは出来る。だから、水帆ちゃんや唐臼くんの感じていた痛みに少し救われた。
    そして、苦難の末に演じられた「白波五人男」に、胸が熱くなった。

    胸中に傷を残す少し異質な4巻。

  • 「舞台の上で楽しそう」。つい最近、そんな舞台を観た。「だからきっと見てるお客さんも楽しそうなんだ。」うん、本当にそう。そうだった。
    もちろんそれは内輪の自己満足、自己完結じゃだめだ。伝えたい何かをしっかりと伝える努力をしてこそのことだよね。
    キャラクターも増えて、ますます楽しみ。



  • さて春が来て、来栖黒悟たちは二年生となり、後輩が入ってくる。
    絵にかいたような個性豊かすぎる面々。
    そして、部昇格の条件でもある指導者もやってくるのだが、これまた一癖あるご人。
    部活小説のテッパン的転回。

    「俺、来栖黒悟。」みたいな、いかにもなラノベ文体に最初は幾分とまどった。
    今や、お前はドラゴンボールの悟空かっ!と突っ込みを入れてしまう自分もいる。
    今回も逆境に次ぐ逆境。
    アクシデントの中でもめげない来栖くんがちょっとかわいくなってくる。

  • 強烈な新人来たりて、どうなっちゃうの、カブキブ!

    読むのがしんどい第4巻。ここまでクロを否定した者は、今までいなかった。蛯原はなんだかんだ言って、違う手段を取るだけで、歌舞伎が好きなことは一緒だったのだ。「好きなことを、やりたいから、やる」という姿勢を否定することはしなかった、というか、できなかった。田中渡子は、歌舞伎どころか、クロ自体を否定する。こんなキャラクターありなのか。いや、どこかで折れるんだろうと思っているけど。

    指導員のヒゲモジャ・生島に関しては、もっと大人になってくれよ、と。花粉症でしんどいからって、必要以上に不機嫌だったのかよ、と思うと、ちょっとおかしい。一年生たちのキャラクターも濃い。逃げた過去の反省から逃げない方針の水帆、英国と日本の間に立って自分がまだ分からない刀真、刀真の付き合いで参加したがやる以上は向き合おうとする猛。猛の過去はバレエだろうか、なんとなく。

    渡子のつけた傷は深いけど、まだ前を向くクロと共に、次の巻はきっと合宿編。

  • アニメ終了後だね

  • 2017/11/4
    ひー怖い。
    渡子みたいな子いるな。
    でもすぐばれてるしかわいいもんか。
    渡子も指導員生島も好きじゃなくてイライラするタイプのキャラクターだから疲れる。
    早めにおいしいスパイスになって欲しい。

  • 新入生が部活説明に来てるところから。

    色んな新入生が来るんだろうなぁ〜と思ったけど、すんごいのが来たな。
    胸くそ悪くなるわ。

    でも他の子達は歌舞伎に興味を持って、続けることになって、一安心。

    次は合宿みたいだけど、どんな事件が起こるのか?
    唐臼の過去に何があったのか?
    トンボが気になる子は明かされるのか⁇
    気になる!

  • 舞台をボイコット、すごいな。
    わたしにゃできん。

  • 新一年生を迎えて、
    相変わらずドタバタしてる。
    クセのある新しい指導者も加わった。

    なんで、
    渡子がクロをそんなにも嫌うのか、
    わからなかった。

    最後のモジャ生島の変身ぶりには、
    ちょっと、うーーん、って感じ。

  • このシリーズはほんまに好き・・・!
    著者の本はこのシリーズから読み始めたんやけど、「妖奇庵夜話」といい、「宮廷神官物語」といい、それぞれのシリーズで、全然カラーが違うのがすごいわ。
    正直、同じ人が書いてはるとは思えない。なかなか、そういうのも珍しいなあ。

    ほんで、このシリーズが春からアニメ化っていうのも、びっくりー!
    完結してへんけど、どこまでをアニメにしはるんやろう。しかもNHKで夕方にでも放送するのかと思ったら、MBSの深夜枠とは。
    MBSやったら、ちょっと、期待してまうわ・・・。見たいけど、時間的に無理・・・。


    さて、前作を読んでからまる一年も経っていた・・・。
    前作を読んだときも「2を読んでからかなり間があいた」と、いうてたんやけど、それよりさらにあいてる。ちゅうか、一年前か・・・。
    一年、はやっ!!

    (そっちか)

    今回は刊行ペースの問題もあったのか、冒頭で各キャラを紹介してくれたので、大変助かりました。
    そこで数馬くんの「数馬」が苗字やったことを知ってびっくり。笑
    ファーストネームかと思ってた。


    さて今回も付箋の数は多かった。
    間に挟まれてグルグルしてるクロとか、ボイコットを提案されてどれが正しいことなのかわからなくなってる水帆ちゃんなんて、
    「あー・・・、わかる・・・」
    ってなっちゃう人が多いんちゃうかしら・・・。

    特に水帆ちゃんの「逃げてはいけない」の、あたり。
    フィクションではよくあるフレーズの「逃げてはいけない」やけれども、今回は渡子ちゃんの提案に乗ることが「逃げないこと」やと言い聞かせようとして逡巡するところとか、わかる。
    わかるねん。
    わかりすぎる。笑

    同じくクロの、
    「やめる勇気、無理しない勇気」
    が、どこなのかを逡巡するところとか・・・。

    わかる・・・。

    結局、結論は
    「自分がやりたいからやる」
    のだそうだ。
    「自分のためにやる」。自己満足の何が悪い、自分が楽しいって思えるからこそ他人を巻き込めるんやって。

    やっぱり、物事はシンプルに考えるべきなのかも。
    大人になるにつれて
    「やりたくないことをやるのが責任」
    ちゅうような風潮が濃くなっちゃうから、ちょっと見失っちゃうんよね。

    なんでもかでも、やりたくないことを避けるわけにはいかないけれど、だからってやりたくないことだけをやっていればえらいのかっちゅうたらそうでもないし、やりたくないことって、もしかしたら不必要なことかもしれへんもんね。

    仕事と趣味は違うけれど、生きる方法として、
    「自分がやりたいからやる」
    と、いう判断基準は大事やと思えてきた。

    ほんで、最初に登るのは低い山でもええんやわ。
    「高い山を登ってこそ、達成感」
    ちゅうのも道理やけど、登り切れないのなら意味がないし、登るために命がけっていうのも、誰でもができることでもないやろうし・・・。
    そんなマジメに考えなくても、ひとつずつ、自分の手に付けられるところから着手していくっていうのも、大人の対応かもしれへんな。

    とはいえ、これらのことは、情熱をもって何かに取り組んでいるという前提の話。
    それがないのであれば、やっぱり、たしょう気が重いことでも当たり障りなくやって、和を乱さないようにする努力は、最低限すべきなのかもしれへんね。笑



    この気持ち、つい最近味わいましたよ・・・。(;^ω^)
     <引用


    最近味わったといえば思い出話をひとつ。
    私は中学生のころ、部活動のキャプテンをしていたのだけど、中学生にありがちな
    「自分がキャプテンをやりたかった」
    とかいうひがみが一周回って、ずいぶんようけの同級生にいちゃもんたら文句たら喧嘩たらを吹っ掛けられた。

    先輩の覚えも悪かった状況で、変わらず友だちでいてくれた同級生も数人いてたのだけど、今思えばあんな状況でよくキャプテンなんかやってたなあと思う。
    今、同じ状況になったら、
    「やってられっか!」
    ちゅうて、即やめるね。実際、12月から私を悩ませている気重業務なんて似たような状況やもの。

    あのときの私が投げ出さなかったのは、
    「だって監督からキャプテンをやれっていわれたのは私なんやもの」
    と、いう確固たる自信(?)と、何より、この競技が好きやったというそれだけ。

    やめるという選択肢は私にはなかった。それは、誰かのためにどうしたいとか、誰かに言われたからではなく、単に自分がやりたかったから。

    やっぱり、自分でやりたいと思う気持ちは何より強いね。
    結果よりも「やっている」と、いう満足感がまずすごい。そしてそれだけで充分。


    あの経験が感覚として残ってるから、好きなものを作るほうが人は強くなれると思っている。
    ほんで、
    「やらなあかん、やらなあかん」
    と、唱えることほど私はうまくいっていない。

    好きなものはなんでもいい。私はたまたま、学生の王道である部活動やっただけやけど、正直これがおたくさん活動でも全然かまわないと思うねん。

    好きなものがあって、それを愛でていて楽しくて。そしたら、自分と同じものを好きな人と出会えてその「好き」を共有できたときの幸せはまた、かくべつで。

    好きなものを分かち合える楽しみを知ったら、他人の「好き」を否定する気持ちなんてなくなる。
    すなわち、他人を否定したくなる気持ちもなくなる。

    それで、すべてうまくいっていると思う。


    中学生時分の私がその後どうなったかというと、自分が間違ってるなんてミジンコほども思ってなかったせいか、私にいちゃもんや文句をつける人は徐々にいなくなって、最終的にはみんなが文句を言わなくなった。
    一目置かれて、それで終わったわ。
    手のひらを反すような態度に、腹が立つかといえばそうでもなく、結局私からも
    「眼中になかった」
    と、いう感じ。実際、それ以来あの人たちと連絡を取ることもないなあ。笑


    ■■■■


    ■ダウナー

    周囲の人間の気分を暗くする人、または常に暗い気分でいる人やさまを意味する語。


    (2017.03.30)

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著者プロフィール

榎田ユウリ(えだ ゆうり)
東京都出身の小説家。 一般小説を書く時は「榎田ユウリ」名義、BL小説を書く時は「榎田尤利」名義と使い分けている。
2000年『夏の塩』でデビュー。榎田尤利名義では「魚住くん」シリーズ、「交渉人」シリーズが代表作。
榎田ユウリ名義では、2007年から始まる「宮廷神官物語」シリーズ、「カブキブ!」シリーズ、「妖琦庵夜話 」シリーズ、「死神」シリーズなどが代表作となる。

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