余命二億円

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 52
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041033821

作品紹介・あらすじ

不慮の交通事故で父親が植物状態になってしまった。次男の田村次也は、小さい頃から可愛がってくれた父を守るため延命治療を望むが、長男の一也がそれに異を唱えた。父が死ねば二億円の遺産がふたりに相続されるという。事業のための資金を急ぎ必要とする兄の説得に、次也の決断は揺らぐ。ふたりの妻までも巻き込み、次第に田村家は崩壊しようとしていた。そんななか、次也は思いがけない行動に出るが・・・・・・。

感想・レビュー・書評

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  • 延命措置、腎臓移植、夫婦、親戚、遺産相続

  • 主人公は田村次也。工務店を営む父親が近所の女児を助けるために交通事故に合うところから話が始まる。家族や命について考えさせられる作品。
    人格者の父、その父は主人公にとって守護神だという。腎臓が悪く、父から生体腎移植をしてもらったことで今は健康に毎日を送ることが出来ている次也。次也には兄がいるが、正反対の性格、次也とは父違いの兄で、起業しても次々失敗し、その度に父親に尻拭いしてもらっている。父親の急変で、延命治療の有無で意見が食い違う。次也彼にとって父は一心同体、どんな状態でも生きていて欲しいと願う存在。現実主義の兄は目前の金にとびつく。いろんな仕掛けで次也を説得、結局延命治療せず、父親が亡くなるが、後半、大ドンデンが連続で…でもラストの前向きな終わりかたがよかった。

  • 親を思う気持ち、自分の病気のこと、家族のこと
    なんだか切ないんだけど、
    どうしようもない兄貴なのかと思いながらも
    最後には、スカッとさせられた
    自分だったらどうするのかなとたくさん考えた

  • 田村 一也と次也の兄弟とそれぞれの妻 玲子と孝江が父 田村工務店の社長 俊司の死をめぐって織りなす物語だ.打算的な一也に翻弄されてきた次也だが,一也が連れてきた弁護士 村上和彦から俊司が死亡すると2億円が遺産だという話を聞き,妙な気持になる.そんな折,俊司が交通事故にあったという連絡が来て東京に住む次也と大阪の一也が九州に帰る.その時は父俊司の容態は問題はなかったが,リハビリ中に卒中を起こし,植物人間状態になり,兄弟は延命治療の是非について延々と議論を重ねる.お互いの意見が変動するなかで,遂に俊司が死亡する.葬儀が終わった段階で,俊司の世話をしていた好美が正式の妻だったことが判明し,ひと悶着が起きる.次也は腎臓病で父の腎臓を生体肝移植で貰っており,一也の息子 湘も腎臓で苦労している.この腎臓病が話の全体に覆いかぶさっている感じだ.

  • 重厚な社会派小説を期待しましたが…、
    何だか、安っぽいメロドラマでした…。

    交通事故にあった父親の延命治療の是非を、
    2億円の遺産を軸に、兄弟が争ぅ設定は…、

    本来ならば、延命治療といぅ骨太の骨格に、
    贅肉を削ぎ落とした筋肉質なお話になるところ、
    骨粗しょう症のよぅな?スカスカの骨格に、
    贅肉がたっぷりのブヨブヨなお話になっており、
    終章もかなり興醒めな感じで、ガッカリ…。

    延命治療にしろ、
    腎臓移植にしろ、
    遺産相続にしろ、
    キャラクターから語られる主張は在り来たりで、
    お話も含め、作者さんの創造力が乏し過ぎる…。

    現実は、面白くなぃくらいシンプルで、しかし、
    二者択一の選択の苦悩は、こんなもんじゃない。

    そこを、どぅ脚色して、どぅ小説にまとめるか、
    とても難しぃでそぅが、いつか読んでみたぃ…。

  • 160709図

  • 家族、病気、お金 難しい。

  • 事故にあった父。
    延命治療すれば莫大な時間と労力。
    延命治療しなければ保険金のたぐいが2億円入る。
    義理の息子である兄は延命なしの死を受け入れ、実の息子である弟は延命治療で生きていてもらいたい。

    弟の考え方に納得できない部分が多かった。無理矢理こじつけて兄弟を対立させてるような。
    こんなに感情の細やかな弟が、兄の嫁と不倫しといて悪いこととは思ってなかったところとか不自然に思える。いくら過去に女を共有していたとしてもだ。
    ラストも馬鹿丸出しな感じで兄に操られたという印象。

    延命について自分は冷徹に書かれていた兄の考えに近い。
    命と対峙するには、感情論よりも現実的な労力や資金も考えなくてはいけないと思う。

  • 延命治療をするかしないか、保険金、介護、腎臓移植、いろんなことが盛り込まれていた。

  • 舞台は九州最北端のK市。主人公の父親の葬式の場面から物語は始まるが、その死を心から悼む家族はいない。彼らに何があったのか。物語は5ヶ月前へとさかのぼり…。最後のまとめ方には性急さも感じられるけれど(いっそ金金言うてた人間が全員不幸になるような突き放した終わり方でもよかったのではw。そこは著者の優しさなんだろうか)、命とお金について考えさせられる良作。

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