城下町は今日も魔法事件であふれている (1) (角川スニーカー文庫)

  • KADOKAWA (2015年7月1日発売)
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本 ・本 (308ページ) / ISBN・EAN: 9784041034187

作品紹介・あらすじ

魔法が人々の生活に根づいた世界――そこで起こる事件は実に様々である。ある日、不可思議な事件の調査を命じられた騎士のノエルは、事件の目撃者の証言を聞くことに。だが、目撃者は無愛想な魔術師の少女で――。

感想・レビュー・書評

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  • 魔法が人々の生活に根づいた世界。城下町の治安を守るノエルは、貴族が花屋の少女に吹き飛ばされたという不可解な事件の調査を命じられる。目撃者である謎の少女と真相を追うのだが──。ファンタジーにミステリ要素を加えたシリーズ第一弾。

    騎士らしくない騎士・ノエル×堅物の美しい従騎士・アリエス×訳ありの天才魔術師・エスティカ。個性派トリオが街角で起こった事件を調査するストーリー。謎の正体は物理トリックか?それとも魔法か?魔法だとしたらどんな魔法が使われたのか?サクサク読めるライトなファンタジーに、魔法前提のミステリ要素が絡んでくる。

    謎解きは後の作品へと引き継がれるテーマのひな形という感じであっさりめ。基本はキャラたちがドタバタしつつも事件を解決するファンタジーとして読むと楽しい。コミカルなかけ合いの中にも、それぞれのキャラが抱える過去や覚悟がだんだんと見えてきて面白くなっていく。ノエルの能力はファンタジーの王道だと思いきや、剣の設定が面白かった。これは誰にも抜けない斬新な伝説の剣(笑)

    堅物なアリエスがなぜ貪欲に騎士を目指しているのか。天才魔術師エスティカが作り上げた魔導具とその罪の行方は。自分が作った魔導具が悪用されたことに罪悪感を抱くエスティカに、悪用した人間が悪い、悪用すれば道端の石でさえ人を殺せるんだからと声をかけたノエルの心配りが好き。

    街角から始まった事件がまさかの大事件に?!という展開がよかった。今回の事件自体は解決したものの、まだ明かされていない謎がばら撒かれているので次巻が楽しみ。

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著者プロフィール

2011年「思春期サイコパス」でスニーカー大賞優秀賞を受賞し、翌年『煌帝のバトルスローネ!』でデビュー。著書に「城下町は今日も魔法事件であふれている」シリーズ、『きみの分解パラドックス』『さよならのための七日間』『やさしい魔女の救い方』「誰も死なないミステリーを君に」シリーズがある。

「2023年 『不実在探偵の推理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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