レインツリーの国 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041034323

作品紹介・あらすじ

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。やりとりを重ねるうち、僕は彼女に会いたいと思うようになっていた。しかし、彼女にはどうしても会えない理由があって――。2015年11月映画公開

感想・レビュー・書評

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  • 聴覚障害者と健聴者の恋愛物語。

    私にとっては有川浩デビュー作品。

    主人公の関西弁が、関西人の私にしっくりはまって、脳内で自然と音声化されながら読めたので、2時間ほどで読了。

    まず、おじさんの私でも恋愛小説を読んでまだホッコリなれるのだなと。

    そこには酸いも甘いもだけの恋物語ではなく、私には到底計り知れない身的障害を持つ方が抱く感情という条件があったこと、そして何よりも障害に悲哀的な同情を感じさせない内容だったことが、主人公と彼女にエールをもって読み進められた理由であろう。

    また、聴覚障害者の視点や苦悩を教わったこと、理解したいと思えたきっかけをくれたこの作品に、読書の素晴らしさに感謝。


    別段、感謝と言えば、今日は嫁の誕生日。
    先んじて昨日、コストコのティラミスをプレゼント。

    日頃滅多と言わないが、妻として、母として、毎日頑張ってくれてありがとう。とでも伝えてみるか。
    気持ち悪いと言われそうだが…

    • 地球っこさん
      akodamさん、こんにちは。
      いつも「いいね」ありがとうございます。

      奥さま、お誕生日おめでとうございます。
      「ありがとう」の思...
      akodamさん、こんにちは。
      いつも「いいね」ありがとうございます。

      奥さま、お誕生日おめでとうございます。
      「ありがとう」の思いをお伝えされること、大賛成です。
      素敵です。
      2021/08/10
    • akodamさん
      地球っこさん、こんばんは。
      こちらこそ、いつも『いいね』ありがとうございます。

      また、我が嫁へ祝いのお言葉までいただき有難い限りです。

      ...
      地球っこさん、こんばんは。
      こちらこそ、いつも『いいね』ありがとうございます。

      また、我が嫁へ祝いのお言葉までいただき有難い限りです。

      いただいたエールに乗って、感謝の言葉を伝えたところ『どういたしまして、こちらこそ』と返ってきました。

      照れ臭くなり夕食の皿洗いを買って出たところ『あなたが洗うといつも泡残しがあるのよ』とボヤかれる始末…。カッコよくはいきませんでしたが、ご愛嬌ってことで◎にしたいと思います。ありがとうございます。
      2021/08/10
    • 地球っこさん
      素敵なご夫婦ですね(*^^*)
      お皿洗いのエピソード、きっと奥さまもちょっと照れくさかったのではないでしょうか。

      わたしも何だか幸せ...
      素敵なご夫婦ですね(*^^*)
      お皿洗いのエピソード、きっと奥さまもちょっと照れくさかったのではないでしょうか。

      わたしも何だか幸せな気持ちになっちゃいました。
      ありがとうございました。
      2021/08/10
  • 中学時代に読んだ本の結末に納得行かなかった青年が、結末を誰かと話し合いたいと初めて買ったPCで検索して辿り着いた「レインツリーの国」というブログ。取り敢えず、思いをメールにして出してから二人の関係が始まる。男性の視点、女性の視点など、新たな視点に気付かされ、何度もメールのやり取りが続く。
    ブクログ利用者の本好きなら分かる感覚と思う。
    何度も続くと、次は会って話したくなる。紆余曲折があって、実際会ってみると、文章の印象とは異なる違和感が増幅される。女性は中途聴覚障害者だった。普通なら(?)諦めてしまいそうなやり取りがあるが、彼の場合は一途な想いで突き進む。
    熱い熱い恋愛小説。重くなりがちな内容ながら、有川さんは軽快に筆を進めてくれる。とても心温まる小説だった。

  • ひとみの行動言動に障害がある云々の前に人として女性としてそれはないだろうとイライラしてしまった。伸が言い方はちょいちょいキツイけど本当に優しくて、こんな人いるか?!と思うほど。
    読み始めて、うわ〜関西弁読みにくいかなぁ〜と思ったけど意外にもすらすら読めた。
    言葉にするのは難しいから直接言おうと思う事の方が多いけど、言葉で伝える事の大事さがよく分かった。

    • moboyokohamaさん
      ぴーまん様
      この作品、すごく感激したんです。
      感激以上に私のような特に障害の無い者の思い上がりのような物を感じました。
      自分たちが何不自由な...
      ぴーまん様
      この作品、すごく感激したんです。
      感激以上に私のような特に障害の無い者の思い上がりのような物を感じました。
      自分たちが何不自由なく暮らしている世の中が当たり前、標準だと思い込んでいるんだなって。
      主人公の女性のような聴覚障害のみならず世の中には当人しかわからない不自由さを抱えた人々がいる。
      障害だけでなくいろんな事情を抱えている事だってある。
      勝手に腹を立てずに優しくなるように努力しようと思うようになりました。
      2020/06/16
    • ぴーまんさん
      moboyokokohamaかわぞえ様
      こちらにもコメントしていただいていたんですね!ありがとうございます!
      とても分かります。目には見えな...
      moboyokokohamaかわぞえ様
      こちらにもコメントしていただいていたんですね!ありがとうございます!
      とても分かります。目には見えない不自由を抱えている方はたくさんいらっしゃるよなと、当たり前の事なのに、すっかり忘れていたなと思い反省しました。
      心が温まった作品だったなとよく覚えています。
      素敵なコメントありがとうございます!!
      2021/08/11
  • 聴覚障害のあるひとみと、健聴者の伸さんとの物語。
    2人の手に取るようにわかる心情だったり、2人が恋人になるまでの経過だったり、もどかしくも真剣な2人のやり取りがいい!
    とても良かった。あっという間に読み終え、この続きが気になる。

  • 想い出に残る一冊の本。ネットで見つけた感想コメントに惹かれ、メールのやりとりが始まる。ひとみは、屈折していて扱いがちょっと面倒くさい聴覚障害女子。伸は、巧みな関西弁でその心の殻を少しずつ壊していく。ハートウォーミングなラブストーリー。

    あっさりした、上品な作品だった。「図書館内乱」(図書館戦争シリーズ2作目)とのコラボ作品とのこと。

  • ある読書家さんが小説を読むようになったきっかけの本として挙げていたのが本書。
    冒頭の出会いからテンポの良いラリー、障害に気付く流れなど展開がとてもスムーズで一気読み。
    聴覚障害者に関わらず障害を持った人の本当の苦悩を知ることができた点も良かった。問題はそれとどう向き合っていくか。
    もっと沢山の人の目に触れるべき本だと思う。
    そしたら今よりやさしい世界になるかもしれない。

  •  ブログをきっかけに出会った二人の不器用で真っ直ぐな心温まる恋愛小説。

     彼女にはある秘密があり、その秘密を巡るミステリー的な要素がスパイスとなって、二人の恋がどのようになるのか、気になってしょうがありませんでした。

     お互い恋愛に不器用なところも、自分にとっては共感が湧き、二人を応援せずにはいられませんでした。

     こんな本音を素直に交し合える恋愛があってもいいなあと思わずにはいられません。

     「図書館戦争」とのつながりもやられたという感じでした。

     妻もこの作品が気に入っているようです。

  • 伸とひとみのネット上のメールのやりとりが本当に楽しそうで、どんどん話に引き込まれた。
    途中で何度か喧嘩する場面があり、ひとみが自分の障害のことでひねくれたり、意固地になるが、それを怒らないで、何度も説得して、仲直りしようとする伸がかっこよかったし、こんなできた人が実際にいたら素敵だなと思った。
    また、聴覚障害の人について興味をもったし、以前よりどんな障害か分かるようになった。

  • 健常者と障害のある女の子の恋愛ストーリー。お互い難癖ある性格で、これまた困った感満載でした。
    油と水のような関係性で、ソワソワした。
    最後で、何か不安要素ありの結末はうーんと思う分ありますが。
    コミニュケーションがメールでのやり取りがいい!表紙も紙飛行機なのも、なるほど〜と理解出来た。

  • タイトルだけ見たらファンタジーものかと思うが、さにあらず。
    なかなか重いストーリーではあるが、そこは有川浩さん。軽快に進んで見事にハッピーエンド。
    読後、奈良の茶粥が食べたくなりました(笑)

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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