田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら 他 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2015年11月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784041034545

作品紹介・あらすじ

ぼくはあのひとが好きでたまらない。ロサンゼルス五輪に参加する選手団を乗せた客船で、坂本は高跳び選手の熊本秋子に一目惚れした。しかし、2人の仲を同僚に揶揄され、ついには選手間の男女接触禁止令が出てしまう。オリンピックに参加した自身の体験を描いた「オリンポスの果実」、晩年作の「さようなら」ほか、珠玉の6篇を厳選。太宰治の墓前で散った無頼派私小説家・田中英光。その文学に傾倒する西村賢太が編集、解題。

感想・レビュー・書評

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  • 西村賢太作品を読み進める一環で読んでみた 初出は昭和十五年のオリンポスの果実以外はいずれも二十三年か二十四年とほぼ同じ時期だけど、最後の二作が特に読みやすく感じたのは読む側が慣れたからだろうか 「さようなら」を読むと戦争に行った人間かどうかで死生観は丸切り違うのだろうと想像させられるし、彼は今の時代に照らせば酷いが、しかし今の時代に生きていたらあんな風にはなっていなかった気もして、当時の人間の赤裸々な価値観がみられて面白い

  • 私が女だからだろうか、主人公(英光だろう人)の身勝手さに読んでいてムカっときてしまう。

    「あなたは、いったい、ぼくが好きだったのでしょうか」

    じゃねーよ。自分の気持ちは?

    他の作品も、妻子がいながら好きな女性と暮らしたり、その女性と喧嘩すると妻子のもとへ帰るがまた、女性のことが恋しくなって行ってしまう。

    なんて勝手なんだ!

    西村さんがハマっていた作家さんじゃなかったら、チラッと読んでリタイアしてたかも。

  • 西村賢太さんが好きだという作家なので読んでみました。
    率直に面白いです。
    そして、かなり西村賢太さんが影響を受けたことがわかりました。
    太宰治の描写がとても興味深い

  • 自身の心情について醜くも赤裸々に綴られているところが私小説の面白さの一端を垣間見ることができたように思う

  • 4.3/5.0

    全編私小説。
    瑞々しい恋が可愛らしいまでの自意識と弱々しさで綴られる「オリンポスの果実」、太宰治への強烈な尊敬と情景が顕著な「風はいつも吹いている」「生命の果実」、愛人との不倫関係や薬物中毒が赤裸々に描かれる「野狐」「離魂」、命を粗末にするナショナリズムを批判しながら、別れや死が強烈に描かれる「さようなら」
    生きることの辛さややるせなさ、そして恋の煌めきや戦争や愛国主義に対する嫌悪感などが常にギリギリの状態で綴られたであろう強烈な文学はかなり衝撃だった。

  • たまらない、ダメさ。

  • ずーっとなんかいまいちっていうか、軽い日記みたいな感じで読んでたけど、量ってやっぱ大事で、量があるがゆえに、軽い日記みたいな感じの文章でも、読み終わった時に読後の満足感がある。最後の数行を読んで、読み終わった後、あぁ、そういうことだったのかと、なんか気づく。

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著者プロフィール

1913年東京生まれ。早稲田大学経済学部卒。太宰治に親近し、「オリンポスの果實」を執筆、「文學界」に掲載され池谷賞を受賞。著書に「離魂」「聖ヤクザ」「魔王」など。1949年、太宰治の墓前で自殺。

「2015年 『田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら 他』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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