バベル九朔

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 1105
レビュー : 201
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041034644

感想・レビュー・書評

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  • 今の私には、難解だったようです。万城目さんの作品は、主人公やサブキャラなど登場人物に愛着がわくのですが、それがうまくいかず、それに加えてストーリーの意味するところが読み取れませんでした。他の方がかかれているように確かに私が読んだことがある村上春樹さんの系統に似ています。良さがわかる方もきっとおられるはずですが、私にはちょっとという感じでした。

  • 都会の片隅、駅にほど近い5階建てのテナントビル「バベル九朔」の管理人、27歳の俺。
    会社勤めを辞めて、祖父の作ったテナントビルの管理人をしながら、小説家を目指している。

    これまで短編小説を新人賞に何度か応募したものの一次審査すら通ったことがない。
    今度こそ!と退職以来書き続けた長編小説で勝負に出たい。あとはタイトルだけだ。

    そんな時に、平和な「バベル九朔」に非日常の空間が出現する。

    作者の万城目氏の体験(作家になるため会社を辞めてしまう)がベースになっていて、そこから紡ぎ出されるリアルさがファンタジーと溶け合う。

    主人公の九朔の追い詰められる感じ、明日が見えずにもがく感情、ついつい夢見てしまう成功した自分。
    世間から切り離されたかのように感じ、焦りもがく感情。どこにもぶつけようのない苛立ち。
    親からは、小説なんかとっとと辞めて就職しろとせっつかれる。当たり前だとわかっていても反論できないもどかしさ。

    このやるせない心の様が、バベル九朔で巻き起こる奇想天外な出来事のベースにあるから、その世界にグイグイ引き込まれていく。

    日常と非日常の間のリアリティ。
    これぞ、万城目ワールド。

  • 万城目学のバベル九朔を読みました。

    小説家志望の九朔満大は会社を辞めて母が所有している雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしながら小説を書いています。
    しかし、なかなか新人賞の一次審査も通ることができません。

    そんな主人公のところに、全身黒ずくめの女性の姿をした太陽の使い=カラスの化身がやってきます。
    太陽の使いは「バベル」が崩壊の危機にさらされている、と言います。
    25年前に亡くなっている主人公の祖父九朔満男が異世界に構築した「バベル」が崩壊すると地上には大惨事が引き起こされるというのでした。

    異世界への入り口の絵に触れたことにより、異世界のバベルの塔に放り込まれた主人公は太陽の使いや九朔満男の影と交渉しながら現実世界へ戻る方法を模索するのでした。

    konnokの好きな世界の終りとハードボイルドワンダーランドを連想させるところがいくつかありました。
    不思議なテイストの不条理小説ですが、面白く読みました。

  • 「カァカァ」ならぬ「ヒューヒュー!」です。
    「5F939」ではなく「5F91」なのも良かった!
    ぜひお読みください!

著者プロフィール

1976年大阪府生まれ。京都大卒。2006年ボイルドエッグズ新人賞を受賞した『鴨川ホルモー』でデビュー。『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』『悟浄出立』が直木賞候補になる。他の著書に『ホルモー六景』『偉大なる、しゅららぼん』など。

「2016年 『バベル九朔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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