- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041034668
作品紹介・あらすじ
気が付くと殺風景な部屋にいた高校二年生の鐘松孝平。彼は横須賀にむかってバイクを飛ばしている最中に、トラックに幅寄せされ……その後の記憶はなかった。建物の外には他にも多くの人々がおり、それぞれ別の時代と場所から、「死者の町」と名付けられたこの地にたどり着いたという。彼らは探検隊を結成し、町の外に足を踏み出す。一方、片思いの相手を亡くし自暴自棄になった大学生の佐伯逸輝は、藤沢市の砂浜を歩いていたところ奇妙な男に勧められクジを引く――。いつのまにか見知らぬ地に立ち、“10の願い”を叶えることができるスターボードという板を手渡された。佐伯は己の理想の世界を思い描き、異世界を駆け巡ってゆく……。先住民や来訪者、そしてどんな願いを叶えることのできるスタープレイヤーが共存する広大な異世界で、人間の本質を描きあげる。興奮と感動をよぶ、渾身のファンタジー長編、第二弾!
感想・レビュー・書評
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楽しみにしていた小説第二作、期待を超えた仕上がりでした!!
早世した想い人を生き返らせる、許せない悪人を呼び出し罰を与える、不慮の事故でなくなった善人を呼び出す。なんでもかなう10の願いがあれば誰しも興味を持つ内容が、実際に行うことにより何が起こるのか、人間の心理や宗教などを交えて、とてもわかりやすく、読みやすくシュミレーションをしてくれたイメージ。クーデターを起こした人に対する死以外の罰などもすごくよかった。
また、最後、主人公が悲観にくれるのも胸を打たれた。
三作目も待ち遠しい!! -
異世界で10の願いが叶うスタープレイヤーに選ばれた佐伯と死者の町に召喚された鐘松の話。スタープレーヤーと召喚者と交互の視点で見れる楽しさと、スタープレーヤーの数だけ願いが違う面白さ。他のスタープレーヤーの願いや生き方も気になる。
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副題に『スタープレイヤー2』とあり、続編と評されるのを目にしますが、具体的には前作の前日譚です。
異世界に現れた日本を模倣した街「ヘブン」と地獄「バベル」を創造した男の壮大な建国叙事詩。
ありとあらゆる力を手にした男の波乱万丈の冒険に胸が高まります。
恒川光太郎節は封じられていますが(著者に新たな側面が加わったとも言えるが)、筒井康隆『旅のラゴス』のような放蕩録が好きな方にオススメです。
人生で最高の一冊でした。 -
前回少しでてきたヘブンのお話。
ヘブンが出来る物語でした。
前のに比べると主人公があんまり好きになれなかった感じ。それに輪をかけてヒロイン?も好きにはなれなくて、最初の方が割と辛かったです。
レビさんはいい。好きです。
いろんな経験があって、その集大成がバベル&ヘブン
★の使い方が大胆で驚かされました。
人種差別とか本当不毛。 -
面白い!!
前作「スタープレイヤー」より、第二作のこちらのほうが断然面白いです!!
こんな分厚い本なのに、思わず3度も読み直しました。
滅多に自分が読む本は買いませんが、こちらは購入しようか検討中。
スタープレイヤーは読まなくてもいいので、こちらの「ヘブンメイカー」をおススメします。
恒川光太郎さんはホラーが好きで、ずっとホラーを描いて欲しい!と思っていましたが、
ヘブンメイカーを読んだら、こちらの続編も読みたくなりました(苦笑。-
>LUNAさん
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)名作ですよ!
ビックリしました。
前作とは趣きもスケールも違ってて。
...>LUNAさん
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)名作ですよ!
ビックリしました。
前作とは趣きもスケールも違ってて。
これはもっと宣伝して、いろんな人に読まれ、
評価されるべきですよねエ。
(でも恒川さんのホラーもまた読みたいなぁ・・・(#^.^#)
2018/02/20
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こっちの方が俄然面白かったじゃないの!
スタープレイヤーの続編。今回の主人公はずっと片思いだった幼馴染の女の子をストーカーに殺されてしまった絶賛絶望中の大学生男子。
初期の主人公は彼女をスタープレイヤーの世界で復活させるべく,故郷の町を丸ごと作ったり,結構な無茶をやらかす。
もう一人の主人公はバイクで事故にあって死んだはずの高校生男子。気づけばスタープレイヤーの世界に転送されてて,そこで同じように転送されてきた数千人単位の死んだはずの人たちと共同生活を始める。
話は交互に語られていって,まあ最終的にはつながるんだけれども,一方のスタープレイヤー男子のほうは呼び出した彼女とだんだんギクシャクしだしたり,いろいろな出会いがあるほどに歯車が上手く回らなくなっていく。
他方死んだはずの高校生男子のほうは,周囲の人と協力して現地の生き物や植物を発見したり,新聞作ったり,あるいは周辺を探検したりして,大変ながらに前向きに楽しく社会を作っていく。
結局最後は二つの物語が収束するんだけれども,1よりも面白かった理由はいろいろなことがそれなりにすっきり解決したからだとおもう。1でもあった,地球での犯罪者に対する復讐も,スタープレイヤー男子の最後のお願いも,対立する現地の部族の争いごとの行く末もしかり。
もとはホラーを書く人なんですね。このシリーズの続きが出たらまた読みたいなあ。 -
前作がいまひとつな印象だったけれど、
今回はけっこう楽しく読み切った。
なんでもありな願いを10個叶えるという
途方もないお話なので、
今回もその規模が途方もなかった。
なんでもできるって、その責任を取るという意味でも
(周りを巻き込むという意味でも)
すごくたいへんなことなんだな。