ヘブンメイカー スタープレイヤー (2)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
4.02
  • (38)
  • (50)
  • (29)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 253
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041034668

作品紹介・あらすじ

気が付くと殺風景な部屋にいた高校二年生の鐘松孝平。彼は横須賀にむかってバイクを飛ばしている最中に、トラックに幅寄せされ……その後の記憶はなかった。建物の外には他にも多くの人々がおり、それぞれ別の時代と場所から、「死者の町」と名付けられたこの地にたどり着いたという。彼らは探検隊を結成し、町の外に足を踏み出す。一方、片思いの相手を亡くし自暴自棄になった大学生の佐伯逸輝は、藤沢市の砂浜を歩いていたところ奇妙な男に勧められクジを引く――。いつのまにか見知らぬ地に立ち、“10の願い”を叶えることができるスターボードという板を手渡された。佐伯は己の理想の世界を思い描き、異世界を駆け巡ってゆく……。先住民や来訪者、そしてどんな願いを叶えることのできるスタープレイヤーが共存する広大な異世界で、人間の本質を描きあげる。興奮と感動をよぶ、渾身のファンタジー長編、第二弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 楽しみにしていた小説第二作、期待を超えた仕上がりでした!!
    早世した想い人を生き返らせる、許せない悪人を呼び出し罰を与える、不慮の事故でなくなった善人を呼び出す。なんでもかなう10の願いがあれば誰しも興味を持つ内容が、実際に行うことにより何が起こるのか、人間の心理や宗教などを交えて、とてもわかりやすく、読みやすくシュミレーションをしてくれたイメージ。クーデターを起こした人に対する死以外の罰などもすごくよかった。
    また、最後、主人公が悲観にくれるのも胸を打たれた。
    三作目も待ち遠しい!!

  • 「スタープレイヤー」シリーズの2冊目は、願いを叶う力を得た青年の愚かしく道を誤りながらひとつの業をなし得ていくパートと、死からよみがえった青年たちの冒険譚のパートが交互になってつづられていきます。

    そのふたつのまったく違うような物語が、やがてひとつに寄り添っていき、その意味が解明されていく過程は、まさしく「世界の創生」の過程をみるような感慨を得ました。

    それをなし得たのは、自己中心的な欲望を叶えようとして挫折した青年。彼のその「馬鹿だなあ」という行動からのバベルの創生へのたった一人で歩んでいくプロセスは、人間のこれまでの愚かしい歴史を歩みなおしているかのよう。かくも人は愚かで、けれど見捨てきれない温かみのあるものか。ラピとのぎこちないふれあいのはぐくみを思い、そう、感じもしたのでした。

    物語はとてもときに冷酷に、さばさばと切り捨てるように進んでいきます。ラストの青年の姿は、あまりにも切なく孤独の極致のようにも感じました。だからこそ、人が育んでいく世界というものの危ういバランスとかけがえのなさを、思い知ることもできた、と思います。

    物を語る、世界を語る、人を語る。
    語る力に満ち満ちた、
    ただの異世界ファンタジーではない、
    フィクションの醍醐味を感じた小説でした。

  • 面白い!!
    前作「スタープレイヤー」より、第二作のこちらのほうが断然面白いです!!
    こんな分厚い本なのに、思わず3度も読み直しました。
    滅多に自分が読む本は買いませんが、こちらは購入しようか検討中。


    スタープレイヤーは読まなくてもいいので、こちらの「ヘブンメイカー」をおススメします。
    恒川光太郎さんはホラーが好きで、ずっとホラーを描いて欲しい!と思っていましたが、
    ヘブンメイカーを読んだら、こちらの続編も読みたくなりました(苦笑。

    • みつきさん
      >LUNAさん
      (*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)名作ですよ!
      ビックリしました。
      前作とは趣きもスケールも違ってて。
      ...
      >LUNAさん
      (*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)名作ですよ!
      ビックリしました。
      前作とは趣きもスケールも違ってて。
      これはもっと宣伝して、いろんな人に読まれ、
      評価されるべきですよねエ。
      (でも恒川さんのホラーもまた読みたいなぁ・・・(#^.^#)
      2018/02/20
  • こっちの方が俄然面白かったじゃないの!

    スタープレイヤーの続編。今回の主人公はずっと片思いだった幼馴染の女の子をストーカーに殺されてしまった絶賛絶望中の大学生男子。

    初期の主人公は彼女をスタープレイヤーの世界で復活させるべく,故郷の町を丸ごと作ったり,結構な無茶をやらかす。

    もう一人の主人公はバイクで事故にあって死んだはずの高校生男子。気づけばスタープレイヤーの世界に転送されてて,そこで同じように転送されてきた数千人単位の死んだはずの人たちと共同生活を始める。

    話は交互に語られていって,まあ最終的にはつながるんだけれども,一方のスタープレイヤー男子のほうは呼び出した彼女とだんだんギクシャクしだしたり,いろいろな出会いがあるほどに歯車が上手く回らなくなっていく。

    他方死んだはずの高校生男子のほうは,周囲の人と協力して現地の生き物や植物を発見したり,新聞作ったり,あるいは周辺を探検したりして,大変ながらに前向きに楽しく社会を作っていく。

    結局最後は二つの物語が収束するんだけれども,1よりも面白かった理由はいろいろなことがそれなりにすっきり解決したからだとおもう。1でもあった,地球での犯罪者に対する復讐も,スタープレイヤー男子の最後のお願いも,対立する現地の部族の争いごとの行く末もしかり。

    もとはホラーを書く人なんですね。このシリーズの続きが出たらまた読みたいなあ。

  • 前作がいまひとつな印象だったけれど、
    今回はけっこう楽しく読み切った。

    なんでもありな願いを10個叶えるという
    途方もないお話なので、
    今回もその規模が途方もなかった。

    なんでもできるって、その責任を取るという意味でも
    (周りを巻き込むという意味でも)
    すごくたいへんなことなんだな。

  • 武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000124914

  • スタープレイヤーの続編で第2作。
    17歳のイツキの物語。

    前作がスタープレイヤーのプラス面を描いていたのに対して、今作は一歩踏み込んだマイナス面やそれによる世界情勢にも触れた内容。

  • 【昔読んだ本】
    首を長くして待っていた続編。
    タイトルがまたイイね。
    単純に前作の続きだと思ってたら、前作も絡めつつも、時代も登場人物も全く別の話とは恐れ入りました。
    面白すぎて何度も読んだ。
    続きはでないんでしょうか…
    なんか最近ブログも見れないし…泣

  • 日本人大学生が「かなり」なんでも叶う10個の願いを手に、異世界とか異星っぽいところに転移させられる話。

  • 『スタープレイヤー』の続編は単なる続編ではなかった!
    読み終わってみると、このタイトルの意味についてしみじみ思い巡らす。

    今回運命の籤引きで1等を引き当てた「スタープレイヤー」は男子大学生の逸輝(いつき)。
    逸輝の物語と並立して進む、不可思議な「ヘブン」の物語。
    この二つの物語が徐々に重なる時、ある事実に驚かされた。

    「幸せとは主観であり、本人がどう感じるかではないのか」
    幸せとは結局のところ何なのだろう?

    第2弾は第1弾を上回る面白さだった。
    第1弾でモヤモヤしていたことも、実に爽やかに解決!
    ラストの彼女の旅運を願いながら、第3弾にも期待したい!

全63件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作で直木賞候補に。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『南の子供が夜いくところ』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方へ』『南の子供が夜いくところ 』『スタープレイヤー』『ヘヴンメイカー』などがある。

「2018年 『滅びの園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

恒川光太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ヘブンメイカー スタープレイヤー (2)を本棚に登録しているひと

ツイートする