東京結合人間

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.56
  • (14)
  • (34)
  • (20)
  • (12)
  • (2)
本棚登録 : 212
感想 : 52
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041034743

作品紹介・あらすじ

“一切嘘がつけない”障害をもつ結合人間“オネストマン”だけが集う孤島で、殺人事件が起こる。容疑者たちは“嘘をつけない”はずだが、全員が犯行を否定。事件に巻き込まれた圷は殺人犯を追うが――。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 序盤、とてもグロテスクだった。小説読んでてグロテスクな場面に出会すことなんてしょっちゅうだけど、それでもこの本は特に顕著だった。けど終盤の展開は圧巻だった。分かりやすい伏線の背後に本命の伏線が仕掛けてあって。しかもそれが一本じゃないから本当にどんでん返しの嵐だった。素晴らしい。

  • 気持ち悪いのは嫌いじゃない。

  • 2015年。これ2作目かな。
    結合人間、羊歯病、オネストマン、ジョイントマン。よくこんな世界を思いつくな、という異世界。とりあえず押さえないと。
    千葉NTあたりをモデルにした町での少女売春組織。3名の若者が仕切ってる。八丈島あたりの孤島、呉田島(くれたとう)で映画を撮ろうということになり出演者とともに船へ。3人を殺すよう依頼された探偵に殺される。
    操縦士をなくした船はくれたとうにはつけなくて、カリガリ島なる夫婦と娘が館に住む島にたどり着く。クローズドワークルの始まり。設定がアレだが、本格ミステリー・・・なんだが、二転三転。
    前作より読みにくかったかなぁ。ここまで異世界な設定にしないと、もはやミステリーは成り立たないのか。出尽くしてる感はあるけれど・・・

  • 設定と世界観を飲み込むのに一苦労。寺田ハウスの犯罪集団の所が誰にも感情移入出来なくて読み進めるのが遅くなった。
    ガリカリ島に着いてからがミステリの本番で、面白く読み進めてはいたけど中々頭が付いていかず……。
    小奈川先生の危ない事からは全力で逃げろ、というのはホントその通り、圷氏は娘からも逃げるべきだった。。丘野がオナコで女だったのは多少驚いた!

  • 異世界性癖症候群

  • 前半、グロい表現たくさん。
    本を閉じたくなるぐらいグロいけど、続きが気になってしょうがなくなる。
    すごい世界観で面白かった!

  • 星0
    本当にこれそんなに評価高いの汗

  • これまた奇想天外な世界観で、しかし緻密で大胆な本格ミステリだ。気持ち悪さと怒涛の展開はさすが。人を選ぶが傑作。

  • 凄い。こんなむちゃくちゃな特殊設定でその設定を綺麗に生かしてきっちり本格。前半はエログロに辟易しながら読み、船に乗ったらあっという間に…!!あの設定とあれは…などと想像はしたけれどクローズドサークル内のあれこれ、更にはエピローグまで想像の一枚上をいかれた感じです、無駄なく綺麗にできていると思います。難があるとすれば凄いエログロだからどうも話にどっぷりつかるというより一歩引いた目線で読んでしまい楽しかった!という感じではないところかな。でもこれからが楽しみなので今後もこの作家さんは追いかけて行きたいです。

  • 1ページ目から食事中に読まなくて良かったと思った。
    この著者の本は何冊か読んだが、相変わらず面白く変わった設定。

  • ウーン。嘘をつけないという設定はおもしろかったけど、結合とか、結構グロくて、あまり感情移入できなかった。

  • イジメ、犯罪、借金、火事、津波、雪崩。
    みんな逃げた人間が得をするようにできているんです。

  • 作者が作り出す独自の世界で繰り広げられる展開に感心です。以前、読んだ横浜駅SFで感じた新しい世界観を感じます。

  • 食わず嫌いでした。序盤の陰惨なエピソードは読み進めるのがつらいですが、孤島もの、多重解決もの、推理合戦ものの大傑作と思います。手掛かりからのロジカルな論証はクイーンかと。
    勿論大仕掛けもあるんだけど、それだけじゃなく楽しめる

  • なかなか衝撃だった。

    最初からなんじゃこりゃというようなシーンから入るものの。

    エロ黒で本と気持ち悪くなるし話の結末も気分悪いんだけれど、その気分の悪さを引いても、だまされた感のすがすがしさと、情報はきちんと提示されていたというフェアプレイ感は舌を巻くというか。

    トンデモ設定だけれどきちんとその設定のルールに則って物語が設定されているのでこの人実はすごく頭いいよねと思います。

  • 前に読んだ「人間の顔は食べづらい」が面白かったので、白井智之さん2冊目です。人間が気持ち悪〜い方法で生殖活動するという、前作同様の異様な世界観のなかで起こるミステリー。その方法はあえてここでは書かないでおく。ていうか書きたくない。第1章での3人による悪行の数々は、ハッキリいって読むに耐えない。強烈に胸糞悪い。なんでこの本を手に取っちゃったかなって思った。でもそれを過ぎた後のクローズドサークルでのミステリーは極上。この本を楽しめるかどうかは、最初の80ページを読み切る強靭な忍耐力、精神力にかかっている。

  • 評価というか暴力的シーンが結構きつくて好みかどうかというと星2です。推理シーンは取ってつけた感があるけどそういう小説ということでしょうね。

  • このミス16位、本格ミステリ8位
    白井智之さん第3作『おやすみ人面瘡』を読んで面白かったので第2作目も読んでみた。

    男女が互いの身体を結合させ、「結合人間」と呼ばれる一つの生命体となることで生殖を行う世界。この過程で時々、嘘が一切付けないオネストマンが誕生する。
    オネストマンの共同生活を撮影する映画の企画が立ちあがった。しかしロケ地に向かう途中で船は海難事故に遭い、7人のオネストマンは隠棲した画家が住む小島に漂着、連続殺人事件が発生する。オネストマンは嘘がつけないのに、7人全員が犯行を否定する。

    グロテスクなトンデモ設定と本格推理
    推理部分がちょっと分かりにくかったが
    『おやすみ人面瘡』と同じパターンで面白い。
    第1作『人間の顔は食べづらい』も読んでみようかな。

  • トンデモSF設定が大好きな自分も冒頭の出来事には久しぶりに驚かされた。胸糞悪い話が好きな方なら、ミステリーとしての完成度よりも、世界観設定だけで十分に楽しめます。

  • あぁ…ほんとは読み終わったあとほんわか心があったかくなるような本を読むつもりだったのに…。
    どうして私はこんなエグいのばっか選んでしまうんだぁぁぁあああーーーorz

    まず、ページをめくって下さい。
    ほとんどの人が1P目から目が点になると思います。
    作者の発想が凄い。
    どうやったらこんなん思いつくのか。
    この若さでこれはこの先楽しみかも。

    最初はただただエグいなーと思いながら読んでましたが、途中からだんだんミステリーでした。
    でも途中若干中だるみしちゃって流し読みになってしまったので、再度読み直したらもっと深く理解できるかも。

    凡人には生み出せない発想力の高さも評価し☆4つで!

全52件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1990年、千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。『人間の顔は食べづらい』が第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となり、同作で2014年にデビュー。『東京結合人間』が第69回日本推理作家協会賞候補、『おやすみ人面瘡』が第17回本格ミステリ大賞候補となる。『名探偵のはらわた』は「2021本格ミステリ・ベスト10」で第3位。他の著作に『少女を殺す100の方法』『お前の彼女は二階で茹で死に』『そして誰も死ななかった』『ミステリー・オーバードーズ』『死体の汁を啜れ』がある。衝撃的な作品で読者の度肝を抜く、気鋭の本格ミステリ作家。

「2022年 『お前の彼女は二階で茹で死に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

白井智之の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×