札幌アンダーソング (1) (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041034903

作品紹介・あらすじ

真冬の札幌の雪の中で変態的な全裸死体が見つかった。若手刑事の仲野久は、色男な先輩・根来と共に奇妙な事件を調べるが、「変態の専門家」だという美貌の超天才少年・志村春の力を借りることになって……!?

感想・レビュー・書評

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  • とにかく読みやすい。
    この少し変わった設定を楽しめるかどうか、読む側の選択に任せているようにも感じた物語だった。
    春は見たものは全て記憶してしまう。
    だから余計なものは見ないように、普段はアイマスクをして生活をしている。
    極寒の北海道・札幌で路上で全裸で死んだ男がいた。
    この男はいったい誰なのか?
    どうしてこんな住宅地で死んでいるのか?
    そもそも何故全裸なのか?
    謎を解くために根来と仲野は「変態の専門家」である春を訪ねる。
    奇妙な遺体。
    わけありげな遺体の発見場所。
    春は判っている事実から何かのメッセージではないかと予測する。
    超がつくほど変態だけれど、とにかく春が魅力的だ。
    春を取り巻く志村家の人たちと根来たちの関係も、一般的には理解されにくい。
    だからこそ家族の絆は強く深い。

    誰にも人に言えないことのひとつやふたつはあるだろう。
    人によっては他人から見れば笑い話のようなことを秘密だと抱えている人もいれば、シャレにならないような知られたら弱みにしかならないような秘密を抱えている人もいる。
    弱みは他人に付け込まれるウィークポイントであり、下手をすれば身を滅ぼす火種ともなる。
    人を操るにはその弱点を突くのが手っ取り早い。
    それは理解できるのだけれど、信頼されていた人に裏切られるのはやっぱりキツいだろう。
    春は裏切らざるを得なかった人間の心情までも想像できてしまう。
    その立場や自己保身の感情も、理解したうえで許してしまう。
    変態だけれど基本的に身近な人間に対しては優しいのだ。
    唐突な終わり方にちょっと唖然とした。
    犯人は確定しているし、どんな人間かもおおよそ見当がつく。
    けれど敵の存在を大きくしすぎたせいか、中途半端な結末になってしまっている。
    ひとつの事件を完全に解決したうえで、その根底にはまだ残っている大きな謎が…のようには出来なかったのだろうか。
    次の作品では決着がつくのだろうか。

  • 札幌に住み始めたばかりなので
    ご当地小説 読んでみよ~
    くらいな 軽い気持ちで買ったのですが

    いい意味で期待を裏切られた気分。
    登場人物のキャラが
    1人1人 すごくよくて
    ストーリーも面白かった。

    春くんの特性を匂わせない
    タイトルにしてるのは
    わざとなのかな~(>_<)

    札幌市民じゃなかったら
    手にとらなかったと思うから
    こんなに面白いのに
    ちょっともったいないな~と
    思ってしまいます。

  • 札幌が舞台の変態ミステリー⛄
    シリーズ第1作でちょっとモヤっとした終わり方です
    でも謎解きや、冬の札幌の凛とした空気感、若手刑事や天才少年など登場人物は魅力的でした
    福岡から東京までの飛行機内で読み終わりました
    続きも買います

  • 魅力的なキャラクター。特に兄弟姉妹たち。
    事件はまだ続くのだろう。
    途中までの推理や背景となる札幌の歴史など面白く読んだ。
    結末はスッキリしないところが残り残念。犯人がどうしても手が出せない状況なのかどうか……

  • 小路幸也さんにしては、んー、私の好みではなかった。もっとほっこりしたかったな。

  • 202101/全3巻まとめて。バンドワゴンシリーズ等、好きな作品もあるけど、これは私にはあわなかった。

  • 最終巻にて

  • 不完全燃焼なおわり方

  • 札幌に住んでて、札幌の物語を読むのは楽しい。笑笑

    とっても楽しい!!

    札幌駅の一部に一般人も通れる通路で。構造的に普通の人でもちょっと興味深かったら、あれこれは変だな?って思うところがあって、そこの壁に覆われた向こうには呪われたものが隠されている。

    っていう記述があるんだけど、どこだろう。

    めっちゃきになる!!!!!!!

    北大やら、モエレ沼やらもうよく行く場所ばかりで読んでて楽しかった。

    が。


    内容は、、、どうなんだろう。オチもかなりイマイチでしたとさ。

  • イメージしてたものよりかなりハードで面白かった。
    土地のイメージがあるからなおさら。
    特殊設定たが意外と受け入れられた。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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