ぐるりよざ殺人事件 セーラー服と黙示録 (角川文庫)
- KADOKAWA/角川書店 (2016年1月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (702ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041034941
作品紹介・あらすじ
探偵養成学校・聖アリスガワ女学校春期合宿。不測の事態の末たどり着いた謎の村「鬱墓村」で起こる不可解な殺人事件に、学園屈指の探偵術を誇る三人の少女が挑む。語り継がれること必至の最上級本格ミステリ。
感想・レビュー・書評
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ロジックに淫している極地のような作品で、細かいルールを設定して、それを全てロジックに消化するのはすごいね。
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聞いたことのない方法で作り出されるクローズドサークルに、これまた前代未聞の特殊設定ミステリ。ガンダムネタや金田一の映画ネタなどはよく分からず。作者の得意とする推理編は圧巻。第八戒のもとでよくここまで練り上げたものだと思う。長いが面白かった。
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『娯楽』★★★★★ 10
【詩情】★★★★★ 15
【整合】★★★★★ 15
『意外』★★★★★ 10
「人物」★★★★★ 5
「可読」★★☆☆☆ 2
「作家」★★★★★ 5
【尖鋭】★★★★★ 15
『奥行』★★★★☆ 8
『印象』★★★★★ 10
《総合》95 S -
『課題1 トリックとしての見立て殺人を定義しなさい。
課題2 演出としての見立て殺人を定義しなさい。
課題3 トリックとしてのもの、及び、演出としてのもの以外の見立て殺人は想定されるかを論じなさい。ただし、心神喪失、心神耗弱その他の精神の障害によるものを除く。』
探偵養成学校の春期研修に移動中に迷い込んだ完全に隔絶された村で起こる落ち武者の400年の呪いに支配されたキリシタン村での不可解な連続見立て殺人事件に挑むことになる生徒だが、この村は十戒に完全に支配された村で殺人や嘘をつくことが不可能な村でありかつ古くからの隠された秘密や因習や財宝や因縁があり謎が深まっていくばかりの中で、事件の謎は解けるのか、また村から脱出することができるのか、そして呪いは解けるのか、学園の本当の目的であるマグダラ計画とは何なのか、そんなガジェットを全て盛り込んだ上で、ホワイ、ハウ、フーの順番に推理を展開していく素敵な作品。 -
170518読了。
古野節が炸裂している。
リーダビリティが高いせいか、ページ数を感じさせなかった。論理性を重視しているためか、床が崩れていくようなカタルシスはないが、フーダニット論は息を飲んだ。 -
横溝テイスト溢れる舞台、見立て殺人、特殊ルールを踏まえたロジックによる犯人の指摘、クライマックスの冒険劇。圧巻の約700ページだった。うわああああうわああああ
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前作より更に設定が細かく、ページ数も多く、読みごたえがありました。横溝正史的な閉鎖した村で起こる見立て殺人とかわいい女子高生。謎解き部分が長くとられているのが良いです。フーダニット担当今日子は痺れました。古野まほろさん面白いです~。