螻蛄 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041035535

作品紹介・あらすじ

信者五百万人を擁する宗教団体のスキャンダルに金の匂いを嗅ぎつけた、建設コンサルタントの二宮とヤクザの桑原。金満坊主の金を狙った、腐敗刑事や新宿系極道との騙し合いの行方は!?

感想・レビュー・書評

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  • 今回もお金の匂いを嗅ぎ付けたイケイケなヤクザの桑原に、巻き込まれてしまった建設コンサルタントの二宮。
    桑原がピンチの時に見せる二宮の勇気と行動力にグッときました。
    最後がスッキリ終わらず、ちょっと残念。
    次作も読みたい。

  • 感想
    でこぼこコンビ。二人とも車を買い替えて新たな章の幕開けか?

    二宮もしぶとく桑原に分け前を交渉してなんだかんだもいつも結構貰っているw

    二宮はいつも心機一転するために放尿する。放尿シーン絶対あるなw


    あらすじ
    二蝶会の桑原は、二宮の菩提寺の寺の坊主から回ってきた約束手形を大金に変えるため、鎌倉時代から宗派に伝わる絵巻を手に入れようとするが、偽物を掴まされる。

    二人はなんとか本物の絵巻にたどり着き、すり替えるが、後日、二宮が新宿のヤクザに襲われる。桑原が二人を返り討ちにする。

    桑原は女画商の稗田を通じて、東京別院に絵巻を1億円で売りつけようとしたが、相手方は東京の勢羽組が出張ってきて、モメる。

    絵巻の奪い合いから、いつのまにか宗派の分裂騒動に巻き込まれる。絵巻を手に入れ、再び金額交渉に乗り出す。偽物を相手に掴ませて、東京で本物を売り捌こうとするが、稗田に裏切られる。

  • 面白かったーーーーーー。
    黒川博行さんの「疫病神シリーズ」の4作目。巻を重ねるごとに面白くなるという稀有なシリーズです。
    伝法宗の大寺院が所有する宗宝「懐海聖人絵伝」をめぐるスキャンダル。金の匂いを嗅ぎつけた疫病神こと経済ヤクザの桑原。そして巻き込まれる自称建設コンサルタントの二宮。この2人に腐敗刑事、新宿系極道、怪しい画廊の美人経営者が絡み、一大エンターテイメントが展開されます。

    いつものように二宮のダメ男っぷりがいいです。
    「おれは後悔しても反省はせえへんのや。それで37年間生きてきた」
    また桑原と二宮の大阪弁のやり取りも相変わらず魅力的です。
    「桑原さん、よっぽど坊さんが嫌いなんですね」
    「嫌いや。お前の次にな」

    次作はいよいよ直木賞受賞作の「破門」。このコロナ禍でのストレスを少しでも軽減したいなら本シリーズを手に取ることをお勧めします。

  • バブルの頃、とある宗教団体のお仕事をしたことがあるので内情がよくわかって面白かった。もちろんこんな悪人はいませんでしたが分派独立の動きはありましたね。まぁ政治家と同じです。

  • 面白かったです

  • 「懐海聖人絵伝」を借金のカタに盗んだが、それが偽物だったり、本物を取り返したり、殺されそうになったり、任せていた美人画商に騙されていたり のはなし

    大阪、京都で始まり、東京、名古屋までも命をかけて行ったり来たり 口はうまい、けんかも強いヤクザの桑原、カタギの建設コンサルタント二宮が、死にそうになりながらも、なかなか絵巻も現金も手に入れられない 後半は一気に読めた
    文庫本で651ページ 長かったけどその分読み応えあり

    物語とはいえ、日本の宗教法人って、優遇され過ぎ 本当にありそうで腹立たしい

  • 信者五百万人を擁する伝法宗慧教寺。その宗宝『懐海聖人絵伝』をめぐるスキャンダルに金の匂いを嗅ぎつけた、相性最悪の二人組、自称建設コンサルタントの二宮とイケイケ経済ヤクザの桑原。巨大宗派の蜜に群がる悪党どもは、腐敗刑事、新宿系極道、怪しい画廊の美人経営者。金満坊主から金を分捕るのは誰か。

  • 毎回のことながら「うわぁ、こういう悪い奴いそうだなぁ。」と思いながらも先の展開が読めず楽しめた。

  • 伝統宗教がからむシノギがまたリアル。今回の参考資料に「東本願寺」とあって、アングラマネーありそー、と思ってしまう。

  • あれだけしゃべれたら…
    口がうまい人はどこでもやっていけるんだろうな

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著者プロフィール

黒川博行
1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業後、会社員、府立高校の美術教師として勤務するが、83年「二度のお別れ」でサントリミステリー大賞佳作を受賞し、翌年、同作でデビュー。86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞、96年『カウント・プラン』で推理作家協会賞を、2014年『破門』で直木賞、20年ミステリー文学大賞を受賞した。

「2022年 『連鎖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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