閃光スクランブル (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036242

作品紹介・あらすじ

不倫する女性アイドルとそのスクープを狙うパパラッチ。思い通りにいかない人生に苛立つ二人が出逢い、思いがけない逃避行が始まる。瞬く光の渦の中で本当の自分を見つけられるのか。傑作芸能インサイドストーリー!

感想・レビュー・書評

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  • アイドルグループの裏側や心情の変化が妙にリアルだった。2人出会うまでが少し長いが、その分それぞれの事が細かく描かれている。女性が書いていると錯覚するくらい、綺麗な表現が多かった印象。最後にタイトルの意味が分かってスッキリ。

  • 加藤シゲアキさんの本の中で初めて読んだ

    外野はみんな好き勝手言うよね
    出てくる登場人物みんな仄暗い部分とキラキラしてるところを合わせもってるから魅力的でサクサク読めた

    やっぱりアイドルの心理描写とかは
    実体験に基づいてたりするのかな
    最後のシーン苦しくてでも息をしようともがいていた
    2人がやっと抜け出せた感じがあって
    すごくはっきり情景が思い浮かんでよかった

    お花を買って交差点歩きたい

  • 加藤シゲアキ2作目。デビュー作に続き、芸能界を舞台とした内容で、やっぱり自己投影を意識しつつ、読み始めるが、中盤でその思い込みはどこかに行ってしまうぐらい、文章もプロットも上手いと思う。「ピンクとグレー」は発売当時にアイドルであることを知らずに読んだが、その時も素直に面白いと思ったことは覚えている。2作目にして、ミステリーの要素も含んだ内容で、世界観が広がっている感じがすごくする。今年発売した「傘を持たない蟻たちは」とも、また違っていて、「アイドルが書いている小説」ではなく、「作家・加藤シゲアキ」のファンとして、この先も読み続けていこうと思う。

  • 主人公の巧はパパラッチをしている時は憎たらしい嫌な奴なのに、長年亡くなった妻子を想っているところや、亜希子と逃避行している時はグッと引き寄せられる魅力を感じる味のある男性で…引き込まれました。

  • 『ピンクとグレー』の好きさと比較すると、ちょっとこじつけがクサイ気がしてのめり込むことはできなかった。

    けれど、次も読みたいよ。

  • 書きグセなのか登場人物のあまり重要でない行動を描写しすぎなのに、アクションシーンになると説明不足感がある。
    また、心理描写をしようとしていることは伝わってくるが、直接的な描写は感情の動きに無理があり共感しにくく、比喩表現もややスベリ気味に感じたので登場人物の暗い過去が明かされても全体的に薄味な印象。
    時系列の組み立て方、助詞や接続詞の使い方などいくつか気になる部分もあるがこれは次作以降に期待。

    どちらかと言えば脚本家向きの人に感じた。

  • 現役のアイドルである加藤シゲアキは、どのような気持ちでこの作品を書いたんだろう。作中に出てくる女性アイドルの描写を見ていると、作者も同じような感情を体験したことがあるのかな。

    表だけ見れば輝かしい職業だけれど、裏を見れば本の描写のとおりなんだろうなと思った。
    憧れの対象にされやすいアイドルと、嫌悪の対象にされやすいパパラッチ。基本的には交わることは無いんだろうけど、この出会いをきっかけに、たくみが過去を吹っ切るきっかけになり良かった。

  • かなり読みやすかったです買ったときは恋愛小説かな〜と思っていたのですがそれよりもっと深い人間の喜び悲しみ怒り妬み苦しみまだまだ沢山の感情が綺麗に描かれていて私たちが見えているものは表側で裏側には色々な感情があることを痛感しましたアイドルの加藤シゲアキさんだからこそ描けるのだなと思って他の作品も読みたいです

  • 巧と亜希子、二人の視点でストーリーが進んでいきます。

    ゴシップカメラマンの手口とか、アイドルの裏側とか、リアルというか生々しく感じたのは加藤さんが書かれているからなのか。
    可愛く綺麗な仕事に見えるアイドルの闇は、痛々しくて読んでいてつらくなりました。

    亡くした人の面影にとらわれている巧と、自分が作り出した幻影に脅かされる亜希子。
    二人の弱さというのか闇が、お互いを引き合ったのかもしれない。

    タイトルの意味がわかったとき、二人が出会えたことが運命に思えました。

    ラストというか、ラストのひとつ手前?で、なんとも嫌な気持ちが。
    人ってそんなもんなのかもしれませんが、なんか哀しくなりました。

  • ザ・加藤シゲアキズム。彼の作品らしい構成、リアル感、疾走感。表現もすごく鮮やか。

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著者プロフィール

1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降『閃光スクランブル』、『Burn.-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』 とヒット作を生み出し続ける。2020年刊行の『オルタネート』で、21年に第164回直木三十五賞候補、第42回吉川英治文学新人賞受賞、第18回本屋大賞第8位、第8回高校生直木賞受賞。アイドルと作家の両立が話題を呼んでいる。

「2022年 『1と0と加藤シゲアキ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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