駅伝ランナー (角川文庫)

  • KADOKAWA (2015年10月24日発売)
3.54
  • (11)
  • (33)
  • (30)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 311
感想 : 30
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784041036259

作品紹介・あらすじ

12歳の走哉は、運動神経抜群の妹と短距離走選手だった父に挟まれるように、毎朝ランニングの練習をしていた。「自分には走る才能がない」周囲から期待されていないこともわかっていたが、走哉は走ることが好きだった。地区で駅伝大会が行われることになり、クラスから参加するヒロシたちのチームに勇気を出して声をかけるが、「補欠なら…」と返されてしまう。悔しさを必死に呑み込み、自主トレを続ける走哉。そんな彼に対しチームのみんなも、一緒にたすき渡しの練習に行うようになる。そして、大会当日。アンカーのヒロシにアクシデントが起きて……!? 才能は全ての人が授かるわけではない。でも、 「走りたい、ただそれだけ」あさのあつこ氏驚愕の、新人デビュー。12歳の少年が友情に支えられながら、駅伝ランナーになる夢をあきらめずに走り出すまでをみずみずしく描いた、心が奮う青春駅伝小説!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 爽やかだった。
    好きが劣等感を追い越していく。
    シンプルなストーリー。だけど自分が駅伝を走っているような気持ちの高まりを抑えられず公園に行ってしまった。
    膝痛を理由に走れない言い訳をしているんじゃないかと自問自答しながら。

    私は脂肪肝解消のためにウォーキングを始め、それがジョギングに変化し、フルマラソンに挑戦したこともあった。
    だからこんな話を読むと血が踊ってくる。
    朝、東京新聞の本の紹介で、箱根駅伝の本があったから読みたいが膨らんだ。
    続きが読みたくなる本だ。

  • 疾走感ある青春もの。こどもらしい、無意識のうちに流されたり、本心と違うことを口走ったりする姿が印象に残った。

  • 小学生男子が駅伝に魅せられ陸上を
    始めるお話でした
    小学生での駅伝は簡単なものでしたが
    その戦いの興奮は伝わりました
    そして中学生・・・

    続きがあったら見てみたい
    と調べてみたら続きが出てました
    機会があったら読みたいです!

  • 苦しい練習風景が描かれているわけではないが、なかなか結果の出せない主人公走哉の悔しさが伝わってくる。腐らない彼を頑張れ!と応援したくなる。

    喘息持ちだが前向きで、違う視点から物事を考えられる友人の陸が、今後大事な役割を果たしそう。続きが気になる。

  • 薄い文庫本なのに読み応え満天。12歳の男の子が走りに目覚め、駅伝に出たいのに、強豪チームで走る同級生から補欠エントリーで誘われる話。結末はなんとなくわかってたけど、親友陸くんの目線が話しに深みを出してくれた。諦めたらダメだね、そして自分の気持ちに素直に。

  • 駅伝の話。うじうじしつつも一生懸命、地道に走り続ける主人公に好感がもてた。

  • 最後に陸くんの視点で後追いしたところがいいですね。陸くんがいい味出した小説でした。

  • 走りの才能がある訳じゃない走哉。でも走ることが好きで努力して道を切り拓いていく青春ストーリー。

    知人に勧められて読み始めた。自分じゃ読まないタイプの話だったので読み始めるのに時間がかかったけど、読み始めたら速かった。読みやすいし。

    登場人物、みーんないい人で、主人公を苦しめる人がいなくて安心して読めたし、主人公が立ち止まりそうになりつつも自身を奮い立たせて頑張ると、ちゃーんと報われるのも安心して読めた。

  • 走りたい!
    速いわけでもなく、ただ走るのが好きって、
    全体にいい子たちで、なかなかそんなわけにはいかないかもしれないけれど、いい話だったなあ。
    速くないんだから、劣等感とかもあるんだけれど、
    うーん、
    もう少し書き込めてもいい気がするけど、
    まあ、いいじゃないか、いい子たちで、さわやかで。
    「キャプテンマークと銭湯と」を読んで、まあ、いい話だったので同じ作者の本を探したんだけど、同じようにいい話だったなあ。

  • 「夢は箱根駅伝」小学校の卒業文集にそう書くことができるようになるまでの葛藤や、希望を抱いて陸上部に入部したものの、期待していたものとはずいぶん違ってしまっていた現実をどう受け止め、どう切り開いて行くのかを丁寧にさわやかに描いている。走哉と陸が、どんな風に成長していくかを是非見届けたいと思う。

  • 努力はムダではない。
    新たに心に灯った陸上への思いに期待が高まる。
    陸くんの視点が良かった。

  • 面白かった〜。続きが気になる!

  • 一流選手じゃなくても自分がやりたいと思って頑張ればそれなりに結果はついてくるというものだと思います。

  • 駅伝関連のツイッターアカウントで好評だったので手に取ってみたものの、いまひとつ。
    主人公が小学6年生~中学1年生にかけての物語で、あまりアスリート臭さはなく、純粋に走りたいという気持ちを書こうとしている点は認めるけれど、一人称と三人称の混在や、尻切れトンボなラストなど、駅伝好きだから大目に見たいけれど、小説としてはまったくいただけない。もっと文章技術を磨いてほしい。
    同人誌に発表したものを加筆してとのこと、最近読んだ別の角川文庫のことも振り返ってみると、ひょっとして編集者の能力に問題があるのかもしれないという気がする。

  • マラソンや駅伝の小説はけっこう好きなので、気になって読んでみた。なんと作者のデビュー作だとか。でも小学生~中学生がスポーツ部活に頑張りながら、自分の気持ちとか友達とかに悩む様子って、あさのあつこの少年小説(バッテリーとか)を彷彿させる。中学生として頑張ろうとしてる主人公が目指しているのは箱根駅伝とか。そこまで読んでみたい。

  • 煮え切らない主人公。心に何の葛藤もなく、現実をやり過ごしていく。話の構成も、中学時代の、なぜここで終わるのか?絵画で言ったらデッサンに近いものなんじゃないだろうか。

    小学生の駅伝、36チーム、1区間2kmの全4区間しかも工場敷地内なら、先導車はいらないよ…。

  • 駅伝大会に補欠でエントリーすることになった小学六年生の走哉。ページ数は少ないけど、心のアップダウンや複雑な気持ちを抱えながら練習を重ねていく走哉の姿に引き込まれた。
    親友目線でのお話「小鳥の憧憬」でさらに走哉のひたむきな姿が際立つ。キラキラ眩しい。
    これからの成長も読んでみたい。まだまだ伸びしろいっぱい。

  • 印象としてはあっさりと終わっていった感じ。
    まぁ薄い本だったからそんなにがっつりって感じじゃないんだろうなぁと思ってたけど、やはりなんかものたりないかなーっと。
    続編がどんどん続きそうな小説だった。終わりも急だったので続編がでないと困るなー。
    子供や本を読むのに慣れていない人にはオススメかもしれない。

  • ランナーと友情
    おもしろい

  • 小鳥の憧憬というサイドストーリーが入っていることで、この本の価値がぐっと上がる。

    小中学生の話だし、文字も大きいし、なんて思いながら読み始めたのにすっかり引き込まれて泣きそうになった。

全26件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

青山学院大学文学部卒業。IT企業勤務後、創作活動開始。『フリマでゲット!』で第30回日産童話と絵本のグランプリで優秀賞受賞。既刊に『駅伝ランナー』全三巻(角川文庫)、『キャプテンマークと銭湯と』がある。横浜市在住。

「2022年 『ソノリティ はじまりのうた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤いつ子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×