十二の贄 死相学探偵5 (5) (角川ホラー文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036310

作品紹介・あらすじ

死相が視える探偵・俊一郎のもとに、遺産相続殺人と思われる事件の捜査依頼が舞い込む。莫大な遺産の配分を指示する遺言状には、相続人の生死で取り分が増減する異様な条件が記されており――。

感想・レビュー・書評

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  • ※ちょっと辛口(・・;)

    三津田作品は刀城言耶シリーズが断トツでお気に入りです。

    だけど、本作の死相学探偵シリーズも、前者にはないキャラ萌え要素や、ライトに楽しめるエンタメ要素強めな作風が取っ付きやすくて読みやすいので、三津田作品にはハズレがないな〜と思っていたんです。


    が。


    本作は、死相学シリーズのライトな要素がかなり強調されていて、三津田先生の持ち味である「恐怖の描写」がかなり削がれている印象を受けました。

    「十二人の被害者」設定を裏切らず、なかなか派手に被害者を量産しているんですが、いつもの「思わず背後を振り返ってしまいそうな」殺害シーンの恐怖の演出は残念ながら不発。
    例えて言うなら、和製ホラー(見ないけど)の背筋がヒヤッとする怖さを期待してたのに、いざ鑑賞したらハリウッドのスクリームホラー(見ないけど)の驚かせる系だった時のガッカリ感。ホラー映画見ないけど。

    十二というキーワードの解釈が一転した時は、ちょっと盛り上がれそうだったんですが、真顔で呪術とか持ち出されちゃうと…ちょっとコレジャナイ感が出ちゃいますね…。いや、そもそも前提がスーパーナチュラルな能力持ってる主人公なんだから、そこは受容すべきか…?

    シリーズが進んでいくにつれ、ミステリ色が薄れてファンタジーの色を濃くしていってるのも残念。あれだけ被害者をおっそろしいビジュアルで幻惑してて、その方法に説明がないのもなー。うーん。

    おお…三津田作品をこんなに酷評したことないから、すごい違和感…。
    ハードル上げ過ぎてる感はあるな、うん(自業自得


    amazon師匠よりコピペ(^^)φ
    中学生の悠真は、莫大な資産を持つ大面グループの総帥・幸子に引き取られた。7人の異母兄姉と5人の叔父・叔母との同居生活は平和に営まれたが、幸子が死亡し、不可解な遺言状が見つかって状況は一変する。遺産相続人13人の生死によって、遺産の取り分が増減するというのだ。しかも早速、事件は起きた。依頼を受けた俊一郎は死相を手掛かりに解決を目指すが、次々と犠牲者が出てしまい―。大好評シリーズ第5弾!!

  • 序盤の恐怖心と戦う心理描写は読んでいてゾクゾクしたし、玉川大師の地下道を思い出してめっちゃ怖くなりました。
    シリーズの中でこの作品もお気に入りの1冊です。

  • このオチはどうなんだ?
    悠真目線がたくさん出てきたので犯人とは思わなかった。
    そして、最後にドドッと死亡で驚いた

    このシリーズを追い続けるうちに、呪術に興味出てきて本買っちゃったよ。
    あと、ホーンテッドマンションも観に行っちゃった。

  • 本の面白さって、どこで感じてるんだろう…。自分でもよくわからないけど、このシリーズはとても好き。

  • 相変わらず僕にゃんがいい味出してます(笑)
    冒頭の導入部に較べて、解決部分にページを割いていないのが、残念な気がしました…
    次回作に期待します!

  • 双子座が怖過ぎました。ゆうまが犯人なのは意外でした。びっくりしました。

  • シリーズ物とは知らずに途中から読んでしまった。
    「死相」が見える探偵が、呪術で人を殺す能力を得た犯人を推理するストーリーのようだ。
    普通の刺殺や絞殺ではないため、ハウダニットは難しいだろうが、今回は叙述トリック気味のフーダニットだった。
     前半の中学生が怪異に追われる描写はとても怖かったが、その正体についての解明はなし。
     ミステリー要素はしっかり楽しめた。

  • ナンバリング通して数字にこだわってて、意味があるのか気になる。そのおかげで、事件関係者が増えすぎなうえ、名前が読みづらかったり覚えにくいので、理解するのがちょっと大変な12の贄。

    著者も人物設定が大変だろうけど、設定がすごく強引に感じる。

    三津田信三の作品はすごく好きなのだが、これはつらい。
    シリーズ化しているのだが、毎度毎度、死相学探偵とは何ぞやから入る説明が長い。

    毎回凄惨な事件とすごく対比して、唯一の癒しが僕にゃん。
    カワイイよ、僕にゃん。だがそれでいいのだろうか?

  • なんだかとっても尻つぼみな感じです。
    オープニングの悠真深夜の冒険がとてもよかったので一層終盤がやっつけたみたいに感じられて残念。
    犯行手段がはっきりされてないのもどうなのか。探偵と銘打っているならばそこを曖昧にしてはいけないのではないのかな?

  • なんとも言えない。
    弥勒教についても結局なんだったのか釈然とせずもやもや。
    また無駄なシーンも多く感じる。
    正直ライトが売りな死相学探偵シリーズだけれど、おばあちゃんとのやり取りが長すぎ進みが遅すぎてイライラしてしまう。
    これから解決に向かって!というときに冗談が挟まれると今はそれどころではない!と思ってしまい……。
    メリハリをつけてもらいたい。
    曲矢の妹の亜弓もしたたかそうだが引っかき回していくタイプのおキャラクターで苦手。
    ふと思ったけれど曲矢の下の名前って何なのだろうか。
    特に出てなかった気がする。
    妹ちゃんが、亜弓で、「矢」と「弓」になってるのもなんとなく引っかかる。
    ただの言葉遊びなのだろうか。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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