はだれ雪

著者 : 葉室麟
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年12月25日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036341

作品紹介・あらすじ

諦めず、迷わず、信じた道を一筋に――

謎の刃傷事件を起こした浅野内匠頭。
彼が密かに残した”最期の言葉”とは。
言葉を聞いた勘解由の、秘めたる想いの行方は。

直木賞作家が描く、かつてない「忠臣蔵」!


元禄十四年(1701)十一月。
若くして扇野藩の馬廻り役・中川三郎兵衛の後家となった紗英【さえ】は、江戸からやってくる永井勘解由【ながいかげゆ】という人物の接待役兼監視役を命じられた。 
勘解由は旗本であり、幕府の目付役だったが、将軍・徳川綱吉の怒りにふれて扇野藩にお預けの身になったという。

この年、江戸城内で、播州赤穂の大名・浅野内匠頭が、高家筆頭、吉良上野介を斬りつける刃傷事件が起きていた。浅野内匠頭は理由を問われぬまま即日切腹。だが勘解由は、老中に切腹の見合わせを進言し、また切腹の直前、襖越しにひそかに浅野内匠頭の"最後の言葉"を聞いたという。この行いが将軍、徳川綱吉の知るところとなり、機嫌を損じたのだった。

雪が舞い散る中、屋敷に到着した勘解由を迎え入れた紗英は、役目を全うしようとするが――。

身分を隠し、勘解由の元を訪れる赤穂浪士。
勘解由のやさしさに惹かれてゆく紗英。
扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。

これまでにない視点から「忠臣蔵」の世界を描き、新たな感動を呼び起こす歴史時代長編!

≪熱き信念が胸を打つ、扇野藩シリーズ≫

はだれ雪の感想・レビュー・書評

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  • 武士の風韻。
    かみしめてぇ。浸りながら。

    葉室麟という方にも耽る。
    忠臣蔵について、書かれたものが。
    いくつかあって。

    大石内蔵助という方の
    懐の深さにアタシもはまり。
    永井勘解由と紗英
    龍笛と琴

    浅野内匠頭最期のお言葉。

    討入りと重なる二人の行く末。
    別れが待っているんだろうな。
    と、読み進めていたのだけど。
    切腹の美学や。武士の生き様も…

    タイトルのはだれ雪
    雪‼︎も沁みます‼︎

    なんとしても、生きるに転換していった二人‼︎
    に、よかったぁ。カッコよかったぁ。

    和歌も複数登場‼︎な、感じで、ココも好き。
    内蔵助が於可留へ〜とふ人とかたること葉のなかりせねば身は武蔵野の露と答へん
    内蔵助の決意時〜照る月のまどかなるままにまどいする人の心の奥もくもらじ
    内蔵助辞世の句〜あら楽し思ひははるる身はすつる憂世の月にかかる雲なし
    そして、はだれ雪
    〜わが園の李の花か庭に降るはだれのいまだ残りたるかも
    〜はだれ雪あだにもあらで消えぬめり世にふるごとやもの憂かるらん

  • 忠臣蔵の出来事が背景で進む話。
    主人公は、浅野内匠頭の切腹直前の言葉を聞き、将軍の怒りにふれて扇野藩にお預けの身となった、幕府の目付役の永井勘解由(ながいかげゆ)と、
    扇野藩で勘解由の世話をする事になった、後家の紗英(さえ)

    最初から紗英の勘解由に対する恋心が漏れまくって、おいおいと思ったけど。
    全体的には、すがすがしい話で、ハッピーエンドで良かったと思う。

  • 浅野内匠頭の切腹直前に最後の言葉を聞いたことを咎められた永井勘解由は扇野藩にお預けの身になった.そこで接待役として仕えることになった紗英.赤穂藩残党による吉良上野介への復讐が取り沙汰される中での扇野藩の動き,堀部安兵衛や大石内蔵助と勘解由との接触など政治物語としても楽しめる.忠臣蔵を意外な面からの視点で捉えた好著だ.紗英の心の動きを綿密に捉えているところが良い.

  • 忠臣蔵のサイドストーリー。
    弥九郎さんが気の毒だ・・・。

  • 両親が不慮の自害を遂げた永井勘解由。同じように、無念や思いを抱えて切腹することとなった浅野内匠頭の最後の言葉を聞いたとされている。そんな彼を接待役として世話することになった紗英。主の最後の言葉を聞いたとされる勘解由を訪れる赤穂浪士の死を覚悟した生きざまが、勘解由と紗英の気持ちを変えていく。

    すごく期待を込めて読んだ初の葉室作品である「蜩の記」以来、やっぱりどうしても感じてしまう物足りなさ?あと一歩感。やっぱりある。

    なんだろー、これ。
    物語の設定はいつも素晴らしくてすごく興味を書きたてられるし、私好みの静かで強い男の人が出てくるのに、なぜかある後一歩感。

    でもこれまでで一番、前向きだったと思う。他の作品はどちらかというと「いかに生き抜くか」だったけど、この本は「いかに生きるか」だと思った。

  • なかなかのボリュームで読むのに時間がかかってしまった。忠臣蔵に関わる人のもう一つの物語。歴史に疎くて名前なんかも何度も前に戻って確認。でもどんどん面白くなってきてその後の紗英たちが幸せに暮らせていればいいなと。じんわりと温かくなっていくようなお話だった。

  • 葉室麟の忠臣蔵。さすがに読み応えあり。

  • 葉室さんが好きな女性像は紗英なのだろうなぁと思いました。葉室作品には凛とした女性が登場しますが、この作品も紗英の目線で語られるからか、存在感があります。『忠臣蔵』の赤穂浪士の仇討と絡んで、紗英の運命も大きく変わります。『はだれ雪』というタイトルがぴったりで、討ち入りのイメージ雪と重なって余韻を残します。葉室さんの本のタイトル、素敵だなぁといつも思います。

  • 「はだれ雪」とは、はらはらと降る雪、あるいは解け残ってまだらになった雪のこと。なかなかいいタイトル(酒井抱一の装画もいい)。タイトルからはどのような内容なのか全く想像できなかったが、忠臣蔵絡みとは! しかも、最近ドラマ「ちかえもん」でも取り上げられていた寺坂吉右衛門も登場しているではないか! 主人公は、朝のたくあんの残り、もとい浅野内匠頭の最後の言葉を聞いたとされる旗本・永井勘解由、の流罪先での接待役に任じられた女・紗英。二人の行く末は想定内(笑)。堀部安兵衛カッコイイな。

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