天上の葦 上

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 388
レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036365

作品紹介・あらすじ

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。死の間際、正光はあの空に何を見ていたのか。それを突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。そして老人が死んだ同じ日、ひとりの公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる停職中の刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀……。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた!? 鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。感動のクライムサスペンス巨編!

感想・レビュー・書評

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  • 『犯罪者』『幻夏』に続き、3人組が登場する3作目。
    幕開けは、渋谷のスクランブル交差点での老人の死。興信所を営む鑓水と修司は『犯罪者』でのあの宿敵から、老人の調査を依頼される。
    一方、相馬は公安部の課長代理から私的に、行方不明の公安警察官の捜査を依頼される。
    やがて、この二つの事件が一つに収斂されてゆく。
    この事件の背景にあるのは、戦時下の情報統制に起因し、そして今まさに行われようとしている、公安部が暗躍する情報操作。
    3人組が探査の結果、舞台は、カギを握る人物が住む、島へ。
    島の老人たちの中の誰が、その人物なのか、”WHO”を求めて3人組が調べ廻るとともに、読者もまた推理の森に分け入る。
    ここいらへんは、本格推理小説の趣き。
    公安の陰謀を、3人組は覆すことができるのか。
    読者は、著者の手管に翻弄されながら、否応なく下巻へと導かれる。

  •  10月10日正午、東京渋谷駅前スクランブル交差点の真ん中で、一人の老人が空を振り仰いで、右腕で蒼穹の一点を指差し、その場に昏倒した。
     老人は、正光秀雄、96歳。心疾患による病死。
    「彼が最後に何を指差したのか2週間で突き止める。」という依頼が借金に苦しんでいる、鑓水と繁藤修二の二人の経営する興信所に1千万という巨額の依頼が入る。
     その依頼に、警察を停職になった相馬も加わり、3人で挑む。
    最初は人名等が入り乱れて、入り込みにくかったけど、正光の戦時中の軍隊での所属などがわかり、手掛かりの白狐を求めて、瀬戸内海の曳舟島に向かう頃には、物語の引き込まれていた。続きが気になります。

  • 犯罪者、幻夏につづくシリーズ。謎が謎を呼ぶ展開で、真相がさっぱりわからない。そして警察・政治家・マスコミがこわい。今回は鑓水の過去も関わってくるようで、そちらも心配。相馬が碧子さんと婚約しているというのは嬉しい。

  • 面白い「小説」が読みたい
    それも未読の書き手がいい
    そんな時は
    ブクログです
    フォロワーさせてもらっている
    vilureefさんのレビューを
    読ませてもらって
    行きつけの図書館にて
    行きつけ(?)の司書さんに
    用意してもらっていたものを
    いそいそと出かけて行って
    そそくさと帰って
    その時の旬の飲み物を
    用意して
    いつもの椅子に座って
    ページをめくる

    あぁ
    至福の時が今から始まる

    初めての太田愛さんでしたが
    始めは少しとまどったものの
    すぐに
    その作品世界に引き込まれていきました

  • 相棒が好きなので、脚本家であるこの作者のものを初めて読んでみた。相棒と同じく、読みやすいのに、話に重厚感がある。これほど重厚感がある内容だと、読みにくかったり、途中で諦めかけたりするが全くそんなことがないのはさすがである。

  • シリーズ3作目。またもや奇怪な事件に巻き込まれる3人。
    一人の老人がスクランブル交差点の中心で空を指差しその後亡くなった。
    老人が最期に指差していたものは何なのか?
    二週間以内に突き止めることになり調査を始める。

    前作前々作同様、スピード感あり事態も二転三転クルクル変わり謎が次なる謎を呼び…ともうハラハラさせられっぱなし。
    そして今回は戦時中のことも掘り下げる為しんみり切ない想いも過る。

    いつも飄々としてスマートな身のこなしの鑓水。
    他の二人が戸惑う程、今回の鑓水は我を忘れて一人事件にのめり込む。
    あの鑓水を急き立てているものは一体何なのか?
    そして老人が最後の力を振り絞って伝えたかったこととは?
    下巻へ急ぐ。

  • 相変わらず3人に好感が持てる。四郎も!

  • 『犯罪者』『幻夏』ときて3作目。公安が絡んでいたり、戦時中にまで遡る部分があったりで、なんだか一番スケールが大きくないですか?登場人物が色々と入り乱れて複雑だけど、相変わらず映像が思い浮かぶような文章に乗せられてぐいぐい読み進められました。お気に入りの鑓水が大活躍しているのと、四郎きゅんが可愛がられているのに満足しながら、下巻へと参ります。

  • 上巻なのでまだなんともいえないが、展開が単調でもどかしい印象。この本はどの辺りが読者を引きつけるのだろうか?戦争の部分も老人の話を繋いでいくあたりが永遠のゼロみたいな感じだが、これは読者は読んでいて楽しいのか疑問。

  • 渋谷のスクランブル交差点で天空を指差し老人が亡くなった。

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著者プロフィール

香川県生まれ。1997年テレビシリーズ「ウルトラマンティガ」で脚本家デビュー。「TRICK2」「相棒」など、刑事ドラマやサスペンスドラマで高い評価を得ている。2012年、本作『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家デビュー。13年には『幻夏』を発表。日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補となる。17年には3作目『天上の葦』を刊行。

「2017年 『幻夏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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