少女奇譚 あたしたちは無敵

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 133
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036396

作品紹介・あらすじ

このことは、あたしたちだけの秘密よ
朝倉かすみが挑む 少女×ふしぎの物語

 小学校の帰り道、きらきら光る乳歯のようなものを拾った東城リリア。同級生の清香と沙羅も、似たような欠片を拾ったという。ふしぎな光を放つこれはきっと、あたしたちに特殊な能力を授けてくれるものなのだ。敵と闘って世界を救うヒロイン。あたしたちは、選ばれた――。でも、魔法少女だって、死ぬのはいやだ。(「あたしたちは無敵」)
 少女たちの日常にふと覘く「ふしぎ」な落とし穴。表題作のほか、雑誌『Mei(冥)』、WEBダ・ヴィンチに掲載されたものに書き下ろしを加えた全5編を収録。

◆収録作品「留守番」「カワラケ」「あたしたちは無敵」「おもいで」「へっちゃらイーナちゃん」

感想・レビュー・書評

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  • 前回の「たそがれどきに見つけたもの」は50代前後の物語だったが、今回は10代しかも女の子ばかりの物語。
    中にはちょっとませているんじゃないのと思った部分もあったが、朝倉節炸裂のブラックなものや、不気味さが漂っていた。
    副表題作「あたしたちは無敵」は、SFっぽさがあり、また新しい一面が見られて満足。

  • +++
    このことは、あたしたちだけの秘密よ
    朝倉かすみが挑む 少女×ふしぎの物語

    小学校の帰り道、きらきら光る乳歯のようなものを拾った東城リリア。同級生の清香と沙羅も、似たような欠片を拾ったという。ふしぎな光を放つこれはきっと、あたしたちに特殊な能力を授けてくれるものなのだ。敵と闘って世界を救うヒロイン。あたしたちは、選ばれた――。でも、魔法少女だって、死ぬのはいやだ。(「あたしたちは無敵」)
    少女たちの日常にふと覘く「ふしぎ」な落とし穴。表題作のほか、雑誌『Mei(冥)』、WEBダ・ヴィンチに掲載されたものに書き下ろしを加えた全5編を収録。
    ◆収録作品「留守番」「カワラケ」「あたしたちは無敵」「おもいで」「へっちゃらイーナちゃん」
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    どれも朝倉さんらしさが存分に出ている物語である。表題作の女子たちの心の動きは、おそらく女の子だったことのある人ならだれでもわかるのではないだろうか。どこまでが現実で、どこからが妄想なのか、判然としないところが一興なのかもしれない。あの無敵感、結構解る。そしてほかの作品も、思春期の女子の微妙で複雑でアンバランスな心と躰、そして周りの大人――ことに身近な男性である父親――との関わり方の変化の描き方が、極端な部分も多々あるが、絶妙だと思う。父と娘、互いの取り扱いに困って過剰反応を起こす時期がたしかにあるのではないだろうか。最後の物語は、いささか違うかもしれないが……。自己愛にあふれつつ自虐的な朝倉流の少女の物語を堪能できる一冊である。

  • 短編集
    どの話もスッキリ終わらないので悪い意味でモヤッとする。
    おるすばん→たぶん最後は死んだんだろうけど謎の生き物はコックリさんってこと?
    カワラケ→お母さん、情緒不安定すぎ。カワラケが終わり自分より綺麗になる可能性のある娘が疎ましくなった?
    あたしたちは無敵→もっとリアルな話で結局特殊能力なんて嘘かと思ってたらそこはアリで能力失うタイミングがリアル。主人公が思った通りどこから間違えたのか一生後悔しそう
    おもいで→いちばんラストに納得いった話。タイトルもいい。
    へっちゃらイーナちゃん→悲惨過ぎる姉妹。イーナちゃんはたぶん存在しないから現実では父親に連れ戻されてると思う。

  • 留守番
    カワラケ
    あたしたちは無敵
    おもいで
    へっちゃらイーナちゃん

    不思議で不気味で綺麗な物語

  • 少女を主人公にした不思議な短編集。SFじみた出来事に巻き込まれていきながらも、青春を生きる少女の生き生きとした表情も見いだせる。
    「留守番」は最初読み終わって何が起こったのかわからない顔をしてしまった。そしてじわじわ怖かった。

  • 短篇集。内、二篇が特に印象に残った。

    「へっちゃらイーナちゃん」
    お母さんもお姉ちゃんも、自分の時には我慢出来ると思うのだろうな。自分さえ我慢すればと思うのだろうな。みんな悲しいけど、決断できて良かった。逃げ切れればいいな、と思う。

    「あたしたちは無敵」
    夢見がちで可愛い女の子たちの話…からのこのラストの非情さ。マヌケな決めゼリフが響く。ひどい。

    雰囲気はどれも素敵。そしてラストはどれもいろんな意味で衝撃。

  • なんだろか これは。さらっと綺麗に描かれてたりもあるが 全体的にグレーで寒々しい。子供の世界の中に見え隠れする うすら寒く暗い世界が それとは知らずに無邪気にいるというか たとえるのご難しすぎる世界。

  • 「留守番」
    油断しまくっていたので、飛び上がるくらい驚いた。

    「カワラケ」
    読み返してもちと難しかった。
    アホだな、あたし。

    「あたしたちは無敵」
    “そうなっちゃうよなぁああ”
    って思うしかなかった。
    微笑ましい所もあり、にまにました。

    「おもいで」
    予想し易い展開ではあるけれど、ファンタジーとは違う感じだし、描写が超リアルで怖い。

    「へっちゃらイーナちゃん」
    冷めた感じで言うと、伏線と回収が胸に迫る。
    連続して読んでしまった。
    何度でも回想したい。
    楽しいお話ではないけれど大好き。
    著者の優しさに触れたと思いたい。

    朝倉かすみさんって間口の広いお人だと思った瞬間、読みながら感じる色味のようなものに統一感があると感じた。

    読書の楽しさをあらためて知る。

  • この不思議な世界観、私は割と好きだな。朝倉かすみはこっち系の方が好きかもしれないな。

  •  ふんわり甘い少女たちの物語の裏側は、黒くてぶつぶつのざらざらのべたべただった。
     怖い。

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著者プロフィール

1960年、北海道小樽市生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞しデビュー。09年『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。著書に『ほかに誰がいる』『そんなはずない』『好かれようとしない』『タイム屋文庫』『エンジョイしなけりゃ意味ないね』『静かにしなさい、でないと』『少しだけ、おともだち』『てらさふ』『乙女の家』『植物たち』『たそがれどきに見つけたもの』などがある。

「2016年 『少女奇譚 あたしたちは無敵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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