- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041036433
感想・レビュー・書評
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女性に人気ナンバーワンの作家、有川浩さんのエッセイ集。
一篇一篇は短いが、なかなかに凝縮された内容で読み応えはある。
「書くこと 読むこと 生きること」では自分の身の回りで起きた出来事や有川さんの考え。
「この本大好き!」では、様々な本に関する感想。
「映画も黙っちゃいられない」では、映画評。
などなど、有川ファン必読のエッセイ集だ。
私の心に最も響いたのは、「東日本大震災」後に起きた“自粛”というものに対する彼女の発想。「阪神・淡路大震災」を実際に体験した彼女ならではの考え方で、目から鱗が落ちる思いだった。
彼女は、「被害に遭った人はまだ大変な思いをしているのだから、はしゃいだり、楽しいことをするのはやめよう」という所謂“自粛”ムードに世間が流され、それに逆行するようなことをすると袋叩きに遭う、という風潮に異を唱える。
自粛ムードが少し治まった6月頃、テレビ東京が通常のアニメ番組を再開しようとすると、「このご時世に不謹慎だ」というクレームが多数寄せられ、結局再開が延びた。
震災などの惨事を風化させないのはもちろん大切なことだが、かと言って、それをいつまでも引きずっていると日本経済自体が活性化されず、さらに落ち込んでいく方向に進んでしまう、と言う。
さらに彼女は語る。
“無事な地域の人間はきちんと自分の生活を回し、経済を回すことが何よりの復興支援である。経済が回らないと復興のお金も回らない。被災地以外の地域はどっしり構えていることが重要だ。”
と。(P46)
阪神・淡路大震災の後、
“大阪の繁華街に出て呆気に取られた人は多いのではないだろうか。梅田は震災直後からけろりと平常営業だった。今にして思えば、あの泰然ぶりがたいへん心強かった。淀川を東に一本渡っただけで街がこれだけ平然としているのなら、被災地もすぐに立て直してもらえるに違いないと思えた。”
と。(P46)
これは一つの考え方だが、私の胸にぐさりと突き刺さった。
もうすぐ、あの震災から5年経とうとしている。東北は未だに復興途上である。まだまだ道半ば。半分までも到達していない。
だからと言って、いつまでも塞ぎこんでいてはそれがどんどん先延ばしになるだけだ。
メディアは、被災地の現状を風化させることなくいつまでも正確に伝え、でも、明るいニュースやエンタテインメントも通常通り流す。
それこそが、復興を早く進ませる道なのかもしれない。
もちろん、そのバランスの取り方はとても難しいことだとも思うが。
”関西人”と”東北人”という根っこの部分での違いがあるとは言え、明るさを失わずに、常に前向きな発想を持つことの重要性を思い知らされた気がする。 -
有川浩さん大好きなので、エッセイを読めて本当に嬉しかったです!一つ一つが短いので、ちょっとした時間にちょこちょこ読めます。それに、それぞれのエッセイに対して有川浩さん自身が一言コメントを書かれていて、それもまたおもしろく、短編小説も収録されていてお得感もありました。あと、表紙も好きです。
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有川浩さんが、様々な新聞、雑誌にかかれてきたエッセイをまとめたもの。
「書くこと、読むこと、生きること」「この本大好き!」など、6つの章になっています。
本を書く立場での伝えたいことがひしひしと分かり、小説家の立場で主張したいことがいろいろとあって興味深いです。
また、ふるさと高知のエッセイも。高知の面白さや自然の美しさ、土佐弁の強さ、というか激しさ。
いやぁ、面白かったです。一つ一つのエッセイは短いのでどこから読んでも途中から、再読するのもよし。 -
けっこう長期間にわたる内容。
本とゆう物は、作者だけでも、読者だけでも成立しない。
書き手と読み手が、本を間に対等な立場で真摯に向き合う。
これが本。
改めて教えていただいた。
有川センセ、あえてアニキと呼ばせていただきたい。 -
有川さん初のエッセイ!
好きな作家さんのエッセイを読むのって、凄くワクワクするし、顔がニマニマしてしまう。
何故かと言えば小説でしか普段は触れることのできない作家さんの素の部分に、本好きな自分が文章でその人と触れ合えるって堪らないから。
小説とは全く雰囲気が違うなと思うこともあれば、あーこの思いの強さは有川さんだと感じたり。
有川さんの趣味や体験したことが色々書いてある辺り、
人の日記をのぞき見るようなドキドキ感もあって好き。
おまけにエッセイだけではなく最後に短編が2作も!
お腹いっぱい満足です。 -
最初は性別すらよく分からなかったのですが、骨太で強い意志、意見を持った女性ということが分かりました。
「テンペスト」推しなのが嬉しかった。 -
有川浩さん初のエッセイ集。
新聞や雑誌に投稿された90を越えるエッセイと 書籍化されていない「彼の本棚」「ゆず、香る」という2本の短編小説をまとめた 超お得な1冊!
エッセイは10年ほど前のものなどもあり それぞれ最後に【振り返って一言】と現在の有川さんの想いも書き加えられていて 満腹、満足の作品でした。 -
だいすきな作家さんのエッセイ集ということで本屋さんを3軒はしごして発見。新刊書店さんで買いました、少しだけ未来の出版業界に貢献したと誇ってみます。
すてきな装丁で手ざわりも良く、眺めているのも楽しいです。
本の中身には有川さんがいっぱい詰まっていました。長きに渡って書いてこられたものだそうですが、一貫して意思が変わらないところに芯の強さを感じます。素敵な方なんだなあとますます有川さんと有川さんの作品がすきになりました。
こちらこそ立て続けで申し訳ありません。
え~TBSに非難の嵐!知らなかったです!
でも当然です!
私も画...
こちらこそ立て続けで申し訳ありません。
え~TBSに非難の嵐!知らなかったです!
でも当然です!
私も画面に向かってブーブー言いまくってましたから(笑)
また見たくなってしまいました。
泣いちゃいますけどね(#^^#)
TUTAYAにあるかな~
あのランドセルみたいな(笑)
息がはあはあして、見ているこっちもはあはあ(笑)
好きなツボがご一緒で嬉しいです(*^-^*...
あのランドセルみたいな(笑)
息がはあはあして、見ているこっちもはあはあ(笑)
好きなツボがご一緒で嬉しいです(*^-^*)
最終回、海外協力隊の方が亡くなって
園子と再び…でしたよね??
最終回、海外協力隊の方が亡くなって
園子と再び…でしたよね??