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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784041036440
作品紹介・あらすじ
「校閲ガール」のまわりも大変! 出版社・景凡社の面々のオモテウラ満載
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出版社の校閲部で働く河野悦子(こうの・えつこ)。部の同僚や上司、同期のファッション誌や文芸の編集者など、彼女をとりまく人たちも色々抱えていて……。日々の仕事への活力が湧く、ワーキングエンタメ第二弾!
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憧れのファッション雑誌の編集者を夢見て、総合出版社・景凡社に就職した河野悦子。
しかし、「名前がそれっぽい」という理由で(!?)、悦子が配属されたのは校閲部だった。
入社して2年目、ファッション誌への異動を夢見て苦手な文芸書の校閲原稿に向かい合う日々を過ごす悦子。
そして明るく一直線な彼女の周りには、個性豊かな仕事仲間もたくさん。
悦子の同期で、帰国子女のファッション誌編集者、
これまた同期の東大出身カタブツ文芸編集者、
校閲部同僚でよきアドバイスをくれる、グレーゾーン(オネエ系)のお洒落男子、
悦子の天敵(!?)のテキトー編集男、
エリンギに似ている校閲部の部長、
なぜか悦子を気に入るベテラン作家、などなど、
彼ら彼女らも、日々の仕事の悩みや、驚くべき過去があって……。
読むと元気が出るワーキングエンタメ!
感想・レビュー・書評
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(わたしの中で)一世を風靡したドラマ「地味にすごい〜校閲ガール河野悦子〜」。
そのドラマの原作本第2作。
悦子は脇役で、悦子の周りの人々に焦点をあてたスピンオフ短編集。
こういう頭使わずにさらさらーと読める本って、実は貴重ではないかしら。
本読んでて、あー!こんなキャラいたなぁ!って、昔の友達に再会したようななつかしさ。
そして、悦子のギャンギャンした話し方も、なつかしい。
校閲部の部長に、こんなセクシーな過去があったとは。
ドラマでは演者岸谷五朗でしたので、岸谷五朗ならそういう過去のひとつやふたつ…て納得するところだが、
この本の裏表紙に描かれてる絵では、雨上がり蛍ちゃんみたいなかわいいおじさん…?
出版業界の作家によるハラスメントって、この本が発表された2015年頃(今から10年前)には、まだ存在したんでしょうか。
作家のご機嫌取るために銀座のクラブでの話は、これまた少し前の香川照之の行動を思い出すような、俺様は何しても良いんだと言わんばかりのふるまい。小説好きとしては読んでいて悲しくなったんだけど…。
人格も立派な作家様が書いた本しか読みたくない!というのではなくて、
作品と作者は別なのは当然なんだけど、わたしの好きな本達は、実は編集者達の人権が侵害された犠牲の上に出来上がってるのかもしれないと思うと、つらいよね。
こういうちょいちょい入れ込まれる作家のワガママ傍若無人エピソードは、全くおもしろく読めなくて。うーん…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想
本編を読んでいないけど、割に楽しく読めた。
あらすじ
校閲ガールの周辺で働く人の短編集。
森尾は元読モで外交官になりたかったが、なりそびれてなんとなくファッション誌で働いていた。ある日ハイブランド誌の副編からスカウトされるが、自分の企画をやりたいと挑戦する。
セクシャリティに悩む校閲課社員、真面目一辺倒で通してきた文芸編集者の心境の変化、ガムシャラに頑張る若手文芸編集者、校閲課の部長の壮絶な過去の恋愛、大物ミステリー作家の妻の失踪。 -
'22年9月1日、Amazon audibleで、聴き終えました。シリーズ2作目。
2作目なのに、もうスピンオフ?と、ちょっとビックリしました。でも、それがいい!
本作は、河野悦子の周囲の仲間?達が各章で主役をはります。同期入社の2人の女性、先輩の校閲マン、天敵?の編集者、校閲部部長…そして、オジサン作家。みな、一作目に登場した人々。みな、それぞれに愛らしい…└( ^ω^)」
僕は、中でも部長の章が一番好き。過去の担当作家との、激しく、壮絶な関係…そして、現在の、穏やかで、どこか悲しげな部長…良かったです。
自作もaudibleにあるようなので、続けて聴いてみます。ちょっと、楽しみ。 -
校閲ガールのスピンオフみたいな1冊。
宮木さん、エロ要素なくても充分に面白い本が書ける代表みたいなシリーズです。因みに、校閲ガールを先に読んでないとわからないお話が所々出てきますので注意。 -
「校閲ガール」スピンオフ。今回は悦子の周辺の人々を主人公にした短編集。
校閲部先輩の米岡以外は女性誌編集の森尾、文芸編集部の貝塚・藤岩、そして校閲部部長の茸原までが文芸編集時代のエピソードのため、校閲というより編集の裏話が盛り沢山で、とても興味深く読んだ。
勢いがとにかくすさまじかった1作目に比べると、「アラモード」らしく色々な味が楽しめて、個人的にはこの2作目の方が好みである。それぞれのキャラクターが深く掘り下げられて、特に、チャラくて要領いいだけな面が際立っていた貝塚の章、1作目の印象が残っていない茸原(ごめんなさい、1作目読んでからかなり時間が経っていて)の章は読みごたえあり。茸原の章は、意外なほど濃密な内容で、宮木さんの他の作品を彷彿とさせる。「校閲ガール」をカラッとしたコメディと捉えていたら、まさかこんなラブものを放り込んでくるとは…!そして、宮木作品の「あの人」がカメオ出演。
宮木作品の小ネタもまた大好きで、本作でももじりが大変お上手。個人的には「冬虫夏草社」が好きである。
多少は誇張している部分もあるだろうけど、現実はともかく、エンタメとして十分楽しめる作品。パワーをもらえます! -
校閲ガールシリーズ ②
まわりのガール・森尾
元読モの森尾は編集者として働く。こんな生き方でいいのかな?
まわりのガールなんだかボーイなんだか・米岡
河野悦子と同僚の中性的な米岡。男でも女でもどっちでもない。
まわりのガールというかウーマン・藤岩
鉄のパンツ履いてそうなテツパン。りおたんとくうたん。
まわりのサラリーマン・貝塚
売れない作家を売らせるために頑張る。手土産はマカロン。
まわりのファンジャイ
ファンジャイとは菌類という意味。悦子の上司の話。
皇帝の宿
小説家本郷の妻が家出したときの本郷目線。
悦子中心の話ではなく、まわりの人たちの話。
前作を読んでいた方が、話が入りやすいなー。
前作から間があるから、誰が誰だか忘れちゃった。
そして、りおたんとくうたんにイライラしたー(*`Д´*)
もぅ、今時こんなバカップルいるー?
(バカップルって言わないか…おばちゃんだから許してー笑)
だぁーー、っとちゃぶ台ひっくり返したくなりましたー笑
個人的には悦子の性格が好きだから、悦子メインの話を
期待していたので、少し残念。
もっと校閲の話を見たかったなー!!
そして、他の作品名(セレモニー黒真珠とか)も絡んでるっぽい。
そっちも気になるから読んでみますー!! -
ファッション誌が大好きで、憧れのファッション誌の編集部で働くことを夢見て出版社に入社するもなぜか社内一地味な「校閲部」で働くことになってしまった「オシャカワ(むだにおしゃれでかわいそう、の略)」ガール、悦子の『まわりにいる人たち』にスポットをあてたスピンオフ的な作品だ。
個性的で痛快愉快無敵なキャラクターたちの悩みや過去や夢や希望が詰め込まれていて単純に楽しい。
日本の文学は死んだ、100年後に残る作品なんて現代にはない、と憂える人物が作中に出てくるのに、当の作家の宮木あや子はそれがどうしたとばかりに、今でなければわからないようなファッション用語や流行語やらをふんだんに取り入れて「面白いって大事!」と文学を蹴散らす勢いなのがおかしい。
作家の業の深さが思い切りデフォルメされて描かれているのもわざとなんだろうなぁ。
出版界、文学界、というものの渦中にありながら、作者がそこからちょっと引いて笑っているような印象を受けた。 -
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周囲の人間にスポットを当てた、短編集。
第2弾だが、続編というよりスピンオフ。
濃いキャラが多い作品なので、脇役たちが主人公でも、存在感抜群。
それぞれの話は単純に楽しい。
ただ、校閲の話と悦子の出番が少なくて、残念。
本編としての続編が、次回は読みたい。 -
単行本234ページ、図書館。
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「校閲ガールのまわりのガール・森尾」
任されるページ。
企画が通るだけでも凄いことなのに、アンケートで上位になるレベルを思いつくのは才能の一つではないだろうか。
「校閲ガールのまわりのガールなんだかボーイなんだか・米岡」
性別の壁を超え。
どんな世界にいっても苦労はするだろうが、人と関わる機会が多いほど普通に紛れるのは大変なことなのだろうな。
「校閲ガールのまわりのガールというかウーマン・藤岩」
変わっていく事。
社会人と研究者では勿論経験することが違うのだから、勝手に遠くなったと思い他の子に手を出すのはダメだろう。
「校閲ガールのまわりのサラリーマン・貝塚」
受賞を逃したが。
最終的な判断をするのは著者であって、どれだけ助言されても自分が書きたい世界を表現した結果だっただろうに。
「校閲ガールのまわりのファンジャイ」
最期の出会いは。
こんな風に終わりを迎えるのであれば、意地でも連絡を取ってたくさん話し合いをして作品を作ればよかっただろ。
「皇帝の宿」
逃げ出した先に。
全くの誤解であったとしても、過去に一度だけ誤ちを犯している時点で信用は回復しているのか怪しいものだろう。 -
校閲というお仕事は、私の仕事に似ていると感じたのでとても親近感が湧いた。
普段は言葉を何気なく使っているが、正しく使おうと思えば難しくもあり、考えることが楽しかった!
もっと色々な言葉や単語、本来の使い方などを学びたいと思えた本!
しかも、こんなに読みやすいからいいきっかけをくれたし、シリーズものは全部読みたい。
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今回はスピンオフ的な、周りの面々のお話。
こういう周りの視点からのスピンオフを読むたびに、当たり前なんだけどそれぞれにそれぞれの人生と苦悩…って実感する。本当に当たり前なんだけど。普段の生活ではやはりどうしても自分目線で生きてしまうから。
決めつけない、押し付けない。想像力大事。
しっかし、本編で地味な印象の部長が1番強烈…。←だから決めつけちゃダメ。 -
「校閲ガール」の続編、スピンオフ編それぞれの短編に味わいがある宮木あや子の文章は美しい
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校閲ガールのまわりの人々のお話。タイトルもちょっとずつ関連があって面白い。ガールの話をするなら、番外編の漫画にいた今井ちゃんと加奈子ちゃんもアリだよね(笑)それぞれに持つ思い。大手出版社ならではの悩みなどなど。
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前に読んだのがおもしろかったので続編を読んでみた。
校閲ガールの周りにいる人が主人公の短編集で、それぞれみんな個性豊かでおもしろかった。校閲ガール悦子とアフロ作家の幸人の話は次に書かれているのかな。楽しみ。
著者プロフィール
宮木あや子の作品
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