- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041036440
作品紹介・あらすじ
「校閲ガール」のまわりも大変! 出版社・景凡社の面々のオモテウラ満載
===
出版社の校閲部で働く河野悦子(こうの・えつこ)。部の同僚や上司、同期のファッション誌や文芸の編集者など、彼女をとりまく人たちも色々抱えていて……。日々の仕事への活力が湧く、ワーキングエンタメ第二弾!
===
憧れのファッション雑誌の編集者を夢見て、総合出版社・景凡社に就職した河野悦子。
しかし、「名前がそれっぽい」という理由で(!?)、悦子が配属されたのは校閲部だった。
入社して2年目、ファッション誌への異動を夢見て苦手な文芸書の校閲原稿に向かい合う日々を過ごす悦子。
そして明るく一直線な彼女の周りには、個性豊かな仕事仲間もたくさん。
悦子の同期で、帰国子女のファッション誌編集者、
これまた同期の東大出身カタブツ文芸編集者、
校閲部同僚でよきアドバイスをくれる、グレーゾーン(オネエ系)のお洒落男子、
悦子の天敵(!?)のテキトー編集男、
エリンギに似ている校閲部の部長、
なぜか悦子を気に入るベテラン作家、などなど、
彼ら彼女らも、日々の仕事の悩みや、驚くべき過去があって……。
読むと元気が出るワーキングエンタメ!
感想・レビュー・書評
-
'22年9月1日、Amazon audibleで、聴き終えました。シリーズ2作目。
2作目なのに、もうスピンオフ?と、ちょっとビックリしました。でも、それがいい!
本作は、河野悦子の周囲の仲間?達が各章で主役をはります。同期入社の2人の女性、先輩の校閲マン、天敵?の編集者、校閲部部長…そして、オジサン作家。みな、一作目に登場した人々。みな、それぞれに愛らしい…└( ^ω^)」
僕は、中でも部長の章が一番好き。過去の担当作家との、激しく、壮絶な関係…そして、現在の、穏やかで、どこか悲しげな部長…良かったです。
自作もaudibleにあるようなので、続けて聴いてみます。ちょっと、楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「校閲ガール」スピンオフ。今回は悦子の周辺の人々を主人公にした短編集。
校閲部先輩の米岡以外は女性誌編集の森尾、文芸編集部の貝塚・藤岩、そして校閲部部長の茸原までが文芸編集時代のエピソードのため、校閲というより編集の裏話が盛り沢山で、とても興味深く読んだ。
勢いがとにかくすさまじかった1作目に比べると、「アラモード」らしく色々な味が楽しめて、個人的にはこの2作目の方が好みである。それぞれのキャラクターが深く掘り下げられて、特に、チャラくて要領いいだけな面が際立っていた貝塚の章、1作目の印象が残っていない茸原(ごめんなさい、1作目読んでからかなり時間が経っていて)の章は読みごたえあり。茸原の章は、意外なほど濃密な内容で、宮木さんの他の作品を彷彿とさせる。「校閲ガール」をカラッとしたコメディと捉えていたら、まさかこんなラブものを放り込んでくるとは…!そして、宮木作品の「あの人」がカメオ出演。
宮木作品の小ネタもまた大好きで、本作でももじりが大変お上手。個人的には「冬虫夏草社」が好きである。
多少は誇張している部分もあるだろうけど、現実はともかく、エンタメとして十分楽しめる作品。パワーをもらえます! -
校閲ガールシリーズ ②
まわりのガール・森尾
元読モの森尾は編集者として働く。こんな生き方でいいのかな?
まわりのガールなんだかボーイなんだか・米岡
河野悦子と同僚の中性的な米岡。男でも女でもどっちでもない。
まわりのガールというかウーマン・藤岩
鉄のパンツ履いてそうなテツパン。りおたんとくうたん。
まわりのサラリーマン・貝塚
売れない作家を売らせるために頑張る。手土産はマカロン。
まわりのファンジャイ
ファンジャイとは菌類という意味。悦子の上司の話。
皇帝の宿
小説家本郷の妻が家出したときの本郷目線。
悦子中心の話ではなく、まわりの人たちの話。
前作を読んでいた方が、話が入りやすいなー。
前作から間があるから、誰が誰だか忘れちゃった。
そして、りおたんとくうたんにイライラしたー(*`Д´*)
もぅ、今時こんなバカップルいるー?
(バカップルって言わないか…おばちゃんだから許してー笑)
だぁーー、っとちゃぶ台ひっくり返したくなりましたー笑
個人的には悦子の性格が好きだから、悦子メインの話を
期待していたので、少し残念。
もっと校閲の話を見たかったなー!!
そして、他の作品名(セレモニー黒真珠とか)も絡んでるっぽい。
そっちも気になるから読んでみますー!! -
ファッション誌が大好きで、憧れのファッション誌の編集部で働くことを夢見て出版社に入社するもなぜか社内一地味な「校閲部」で働くことになってしまった「オシャカワ(むだにおしゃれでかわいそう、の略)」ガール、悦子の『まわりにいる人たち』にスポットをあてたスピンオフ的な作品だ。
個性的で痛快愉快無敵なキャラクターたちの悩みや過去や夢や希望が詰め込まれていて単純に楽しい。
日本の文学は死んだ、100年後に残る作品なんて現代にはない、と憂える人物が作中に出てくるのに、当の作家の宮木あや子はそれがどうしたとばかりに、今でなければわからないようなファッション用語や流行語やらをふんだんに取り入れて「面白いって大事!」と文学を蹴散らす勢いなのがおかしい。
作家の業の深さが思い切りデフォルメされて描かれているのもわざとなんだろうなぁ。
出版界、文学界、というものの渦中にありながら、作者がそこからちょっと引いて笑っているような印象を受けた。 -
周囲の人間にスポットを当てた、短編集。
第2弾だが、続編というよりスピンオフ。
濃いキャラが多い作品なので、脇役たちが主人公でも、存在感抜群。
それぞれの話は単純に楽しい。
ただ、校閲の話と悦子の出番が少なくて、残念。
本編としての続編が、次回は読みたい。 -
校閲というお仕事は、私の仕事に似ていると感じたのでとても親近感が湧いた。
普段は言葉を何気なく使っているが、正しく使おうと思えば難しくもあり、考えることが楽しかった!
もっと色々な言葉や単語、本来の使い方などを学びたいと思えた本!
しかも、こんなに読みやすいからいいきっかけをくれたし、シリーズものは全部読みたい。