英国一家、インドで危機一髪

  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 139
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036471

作品紹介・あらすじ

人は歳とともに円くなるはずじゃなかったのか? 中年っぽくなった僕を見かねた妻が言った。「みんなでインドに行きましょう」。こうして、英国一家のインド旅行が始まった! そして僕の人生に大転換が!?

感想・レビュー・書評

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  • 英国一家日本を食べるで知られるマイケルブース一家がインドを旅した。

    食べ歩きの要素もあるにはあるが、後半はヨガの修行にあけくれる。

    というのもアルコールや美食などの快楽を求めない生活を知るための氏の妻による計略だったのだ。

    半ば 強制的にヨガ修行を始める著者だが
    だんだん ヨガの効用に気づく。
    そして紆余曲折はあるものの、アルコールなしでも
    生活でき、体重も落ちていく。

    イギリスに帰っても その生活は維持できているようで

    インド文化の深い体験談となっている。

    危機一髪というタイトルは 内容とかけ離れているなぁ。

    ヨガしないと負け そんな気になった。

  • 翻訳された本独特の読みづらさはある
    筆者が人間くさくてそれはよい


  • これはない。
    以前から感じないではなかったが、インドという「ガチの旧植民地」を舞台にしたことで、著者(の旅)が無反省に持つ植民地主義がもろに出てしまった。
    何が悲しくて、自国にいながらポッと出の観光客に「自国訛の外国語を話す、なのでちょっと聞き取りづらい」などと評されなければならないのか? 外国の文化や宗教への軽侮もひどく、それも「児童婚やFGMだって伝統! 現地においては意味がある! 男女平等だってヨーロッパという僻地の単なる慣習!」などというクズの妄言ではなく、正真正銘の白人のエゴ丸出し。国旗に放尿にはさすがにドン引きした。
    また同じくらい我慢ならないのが、著者の家庭クラッシャーぶり。妻がついに「元」プロの歌手と紹介されるに及んで、そりゃこんな身勝手な男の万国放浪に何年も付き合わされてりゃそうなるよ…と心から同情した。どうしようもないアル中(あえて)のくせに、「俺はクズの飲んだくれじゃない。神経症の地獄から逃れるために不可欠なんだ!」とか言い出すに及んでは、一滴も飲まない神経症者として殺意すら覚えた。「神経症者は酒がなけりゃとうてい生きていられない」というなら、ここにいる私は何なんだ?
    終盤変なスピリチュアルに転んで立ち直ったていになっているが、酒を断ち切らない限り真の再生はありえないだろう。
    ほんと、WHOもヘロイン以上と認める危険度トリプルAの激ヤバドラッグなんぞ、一刻も早くご禁制にしてほしい。

    2021/8/22読了

  • 今までと同じ食に関する本かと思ったのですが40歳を前にして色々と行き詰った著者が妻子を連れてインドへ食の旅に行ったつもりが妻の謀でヨガを始めて健康になる本でした。

    最初の内は不平不満だらけで読んでいて面白くなかったのですが妻と破綻寸前まで行きヨガを受け入れ、内面の変化を感じるるあたりから普通に読めるようになりました。
    本人は否定しているけれど言い分を読む限りアル中。そして心配性な上にすぐにイラつく著者を受け入れて改善させる奥様の根気の良さに脱帽しました。

  • ユーモアのセンスが合わないので中断。

  • 前半でちょっとだけ食べ物の話があって、後半はヨガです。 心身ともに気合が入らない作者がインドでヨガをしてちょっと健康になる感じ。

  • 前半は楽しい食べ歩き、後半はヨガを通じて身体の浄化を図るという体験記。作者は元々はカソリックで教会にも通っていたが、時間をかける意味が見出だせなくて遠退いてしまい、無神論者というスタイルでいた。妻にアル中を指摘され、気が向かないままヨガと向き合わざるをえなくなった。頑なな気持ちが素直に教義を理解するのは難しいが、肉体的には変化が起き、意識の向上に役立ったよう。紀行文としては子供達の素直で無邪気な様子、奥さんの人間としてのレベルの高さに癒された。本人は奥さんの正しさについ反発したくなるのかな。

  • 英国一家インドでヨガ三昧、の方がぴったりのタイトルだと思った。

  • 中年の危機に直面したグルメの英国人が、家族でインドに旅行しヨガに目覚めるまで。
    美食と酒に取りつかれたような旅行が、妻の強権発動によりスピリチュアルに突き進んでいく。英国風の?ユーモアをまぶした軽妙な語り口の合間に、自己嫌悪や違和感、本人の精神的閉塞が見え隠れし、実際のところそこそこ病んでいたのだろうと思わされる。第13章に描かれる体験の悲惨さ。それを見透かす妻の偉大さ。
    ・「オレたちが考えること、すること、願うこと、話すことは、すべてふたつの基本のどっちかが動機になってるんだよ。生殖の必要性か、自分が死ぬという必然性が怖くて気を紛らせる必要性か」…「なるほど、オマエみたいにまるで信仰心がないと人生は空っぽになるんだろうが、オマエ好みの気晴らしには欠陥があるよ(中略)オマエが気晴らしに選んだものは近いうちにオマエを殺しかねないってことだ」(p8-9)

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著者プロフィール

英国サセックス生まれ。トラベルジャーナリスト、フードジャーナリスト。2010年「ギルド・オブ・フードライター賞」受賞。パリの有名料理学校ル・コルドン・ブルーで一年間修業し、ミシュラン三つ星レストラン、ジョエル・ロブションのラテリエでの経験を綴った"Sacre Cordon Bleu"はBBCとTime Outで週間ベストセラーになった。

「2020年 『三頭の虎はひとつの山に棲めない 日中韓、英国人が旅して考えた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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