- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041037089
作品紹介・あらすじ
新型コロナウイルス(covid-19)の広がりによって今、大きな社会的変化が訪れています。外出自粛(「STAY HOME」の呼びかけ)やテレワークによる在宅時間の増加、人と接すること自体が減っていくなど、これらの変化が私たちに心理的ストレスを与えていることは間違いありません。報道によれば、日本に限らず、世界各国で「コロナうつ」と呼ばれる方々が激増していて、いつまで続くかわからない自粛にも疲れてしまっていると専門家は語ります。誰もが苦しい、そんな状況の中ですが、うつ経験者のエピソードをまとめたこの本が一人でも多くの方にとって救いになることを願っています(2020年8月18日編集者)。
著者自身のうつ病脱出体験をベースにうつ病からの脱出に成功した人たちをレポート。うつ病について実体験から知識を学べ、かつ悩みを分かち合い勇気付けられる、画期的なドキュメンタリーコミック!
目次
第1話 田中圭一の場合1
第2話 田中圭一の場合2
第3話 田中圭一の場合3
第4話 照美八角の場合
あの時ボクはうつだった その1
あの時ボクはうつだった その2
第5話 折晴子の場合
第6話 大槻ケンヂの場合
第7話 深海昇の場合
第8話 戸地湖森奈の場合
第9話 岩波力也・姉原涼子の場合
第10話 代々木忠の場合
第11話 宮内悠介の場合
第12話 鴨川良太の場合
第13話 精神科医・ゆうきゆうの話
第14話 ずんずんの場合
第15話 まついなつきの場合
第16話 牛島えっさいの場合
第17話 熊谷達也の場合
第18話 内田樹の場合
第19話 一色伸幸の場合
第20話 総まとめ
エピローグ
うつヌケこぼれ話 その1
うつヌケこぼれ話 その2
あとがき
2017年間ベストセラー第9位(単行本ノンフィクション他/日販調べ)
2017年 年間ベストセラー第9位(単行本ノンフィクション・教養書他/トーハン調べ)
Amazonランキング大賞2017 第4位(本/暮らし・健康・子育て)
2017年ユーキャン新語・流行語大賞ノミネート
JEPA電子出版アワード2017ノミネート(スーパー・コンテンツ賞)
第22回手塚治虫賞「マンガ大賞」最終候補ノミネート
感想・レビュー・書評
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この表紙、この胸に抱いている白いのは何なんだろう?うつに関係あるのかな?なんで、こんなに、ほわ~んとしている感じなの?そんな疑問を持ったのが、この本を読むきっかけになりました。
読んでみて、この表紙の白いのは、うつの妖怪だったことがわかりました。そして、うつを抜け出し、そしてうつと上手につきあっていることを示した表紙だったんですねぇ…。
私の周囲にはうつを患っていいる人は…以前にはいたかな、でもどう接したらいいのか、正直わからなかったんですよね…。この作品は漫画で、うつから抜け出した成功体験の数々が掲載されています。漫画だから、わかりやすいです!うつを患ったことがある、身近にうつの方がいる方は共感できると思います。この作品を読めばうつから抜けられるとは言えないけれど、そのヒントにはなるんじゃないかな…。もしかしたら、私だって今後うつを発症するかもしれないし、家族だってわからない…そう考えると、この作品を読めてよかったかなって思います。 -
私もカネコさん同様「うつの気持ちはさっぱり分からん」派でした。が、実際家族がうつ状態になって初めて、うつについていろいろ調べていくうちに、これはトンデモナイものなのでは?と思ったものです。
「心の風邪」どころじゃない。うつは「心のがん」です。
なので、内容はストンときました。
うつの時は風景がくすんで見えるので、やたら派手な色のものを買う、とか、忘れっぽくなる、活字が頭に入らない、音楽に感動できないなど、これ全部当てはまっていた!というようなものばかりでした。(うちのうつ人は信じられないほどカラフルな服ばかり着ている)
うつの人を「メンタル弱い」だの「甘えている」「怠けたいからだ」などと言う理解のない人たちにこそ読んでほしいかな。
うつを克服するには、家族はもちろん趣味も大事。
まだ暗いトンネルの中を出たり入ったりしている家族をもつ私にとっては、すごく勇気のもらえた本でした。感謝。 -
約10年間の長いうつ病のトンネルから抜け出すことができた著書が、17人のうつ病経験者(と医師)に取材して、うつからの脱出の体験談をまとめたコミック。家族がうつ病になってしまったので手に取ってみました。本来とても重い内容であるにもかかわらず、読みやすく、とてもわかりやすかったです。1人や2人の経験談でももちろん参考になりますが、複数いることで客観的、多面的に捉えられてよかったです。それと、あやしげな民間療法などをオススメしていないところも好感がもてます。うつ病にかかってしまう人の大半が、責任感が強くて一人で多くのことを抱えて頑張りすぎてしまう傾向がありますね。自己肯定感が低い場合も。自分を肯定するというのは大きなポイントですよね。自分を否定するものからは遠ざかり、自分を肯定してくれるものに近づく。小さな達成感を得られるなにかを見つける。特効薬はなくて、時間こそ薬なんですね。慌てずにじっくり。必ずトンネルの出口はあるから、と希望を捨てずに。
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言葉としては知っている、でも自分がそうなってみるまではイマイチぴんと来ない症状、「うつ」。そもそも、自分がうつ状態なのかどうか、さえ、普通は分からないわけだよね、それが分からないのも症状の一つなわけだから。
ただ、最近個人的に児童心理学とか問題行動の原点を探るとか要は「心と向き合う」行為を調べる必要があって、その過程で「うつ状態っていうのも自分と向き合って乗り越えていく現象の一つだな…」と気づいたので、本書を購入、気持ちとしてはうつ症状について知るための軽い導入くらいの感覚だった。
で、読んでみて、今まで漠然としたイメージしか持っていなかった「うつ」だけど、もう少し形が見えてきたというか、よく形容される「心の風邪」という表現がすごく適当に言い表された言葉だということを実感した。
風邪にもその苦しさや症状に個人差があって、それはうつも全く同じ。普段から気を付けていれば防げる風邪があるように、うつも多少は自分の努力で回避することができる。でも、対処療法ですませずきちんと治したいなら病院へ行く必要がある時もあるし、完治するまでは無理をしないことも大事。ふーむ、そう考えると本当に風邪みたいだな。
ちょっと惜しいのは、たぶんこの作品、何かに掲載されていた連載作品を一冊にまとめたものなので、一回のページ数が限られているのだよね。だから、「え、なにこの話、もっと詳しく知りたい!」と思う回があっても、きっちりそのページ数で終了してしまうので、やや物足りない気持ちが残る。
でも、逆に言うと、それだけ色々な人のうつに関する話を多角的に知ることができるってことでもあるし、「うつについて何にも知らないから少し理解したい」って人とか、「自分がややうつ状態の気がして不安…他の人はどうなんだろう、情報が欲しい」って人にはすごく良くできたライトバイブルになると思う。
印象に残ったのは、うつの発端というのは「自分を好きになれない」ことから始まることが多いということ。今の自分を肯定できない何かがある、現状を受け入れられない、無理をしている自分が嫌い、または、無理をできない自分が情けない、過去に封じ込めた本当の自分がいる…そういうことに対する小さな我慢が重なって、うつに近づいていくのだなぁ。(本当の意味で)自分と向き合うこと、が、うつに対しても有効だということが分かった。 -
うつど真ん中で読みました。他の方々がどのような経緯からうつになったのか、そしてどのようにして再発、小康状態、回復に至ったのか知ることができました。アドバイス等参考にさせていただきながら、付き合っていこうと思いました。
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10年近く続いたウツから抜け出した著者が、自身の体験やウツを抜け出した人たちの体験を漫画化し、今なおウツに苦しむ人へ手助けになればと出版した本。
紹介されるウツぬけエピソードは、サラリーマン、教師、など身近な人からミュージャンの大槻ケンヂさんや小説家の熊谷達也さんなど有名な方まで。
ウツになっていく過程から抜け出すきっかけ、その後の回復の仕方などがわかりやすく描かれている。
ウツの人もそうでない人も客観的にウツを捉える事が出来て、どうやってウツと付き合っていけるか、読んだ人によって、それぞれにヒントが得られると感じた。
ウツが、小さな妖怪として描かれていて、イメージしやすかった。オバケは減ったり増えたり。付き合い方がわかっていれば怖くない存在。自分の調子が悪い時を把握して、安心を手に入れていく。著者がウツのカラクリを見つけ出していった冒頭は印象的だった。
以下、印象的な言葉。
不安はあるがままに捨て置いて今自分がすべきことをする。不安はちょっかいを出してくるが、一緒に歩く事が可能なヤツだ。
物事を客観視する癖をつける。主観的感想と客観的感想を1:1で書く。
物事を悪い方に考える人は危機を回避しやすく生き残る確率が高い。ネガティヴは当たり前でむしろ優秀、くらいに自分を肯定してあげる。
自分の責任だと思っていることを減らしていく。
脳を休ませて身体に主導権を移す。 -
最近鬱の体験記を読むと気持ちが酷く落ち込んでしまうのだけど、これは絵が可愛いし(というか手塚治虫さん)、全て上昇型の話なので、そんなに暗くならずに読めた。
でも子供が欲しくてたまらなかった人の話は個人的に気持ち悪い…と思ってしまった。
私は子供が欲しいという気持ちが全く強くないせいか、子供が欲しいー!子供ができた、嬉しすぎぃー!と取り乱してる人を見ると恐怖を感じてしまう。
自分を駄目だと思うと良くないのかー。
でも実際駄目なんだよなー(笑)。
自分に向いてる仕事をしないと駄目なんだね。
ところで私、脳に靄がかかった状態とか、世の中が灰色に見えるとか、物心ついた時からずっとなんですよね。
これはどうしたらいいんだろう。
数年前ある場所で働いていたら、この靄が綺麗に晴れ、世の中が色で埋め尽くされる状態になるのを経験した。頭は冴え渡っていたし、どんな酷いことがあっても1人で立ち直れた。自分が正常化したのを感じた。
躁状態ではないと思う。あの時は判断力も有ったし、後悔するような事もしていない。
残念ながらそこは長くいられる場所ではなくて戻って来てしまったのだけど。
その経験によって、やっぱり靄とか灰色の状態は自分の正常ではないんだなぁという確信になった。
またあの状態になりたい。。 -
パロディマンガの巨星がマジに描いた、明日は我が身のうつ病脱出コミック!
著者自身のうつ病脱出体験をベースにうつ病からの脱出に成功した人たちをレポート。うつ病について実体験から知識を学べ、かつ悩みを分かち合い勇気付けられる、画期的なドキュメンタリーコミック!
うつ病は、「これ以上ムリをしてはいけない」と心と身体が発する非常ベル。
うつ病を発する心と身体のメカニズム
自分に合わないことでムリをして頑張る
↓
上手くいかず自分をキライになる
↓
キライになった自分の心と身体に食欲不振、睡眠障害などの症状が表れる
自分を好きになるためのステップ
1、ありのままの自分を受け入れる
2、「ねばならない」という考え方を捨てる
3、ネガティブな言葉は止めて自分を褒める
ミュージシャン大槻ケンジさんのうつパニック発作になった経験では、森田療法を通して「不安はさておいて今自分がやるべきことをすればいい」と思えるようになったことが回復のきっかけになった。
うつ病になった元高校教師は、カウンセリングを通して小学校の時の学級会で吊し上げられた時のトラウマと自分を理解してくれる人が欲しかった自分の気持ちに気付いたことが回復のきっかけになった。
映像監督の代々木忠さんが多重人格の女優との関わりから、多重人格の人の中の子供の人格が癒されれば大人の人格も変化が起きることを知り、代々木さんが自分のうつ病治療のために心の中と向き合い、3歳の時に母と死別した哀しみを解放していなかったことに気づき哀しみを解放出来たことが回復のきっかけになった。
自分をキライになることや子供の頃の辛い記憶を抱えていることなど、自分の心の声を聞かないことがうつの原因になる。うつになったら、辛い仕事やきつい人間関係など自分を否定するものから遠ざかり、自分が必要とされている役立っていると思えることや小さな達成感が得られるものに近づき大切にすることが大事。気圧やバイオリズムでうつに戻るライフサイクルを知り、上手く付き合うこと。
うつトンネルのくぐり抜け方が、よく分かる漫画です。 -
家族が鬱持ちで、自分もトンネルの入り口を覗くタイミングがあった。最近心がうまく動かないと感じるため、自分を客観視するために。責任感が強い人が鬱になりやすく、自信をなくし自分が嫌いになるというのが発症の契機になることが多い。ストレス源から逃げ出すことや休むことがトンネルの出口・ポイント切り替えになる。自分の心と体の声を聞きながらスケジュール組める環境が大事。気分が落ちた時、自習時間にふさわしいやるべきこと・やりたいことを持っているといい。私の場合小説や漫画を読むことだが、電子書籍は少し控えようかな。好きなことに対してワクワクした気持ちを持ち続けたい。
うつヌケ経験者として、鬱に苦しむ読者の役に立ちたい、という気持ちでこういう本が出せること自体、筆者の性格や鬱のきっかけに触れるよう。つかれた時にそっと寄り添ってくれるような本。鬱とは無縁な人にもわかりやすい説明と鬱の前後にいる人への配慮溢れた良書。
先日職場でストレスチェックを受けました。
まだ結果は来てないけれど、毎年結構な...
先日職場でストレスチェックを受けました。
まだ結果は来てないけれど、毎年結構な頻度でひっかかるんです(-_-;)
医療機関を受診しましょうなるんですけど、
その結果に記されている医療機関は
メンタル方面には疎いと思われる医療機関で…
そこにいくのなら、受診しなくともいいかなって思ってしまうんです(^-^;
今年の結果がどうでるかはわからないので
それをみてから考えます。
でも、きっと私ばかりじゃないと思うんですよねぇ…
ストレスをため込んで、うつになっちゃう…
私は、結構いい加減な性格なんで、
うつにならないでいられるのかもしれません…。
因みに私はいつもかすりもしません。いいんだか、悪いんだか。
私のコメントの仕方が悪くってすみません…
セルフチェックから
いきなりストレスチェックに転換しちゃって、
わ...
私のコメントの仕方が悪くってすみません…
セルフチェックから
いきなりストレスチェックに転換しちゃって、
わかりにくかったですね…。
一応うちの職場でもストレスチェックは職場検診に合わせて
受けさせてもらえています。
ただ前述したとおり、受診しましょうと結果が出ても
結局受診はできないままなのですよね…。
今年の結果次第ですが、もういいおばさんでもあるので
考えたいとは思ってます(^-^)
kuma0504さんは、ストレスチェック、優秀ですね!
いいことですよ、安心できますもんね(*^^*)