解毒 エホバの証人の洗脳から脱出したある女性の手記

著者 : 坂根真実
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年1月23日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037096

作品紹介

幼少時から家族でエホバの証人に入信した女性の苦悩に満ちた半生と洗脳が解けるまでを描くノンフィクション。DV、2度の離婚、自殺未遂、家族との断絶を経て、どん底から彼女はアイデンティティを確立していく

解毒 エホバの証人の洗脳から脱出したある女性の手記の感想・レビュー・書評

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  • 二世信者によるカルト宗教からの脱出記です。
    カルト宗教の信者を脱会させない巧妙なシステム(カルトのからくりを知れるだけでも価値があります)と
    信者への洗脳方法(教義の徹底理解と布教活動)を知り、身の毛がよだちました。

    脱会までに著者が、払った精神的な負担と経済的な損害、そして、多大なる時間は、あまりに代償が大きいと思います。

    人間が宗教や信仰に救済を求めるのは、ごく自然な行為です。

    不完全な自分に不安を抱き、完全なる何かに救いを求めるのは、どの時代でも当たり前にある人間の普遍的行為です。

    しかし、著者の両親は、その救いの先がカルト宗教でした。運が悪かったとしか言いようがありません。
    今も、もがき苦しんでいる少なくない2世信者のことを考えると、言葉になりません。

    著者が陥った状況からの、一連の脱出方法は、
    もっと喧伝されてよいかもしれません。

    著者は、脱出したいと願いながらも、
    教団の教義と脱会出来ないシステム(脱会したら、二度地家族には近づけない教義とその巧妙な救済方法)に長期間苦しめられました。

    恐ろしいのは、積極的に自から苦しむようになる、カルト宗教による信者への「洗脳のえげつなさ」です。

    たまたま著者は、理解ある精神科医に出会ったので、
    脱洗脳と脱会を段階的に行うことができました。
    脱会を一人で行うのは、非常に困難だと思います。
    少なくとも、自分ならできません。

    また、洗脳されている人を助けたいと思っても、
    信者は、助けようと思っている人をサタン=悪魔と
    判断する洗脳を教団から施されているので、
    まず他者は、対応不可能です。

    少し視点を広げて、「脱出困難な状況」に自分自身が陥った時に、どう行動すればいいかのヒントが、この著作にちりばめられています。

    困難な状況とは、個人個人が陥っている状況で千差万別ですが、

    例えば

    職場で不当な扱いを受けている人や家庭内暴力を受けている人、イジメを受けている人、ストーカー被害にあっている人などの状況です。

    これらの状況は、万人にあてはまります。
    困難な状況は、明日にでも自分に降りかかるものです。この意味で、この著者の脱出方法は、かなりのヒントになると思います。なぜなら、洗脳からの脱出は、最も困難なことだからです。

    それは、多かれ少なかれ、人は「社会的な洗脳」を受けて生きているからです。それは自分の今の「思い込み」と言って良いかもしれません。今の自分の状況を一段高く俯瞰して、自分を取り巻く現状の改善や脱出を行う上でも、この著作は非常に有益だと思います。

  • 978-4-04-103709-6  279p 2016・1・25 初版

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