D坂の殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 133
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037133

作品紹介・あらすじ

名探偵・明智小五郎が初登場した記念すべき表題作を始め、ミステリ要素を多く含んだ作品をセレクト。自らも数々の推理小説を書き、多くの推理作家の才をも発掘してきた巨人の傑作選をぜひご堪能あれ。

感想・レビュー・書評

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  • 中学生長男に「D坂の殺人事件」が必要だったので図書館で取り寄せたら、こんな萌絵?みたいなのが来てしまって、私が読むのがこっ恥ずかしかった…orz
    最近の”名作”がどんどん萌絵になってますが若い読者獲得の役に立っているんでしょうかね。

    短編集。若かりし頃の明智小五郎がちょっと顔を出してくる。
    最初の「D坂の殺人事件」では無職の推理好きの25歳、次第に探偵として世間に名を知れていき、最後の「地獄の道化師」では探偵事務所を開き助手小林少年も出てきます。

    名探偵明智小五郎初登場。
    『それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。
    私は、D坂の大通りの中ほどにある白梅軒という行きつけの喫茶店で、冷やしコーヒーを啜っていた』
    美味しそうだなー”冷やしコーヒー”。アイスコーヒーよりも甘くてトロンとした印象。
    この冷やしコーヒーを啜っている語り手は学生上がりで無職でゴロゴロしている青年。
    同じようにゴロゴロしている明智小五郎というちょっと変わった男と知り合う。
    そしてたまたま明智小五郎の幼馴染の女の死体を見つけ、素人探偵として推理を行う。
    すると明智小五郎こそが殺人犯としか思えないではないか!
     /D坂の殺人

    投獄された泥棒の盗んだ大金のありかは?
    たまたま手に入った二銭銅貨に隠し場所の暗号が?!
     /二銭銅貨

    上流階級の邸宅で起きた殺人事件。
    素人探偵たちが繰り広げる各々の推理。
    最後に笑うのは…
     /何者

    金を溜め込んだ老女を殺す計画を立てた秀才貧乏学生の殺人に至った経緯と、その心理過程を見ぬき殺人犯を暴く名探偵…、と、ロシアかどっかの文学で聞いたようなお話を下敷きにした心理ミステリー。
     /心理試験

    すっかり名医探偵として認められ探偵事務所を開く明智小五郎の元に舞い込んだ依頼。
    石膏像から出てきた女の死体。
    誘拐、犯罪予告、放火…それらの影に現れる道化師の影。
     /地獄の道化師

    • だいさん
      最近の”名作”がどんどん萌絵になってますが

      役立っていると思う!
      最近の”名作”がどんどん萌絵になってますが

      役立っていると思う!
      2017/10/24
  • 最期の話やばい

  • 2017.09.13読了
    明智小五郎初登場。
    何者、心理試験 、は面白かった。
    地獄の道化師 はこれぞグロテスクの極みかしら。

  • 明智小五郎が初めて登場する表題作をはじめ短編5編。
    乱歩作品をきちんと読んだのは初めてかも知れない。

    倒叙ものに入れ替わりトリック、暗号などミステリーの醍醐味満載の一冊。時代が違うので、少し読みにくさはあるけれど、十分面白い。明智さんと犯人の心理戦が光る「心理試験」が特に好き。

    最近よくあるキャラものに慣れてるせいか、最後まで明智さんの風貌や人となりが読みきれないまま終わってしまったのが残念。ほかの作品も読んだら分かるかな。

  • 読んで損なし。

  •  実は初江戸川乱歩。

     いつか乱歩読まなきゃなーって思いつつ、乱歩さんの表紙が可愛くて衝動買いしてたもの。歌野の新刊がD坂~だったから、じゃあ先に読んでおくか、と。
     D坂含め、五編の短編が入ったもの。書かれた時代が時代なので、今だったらこういう展開にはなりえないし、こういう推理は成立しないなっていうのはまあ多々あるんだけど、心理合戦はとても面白い。
     「二銭銅貨」、暗号も面白かったけど、最終的なオチがすげー好き。これはひどい。「何者」「心理試験」もそうだけど、このころの男性間の友情ってよくわからない。
     一番最後の「地獄の道化師」が好きです。うすら寒くてぞっとする。
     抜粋、「心理試験」より。


    彼はナポレオンの大掛りな殺人を罪悪とは考えないで、むしろ讃美すると同じように、才能のある青年が、その才能を育てるために、棺桶に片足ふみ込んだおいぼれを犠牲に供することを、当然のことだと思った。

  • 江戸川乱歩先生にはまり、読み漁っています。
    池袋のお宅にもお邪魔してきました。

  • 有名所過ぎて食指が動かなかった著書。
    面白いは面白いのだが現代作家に比べると会話を極力減らし、推理も地道な調査はせず、探偵(あるいは探偵役)が天才的なひらめきで解決していく。
    現代では古い手法だが、半周して逆に斬新。
    あえて不満を言うのならキャラクターの書き分けがないので読みつらいところ。

  • 実は江戸川乱歩はこれが2冊目。1冊目が「人間椅子」の入っている短編集だったので、実質、彼の探偵ものを読むのは、これが初めてということに。

    明智小五郎の名前が出てきたときに、なんともいえない気持ちになりました。そうか、彼が本家本元か。彼のあとに、たくさんの和製探偵が生まれ、江戸川コナンが生まれ毛利小五郎が生まれ、明智警視が生まれたのだなと思うと、なんていうんでしょうか。家元、降臨!みたいな。

    「D坂の殺人事件」「二銭銅貨」「何者」「心理試験」「地獄の道化師」の5編が入っています。明智さんが出てくるのは、このうち4編。「何者」では明智さんが盛大にディスられています。口だけなんだよなーあの男とかって。ここに、ちょっと笑ってしまいました。

    このうち、「何者」と「心理試験」が好きでした。どちらも後味悪いですが。「何者」はタイトルが秀逸。「何者」では見取り図が、「心理試験」では表(というか、心理試験結果というか)が載っていて、それも、ここからすべての和製推理小説が始まったのかと胸が熱くなりました。

    面白いものは、時代を経て尚面白いのですね。そして、怖いものもいつの時代も怖いのだと思いました。屏風から出てくる白い虫のような指は、背筋を寒気が上下いたしました。終始、ここから伝説が…!みたいな気分で読んでいたため、没頭できなかったかもしれませんが、推理もの、探偵ものの歴史に直に触れた気がして、ワクワクしました。

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著者プロフィール

1894‐1965。明治27年10月21日三重県に生まれる。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任。昭和40年7月28日死去

「2018年 『人間豹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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