ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 255
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037188

作品紹介・あらすじ

ウニの生殖の研究をする超絶美少女・ビアンカ北町。彼女の放課後(オーバースタディ)は、ちょっと危険な生物学の実験研究にのめりこむ、生物研究部員。そんな彼女の前に突然、「未来人」が現れて--!

感想・レビュー・書評

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  • ラノベの棚にあったので手に取ってみたけど、筒井康隆さんのいつもの小説でした。

    はちゃめちゃすぎて「ラノベでもこんな設定ないぞ」と思うのですが、筒井さんは昔からこんな感じなので懐かしい。

  • 3.7。
    面白しろい。
    超絶美少女ビアンカと超絶美人の耀子、ビアンカの妹でこちらも美少女ロッサ。そして、下僕の塩崎に未来人のノブ。設定だけで、ご飯3杯はいけそうだが、後半の怒涛の展開も嫌いじゃない。

    でも、内容が内容だけに人に勧めづらい。
    人面蛙もそうだが、初っ端のスタートダッシュが、
    あまりにも官能小説すぎる。

    これ、映像化は無理だよね?してないよね?

  • 表紙はラノベっぽく、ストーリーも意図的にラノベに寄せてるけど、だんだん話がドタバタしてきたあたりから、もうどうしようもなく筒井康隆小説。
    御年70の巨匠がこれを書いたという事実がすごい。

  • 筒井康隆御大の初のラノベ。
    って若い頃に散々ハチャメチャSFを書いておきながら何が今更初のラノベなのか。
    主人公の美少女の一人称で話が進むが、どう見ても中身はおっさんなのである。さらにいとうのいぢのイラストと合わせるとイカの塩辛にアイスをトッピングした気分になるのである。
    とはいえ、疾走感とハチャメチャ感は往時のキレっぷりを感じさせる。

  • 200ページ弱で絵もわりと入っていてササッと読める。伝家の宝刀「筒井康隆だから成立する」の極北みたいな作品。一作として成立してて読後感は相変わらず良いんだけど物足りなさは否めない。ただその物足りなさを補って余りあるのがこの年齢の大御所にして新しいジャンルに挑戦し成立させてしまった凄さと、あとがきにあるように他の筒井作品へ誘導されてしまうようなメタネタの使い所の上手さ、SF設定の安定感、文章の軽快簡潔な読みやすさという、自身の魅力も適所に盛り込んでみせたところ。異種ジャンルを融合させて間口を広げる作品。

  • 「時をかける少女」自己パロディ。芳山は平凡少女だったがビアンカは超科学者。オーバースタディは“超科学”だが、放課後の意味も含むかもしれない/「時かけ」で読者の不満、未来社会の様相について描く本作では“階級分化を放置。長期的改革策に抗議する非受益者の「人権」を配慮して、実行を先延ばし(高齢化による予算硬直化もあって)”で、臨界住域すべてが水没(研修生労働力を失いオランダのように堤防築くこともなく)、津波と超大潮で下層民のほとんどが溺死。高緯度国は先に全滅…。残るは耕地の大半を失って食糧問題/男子のスペルマ衰弱傾向もストーリーに採り入れられて

  • 筒井康隆によるライトノベル
    涼宮ハルヒのオマージュ作品と言って良いだろうか
    氏の眼を通してライトノベルの文法を提示された
    勿論、一部のだが
    話のネタ自体は氏の短編で書かれるような内容
    それを中編程度の一冊にしているので、文の密度は薄くなっているのだが、ライトノベルとして作られているので気にならない
    様式は印象に影響するのだと改めて感じた

  • 筒井康隆のラノベは
    ナンセンスで青春で「知りたい」に溢れている。
    筒城灯士郎の続編も楽しみ。

  • いとうのいぢの挿絵も手伝ってギリギリラノベらしい体裁を整えているものの、内容は筒井康隆だ。よくもわるくも!

  • 最後まで読んでみたら割と悪くない作品である…と思いましたねぇ。社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    後半のSF的展開はちょっとこちらの想像力が追い付かない部分がありましたが…前半の、何やら理科実験室みたいなところで妙な実験を繰り返しているシーンのが面白かったですねぇ…中にはモロ下ネタなシーンもありましたがまあ、ご愛敬というやつでしょう! 社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    ラストには現実で起きていること…つまりは若い男の草食化・軟弱化などを揶揄しているような内容になっており、確かにこれは文学ですね! ただのラノベじゃない…。

    というわけで、物足りなさはありますけれども、他のラノベとは違い、少々文学的な要素も楽しめる作品になっているのでした。さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

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著者プロフィール

筒井康隆……作家、俳優。1934(昭和9)年、大阪市生まれ。同志社大学卒。1960年、弟3人とSF同人誌〈NULL〉を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が〈宝石〉に転載される。1965年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1997年、パゾリーニ賞受賞。他に『家族八景』『邪眼鳥』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』など著書多数。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。

「2024年 『三丁目が戦争です』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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