罪人よやすらかに眠れ

著者 : 石持浅海
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年12月2日発売)
3.23
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037331

作品紹介

訪れた者は、この場所で自らの業と向き合う。それは揺らがぬ、この《館》のルール。

「この館に、業を抱えていない人間が来てはいけないんです」

北海道札幌市、中島公園のすぐそばに不思議な《館》がある。
公園と同じ名の表札を掲げるその建物に、吸い寄せられるように足を踏み入れた客の境遇はさまざまだ。
「友人と、その恋人」を連れた若者、
「はじめての一人旅」に出た小学生の女の子、
「徘徊と彷徨」をせざるを得ない中年男性、
「懐かしい友だち」を思い出すOL、
「待ち人来たらず」に困惑する青年、
「今度こそ、さよなら」をするために過去をひもとく女性……。
そして彼らを待ち受けるのは、北良(きたら)と名乗るおそろしく頭の切れる男。
果たして迷える客人たちは、何を抱えて《館》を訪れたのか?

ロジックの名手が紡ぐ、6つの謎。
まったく新しい《館》ミステリ、ここに誕生!

罪人よやすらかに眠れの感想・レビュー・書評

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  •  業を背負った人を招き入れるという館を訪れた人々の短篇集。
    テーマはおもしろいけど、どの話も途中までの展開が似たような感じでちょっと飽きてくる。ミステリとしても腑に落ちない話が多い。館の住人たちは裏がありそうで気になるけど、最後まで詳しくは語られない。続編を見越して書かなかったのかもしれないけど、もう少し掘り下げてほしかった。色々と後一押しが欲しい作品。

  •  前作『凪の司祭』は、一応ファンのつもりだった石持浅海という作家と、絶縁を検討するほど酷い作品だった。怒りが収まらないうちに、早くも新刊が出たわけだが…。

     札幌のとある場所にある館。全6編、それぞれに「業」を抱えた人間たちが、この館に迷い込む。そして、「業」の真相が、謎の美青年により白日の下に晒される、というパターンである。「館」と聞いたとき、また連続殺人かと思ったが…。

     さいしょの客。酔いつぶれた友人と、その恋人。そんな些細なことからばれるとは。というか、通報しろよっ!!! 2人めの客。少女にはあまりにも酷な真相。少女は責められない。解決になっていない気がするが、こうするしかないのか。

     3人めの客。親としてどう振る舞うべきか。子も子なら、親も親。現実にありそうな事例だな…。4人めの客。転校によって、親友と別れざるを得なかった人は多いだろう。でもさ…ここまでするか? どうやって後始末したのやら…。

     5人めの客。子持ちの女性と交際してはいけないわけではない。しかし、子の立場で見ると、どうなのか。救いがないオチだ…。さて、ここまで割とあっさりした読み口だったが、さいごの客。ようやく本領発揮と言えるだろうか。

     無差別殺人で8人が殺され、恋人を失った女性。もやもやを抱えたまま3年が経ったが、その真相は…。この方の過去の作品にもあった通り、目的のためには、人命はそんなに軽いのかという、おなじみの展開でした。チャンチャン。

     客自身に非がある場合とない場合、色々だが、石持作品らしい自己中心的な人物のオンパレード。『凪の司祭』を読む前なら、それらを突っ込んで楽しめたのだろうが、『凪の司祭』の後遺症が重すぎたようだ。館の住人たちも、何だか鼻につくし…。

     一言だけ。やすらかに眠っていい罪人なんか、出てこないだろうがっ!!!

  • この作者のこの手の短編集は面白く読める。ただし、あまりにも強引すぎる推理には、えってなる。四人目のスーツケースに隠れて亡くなる、五人目の母親が亡くなったこと、六人目のデータのねつ造まで、推測つくはずないよ。

  • (収録作品)友人と、その恋人/はじめての一人旅/徘徊と彷徨/懐かしい友だち/待ち人来たらず/今度こそ、さよなら

  • ★3.5 結局北良氏が何者なのか、何故業のある人が館に集まるのかも謎のままだった。後味の悪い結末。秘密や業を抱えた者たちが館に招かれ、そこの住人の北良氏が謎を解決するストーリー。

  • この作家のこういう軽快系(でもちょっとダーク)連作短編ものが好き。ただ最終話のオチが特になくて残念。まだ続くから、なのかな。

  • 初読みの作家さん。中島公園隣の豪邸を舞台に、業を持つ6人の人間が招かれる。独立した6つの短編。頭脳明晰な美貌の北良さんの過去が気になる。軽く読めて疲れない点はいいかも。

  • 札幌の中島公園近くの館
    たまたま足を踏み入れた客人は業を抱えていた…
    家人によって数時間で謎が解かれるのが鮮やか

  • お勧め度:☆4個(満点10個)。石持さんにしては内容的にいまひとつキレがないような気がするし、連続短編6つが何か中途半端に終わっている気がするからだ。内容としては、それぞれ業を抱えた人達がその館に引き寄せられ、自分の秘密や罪を「北良」という探偵風の美男子に暴かれていくというお話である。この探偵が恐ろしく頭が切れて、ほんの些細な話から論理的に真相にせまっていくストーリーはちょっと怖さをも感じる。私が印象深かったのは「初めての一人旅」の章だ。「罪人」は「ざいにん」でなく「つみびと」なのだというのがミソかなあ。

  • 札幌の中島公園のそばにある豪邸・中島家.主人夫妻と碧子,使用人の北良,木下,菖蒲が住んでいる.その豪邸の入口の階段部に問題を抱えた人物がいて,中島家の人に家の中に案内され,話をしているうちに,北良の的確な推理で事件の真相が判明する という筋書きの話が6つ.どれも後半の展開が秀逸だったが,4番目の「懐かしい友だち」が面白かった.野田日向子の消息を鮮やかに解明する北良,しかもイケメンの由.気軽に楽しめる本だ.

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