罪人よやすらかに眠れ

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.22
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本棚登録 : 196
レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037331

作品紹介・あらすじ

訪れた者は、この場所で自らの業と向き合う。それは揺らがぬ、この《館》のルール。

「この館に、業を抱えていない人間が来てはいけないんです」

北海道札幌市、中島公園のすぐそばに不思議な《館》がある。
公園と同じ名の表札を掲げるその建物に、吸い寄せられるように足を踏み入れた客の境遇はさまざまだ。
「友人と、その恋人」を連れた若者、
「はじめての一人旅」に出た小学生の女の子、
「徘徊と彷徨」をせざるを得ない中年男性、
「懐かしい友だち」を思い出すOL、
「待ち人来たらず」に困惑する青年、
「今度こそ、さよなら」をするために過去をひもとく女性……。
そして彼らを待ち受けるのは、北良(きたら)と名乗るおそろしく頭の切れる男。
果たして迷える客人たちは、何を抱えて《館》を訪れたのか?

ロジックの名手が紡ぐ、6つの謎。
まったく新しい《館》ミステリ、ここに誕生!

感想・レビュー・書評

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  •  業を背負った人を招き入れるという館を訪れた人々の短篇集。
    テーマはおもしろいけど、どの話も途中までの展開が似たような感じでちょっと飽きてくる。ミステリとしても腑に落ちない話が多い。館の住人たちは裏がありそうで気になるけど、最後まで詳しくは語られない。続編を見越して書かなかったのかもしれないけど、もう少し掘り下げてほしかった。色々と後一押しが欲しい作品。

  •  前作『凪の司祭』は、一応ファンのつもりだった石持浅海という作家と、絶縁を検討するほど酷い作品だった。怒りが収まらないうちに、早くも新刊が出たわけだが…。

     札幌のとある場所にある館。全6編、それぞれに「業」を抱えた人間たちが、この館に迷い込む。そして、「業」の真相が、謎の美青年により白日の下に晒される、というパターンである。「館」と聞いたとき、また連続殺人かと思ったが…。

     さいしょの客。酔いつぶれた友人と、その恋人。そんな些細なことからばれるとは。というか、通報しろよっ!!! 2人めの客。少女にはあまりにも酷な真相。少女は責められない。解決になっていない気がするが、こうするしかないのか。

     3人めの客。親としてどう振る舞うべきか。子も子なら、親も親。現実にありそうな事例だな…。4人めの客。転校によって、親友と別れざるを得なかった人は多いだろう。でもさ…ここまでするか? どうやって後始末したのやら…。

     5人めの客。子持ちの女性と交際してはいけないわけではない。しかし、子の立場で見ると、どうなのか。救いがないオチだ…。さて、ここまで割とあっさりした読み口だったが、さいごの客。ようやく本領発揮と言えるだろうか。

     無差別殺人で8人が殺され、恋人を失った女性。もやもやを抱えたまま3年が経ったが、その真相は…。この方の過去の作品にもあった通り、目的のためには、人命はそんなに軽いのかという、おなじみの展開でした。チャンチャン。

     客自身に非がある場合とない場合、色々だが、石持作品らしい自己中心的な人物のオンパレード。『凪の司祭』を読む前なら、それらを突っ込んで楽しめたのだろうが、『凪の司祭』の後遺症が重すぎたようだ。館の住人たちも、何だか鼻につくし…。

     一言だけ。やすらかに眠っていい罪人なんか、出てこないだろうがっ!!!

  • 連作短編集。札幌、中島公園近く、高級住宅街でもひときわ大きな屋敷がある。前を通りかかったり、住人に声をかけられたりして中に案内される人々。彼らにはそれぞれ秘密があった。屋敷主人の中島夫妻、娘、メイド?しつじ?、謎の美青年北良。彼らは訪れる人々の真実を明るみに出していく。

    友人が通り魔だと知った男。女の同級生がらみ。
    殺人を、目撃した小学生
    息子のひき逃げを隠そうとする、夫
    幼なじみをスーツケースに隠してしまった女の子
    年上子連れと付き合う男性
    通り魔殺人に巻き込まれ、研究者の恋人を殺された女


    一瞬で読めた。設定とか題材は面白かったから、もうちょっと深みがあればよかったなー。多分記憶には残らなそう。

  • 業を持った者が迷い込む札幌の屋敷で、そこの美形な住人にその業を暴かれる短編集。
    どれもスッキリしない終わり方だった。中途半端に暴かれ最後は放り出され、はっきりとした結末が描かれていないものが多かったし、後味の悪い話が多めだった。

  • この作者のこの手の短編集は面白く読める。ただし、あまりにも強引すぎる推理には、えってなる。四人目のスーツケースに隠れて亡くなる、五人目の母親が亡くなったこと、六人目のデータのねつ造まで、推測つくはずないよ。

  • (収録作品)友人と、その恋人/はじめての一人旅/徘徊と彷徨/懐かしい友だち/待ち人来たらず/今度こそ、さよなら

  • ★3.5 結局北良氏が何者なのか、何故業のある人が館に集まるのかも謎のままだった。後味の悪い結末。秘密や業を抱えた者たちが館に招かれ、そこの住人の北良氏が謎を解決するストーリー。

  • この作家のこういう軽快系(でもちょっとダーク)連作短編ものが好き。ただ最終話のオチが特になくて残念。まだ続くから、なのかな。

  • 初読みの作家さん。中島公園隣の豪邸を舞台に、業を持つ6人の人間が招かれる。独立した6つの短編。頭脳明晰な美貌の北良さんの過去が気になる。軽く読めて疲れない点はいいかも。

  • 札幌の中島公園近くの館
    たまたま足を踏み入れた客人は業を抱えていた…
    家人によって数時間で謎が解かれるのが鮮やか

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著者プロフィール

1966年愛媛県生れ。02年『アイルランドの薔薇』でデビュー。特殊状況下や斬新な設定でのロジカルな推理に定評がある。著書に『月の扉』『扉は閉ざされたまま』『トラップハウス』『カード・ウォッチャー』等。

「2014年 『御子を抱く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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