ジェームズ・ボンドは来ない (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 154
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041037942

作品紹介・あらすじ

瀬戸内海の小さな島が挑む、映画『007』ロケ誘致活動に女子高生の遥香も加わった。島が少しでも発展すればとの思いからだった。署名運動や“ボンドガール・コンテスト”、記念館設立など、プレハブ小屋の直島町観光協会が主導する活動はすべて手作り。だが、やがて署名数は8万を越え香川県庁も本格的に動き出す。ついには映画会社から前向きな返事が届き島は熱狂するが……。2003年以降、直島を揺るがした知られざる感動の実話。単行本にはなかったロケ誘致運動当時の報道など数多くの画像に加え、著者による序文「まえがきにかえて」も初掲載!追加取材によって明らかになった事実も組み込んだ改訂版!!

感想・レビュー・書評

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  • タイトルに惹かれて買ってみた。
    私らから少し上の世代にとって、007シリーズはある種共通の思い出として残っている映画ではないかと思う。
    殺しのライセンスを与えられたスパイという存在、かっこいい車、意表を突いた小道具、水着の美女、魅力的な悪役…。
    今でもBSで時々やっていたりするのをつい見てしまうけど、初期の作品はどれを取っても一級のエンタテインメントだった。
    私は少し出遅れて、初めて映画館で観た007シリーズは3代目ボンド、ロジャー・ムーアの「黄金銃を持つ男」で、その頃は初期のものから多少路線がズレてきて、より漫画チックの大仕掛けな電気紙芝居の様相が強くなって来た頃だったけど、それでもお約束も含めて一定の楽しさを与えてくれた。
    そんな007シリーズの新作に日本が取り上げられ、香川県の直島もそのひとつの舞台となり、それを機に、島の人々が寂れた島を活性化するために映画のロケを誘致しようと奮闘する、実話を基にした物語。
    直島は私には仕事で少し関係した三菱マテリアルがある場所として馴染み深いけれど、一般的には今やベネッセを中心としたアートの島として有名で、だけども、ここに至るまでは三マテも環境破壊の元凶のように扱われ、ベネッセもまた酔狂にしか見えず、直島はコンビニも病院もそのほか何にも無い島でしかなかったということだったよう。
    日本が舞台になった作品には1967年の「007は二度死ぬ」があり、浜美枝がずっとビキニ姿で動き回るクライマックスは今見るとセクハラそのものと思えるけれども、それは置いといて、当時の007のヒット振りからして日本でのロケがどれほど盛り上がったかは想像に難くない。
    その夢よ再びと、最初は県から押し付けられた態ながら、いつの間にやら我がこととして動き出す島の人々。往時の輝きを知る世代としては入れ込む気持ちが良く分かり、その時代への名の懐かしさも相俟って興味深く読める。
    活動の最後は切ない結果に終わるけど、それもまた、ジェームズ・ボンドと言えばダニエル・クレイグのこととなり大人のための見世物から正統なハードボイルドになったシリーズに取り残された世代には、作品に相応しいペーソスに感じられた。

  • なんという話だろう。
    直島に007の映画を誘致しようだなんて、読んだ最初は「無理でしょ」と思い読み進めていくうちに、直島の写真の人たちのひたむきさに「実現するかも」と「ジェームズボンドはこない」と、わかっているのに期待してしまった。実話ということで随分とキツイ状況にもなり、役所の非情さも浮き彫りになる現実だったけど良い本だった。
    007映画が見たくなる

  • 実話らしい。どこまで事実なんだろうなと思いつつ、最後まで読ませてしまう。すごい。そして最後には、まさかの感度の涙。直島の人達は素晴らしい。

  • 島に行ってみたくなった。青春。

  • 映画誘致活動で盛り上がってたの知らなかった。あの直島にまさか007記念館があったとは。権利関係とか端からみれば唖然とするけど頑張ってたんだろうなぁ。

  • しがない島の素直な住民の奮闘記。
    直島の人たちがいい人すぎて、
    本当にジェームズ・ボンドに来てほしいと思った。
    無条件に応援したくなる人のよさだな。

    でも、ジェームズ・ボンドは来なかったけど、来た。
    遥香の熱意、素敵だ~

    大好きな直島に行ったとき、
    なんで007?ってギモンでスルーしちゃったけど、
    次はぜひ行ってみたいな。
    あのミュージアムはゲテモノ扱いで笑われる施設ではないはず。
    このストーリーが実話であるなら、
    このストーリーこそ最大の作品だよ。
    それこそ、ボンドのサインがかすむくらいの明るさだよ。

    松岡さんの話はストーリーはどこにでもありそうな感じなのに、題材がいつも秀逸。
    この、読者を味方につけるストーリーがすごい。

  • このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
    とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。

    2016/6/7

  • これが実話を元にしたのだとしたら、結構情けない話なのではないか。権利関係を調べればわかったはずのなのに。

  • 007には全く興味がなかったのだけど、現実は小説よりも奇なりとでもいおうか、なんだかドラマチック。
    映画誘致の奮闘と、ビジネス社会の裏と、少女の成長と。
    ちょっと泣けた。
    以前の007と最近のじゃまったく趣向が違うらしく、先日の映画見ておけばよかったなぁ。
    確かにダニエル・クレイグ、、カッコイイ。
    別の意味で「黄金銃を持つ男」も気になる(笑)

  • 旅人には非日常でも、
    そこに生きている人たちにとっては
    日常なわけで。

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