ふたりの文化祭

  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 195
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041038130

作品紹介・あらすじ

高1の九條潤はスポーツ万能。同じクラスで図書委員の八王寺あやは、盛り上がりに入れずにいた。文化祭で一緒にお化け屋敷をやることになった二人だったが、性格の違いにちぐはぐし--。キュートな青春小説!

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で目についたので読んでみた。(表紙の絵がほんわかしてるから表紙借りみたいな笑)感想読んでたらこれ続編なのか!!知らなんだ笑 

    学生が企画を出し合ってクラス団結して作っていく文化祭が描かれていて懐かしい気持ちになった!

    主人公が2人で、それぞれの視点から描かれていて最初は面白かった。中盤からはやや微妙。八王子さんの親嫌だなぁ、、そりゃ帰りたくないよな…
    最後はお互い殻を破った感じで良い終わり方だったと思う。

    八王子さんが紹介してた、がまくんとかえるくんの物語が気になった(^ ^)

  • 1日で読破できる

    メインキャラの思考が等身大の高校生

    田淵の件は、スカッと展開はないの?とか
    結局、結城あおいは誰が好きなの?とか
    八王子あやは、誰かと恋愛するの?とか

    最後まで読んでも、描かれていないことに
    思いを巡らせながら余韻にふけれる

  • 『わたしの恋人』『ぼくの嘘』に続いて3冊目。前2冊は青春恋愛だったけれど、こちらは青春物語(少し恋愛含む)。考え方の違う、接点がなさそうなふたりが関わって、その関わりにより ふたりの気持ちに変化が生まれる。

    誰かの存在が誰かを変化させる。
    悩み、焦り、葛藤の後に、変わりたいという気持ち、変わろうと 一歩前へ進む勇気。
    前向きに気持ちを変化させてくれるような出会い、大切にしたい。

  • 読んだ順番がバラバラだけど、これで現在発刊されているこのシリーズを完読。
    これの次の作品も含めて、これだけちょっと違う終わり方だけど、そこもまた、いい。

    このシリーズで最初に読んだのが(シリーズ4作めにあたる)最新刊だったので、もう一度読み直してみよう、という気になりました(これから読みます(^^))。

  • シリーズものとは知らず、いきなり読んだけど、楽しめました。進学校に通う高校1年生の日常。
    日常に起こったささやかな変化が、二人に大きな変化(成長?)をもたらす。

    他のレビューにもあるように、「ふたり」は、恋愛関係でも、親友でもなく、あくまで、別の人間関係を持つ、個人と個人。だから、同じクラス、同じ時間を過ごしていても、二つの異なるストーリーが交錯しながら進んで行く感覚。

    色々と解決していないこともあるけど、読後感はさわやかでした。
    面白かったから、シリーズの他のも探してみようと思います。

    追記ーーー
     シリーズ第二作の「ぼくの嘘」を読みましたが、この「ふたりの文化祭」でキーパーソンであるスーパー美少女、が語り手の一人で、「ふたりの文化祭」を読んだ後に気になっていたことの一つが明かされていました。普通なら「ぼくの嘘」を先に読むので、その場合どんな感じで「ふたりの文化祭」を読み進めることになるのかな、と想像してみたけど、私が読んだ順番は、実はなかなか良かった気がします。第一作の「私の恋人」も借りてきたのに、なぜ第二作を先に読んでしまったかというと、「ふたりの文化祭」における、スーパー美少女がとても魅力的で、ミステリアスで、気になったからです。いや、学生の群像劇っていいですね。

    「ふたりの文化祭」の続きがあるなら、読みたいなと思います。

  • やっと過去の読書レビューをブクログにあげたら
    「こんな(失礼)作家さんも読んでたんやな…?」
    と、思うことが多々あった。読書をしだすとつい、巻末に載ってるリストから面白そうな本を探して借りていくので、どういう経緯で出会ったのか分からなくなってくるのよね。

    ちゅうことで、そんなふうに過去のレビューからの出会いで借りてみた作家さん。
    初読ではないけど数年前に一冊読んだだけなのでほぼ初読。どういう本なのかもわからんまま読み進めて、……うん、まあ、一気読みした。

    これは、先日読んだ「どうぞ愛をお叫びください」に近いものがあるな!? 初版が2016年か…。わりと最近やんな。どこ世代が対象なんやろう。

    わりとぶつぶつと切れる文章とか改行は最初はちょっと読みにくかったんやけど、途中からはそういうことを忘れるほど内容に没頭した。
    書き手の癖って、内容が面白ければすぐに忘れるのよね。

    最初は、九條くんはちょっと大人っぽい、バランス感覚のいい子なんやなあと思ったし、あやちゃんは自己完結を無理矢理するような生きづらい子なんかなあと思ってたけど、いやいや。

    いやいやいやいや。

    この本のキモはそこにあるので言えないけれど、ほんま、クラスの中心的存在の男子と、おたくさん系女子が(あまりいい流れではなく)ふたりで文化祭を取り仕切ることになって、イヤイヤながらもすすめていくうちに二人の距離が縮まり、またクラスの団結力も高まって……

    ちゅう、内容と全然ちゃうからね!!! 笑

    いい意味で、タイトル詐欺か…? と、思ったけど、よくよく考えたら全然そんなことはない。むしろタイトル通りやった。

    わたしはめちゃくちゃ面白かったから、娘に勧めようと思う。けど、「どうぞ愛をお叫びください」を読んだ娘はめちゃくちゃ冷静やったので(笑)、わたしは相変わらず夢見がちに読書するよなと思う。


    ところであやちゃんとアリサちゃんの会話はほんまに面白かった。この二人の関係もドライなんやけど、そこは結城さんが確信をついて表現してくれてたね。

    「自分に欠けているものを他人で埋めようとしない」。これは、すごいことやで。
    わりと誰でも最初はこうやのに、成長するにしたがって躍起になって他人で埋めようとしていくよね。それって何でなんやろ。団体生活を無難に送るにあたって「周囲と同化しているほうがいい」もしくは「同調しなければならない」けれどなかなかそれが叶わない(そもそも何でも同調できるのが不可能やねんから、叶わなくて当たり前やねんけど)から、何とかしようとした結果、何かを他人で埋めようとするのかもしれへんな。

    それこそ、自分の評価を他人に押し付けるってそういうことよね。
    他人の目ばかり過剰に気にするのもしかり、また、同調できない相手のほうが立場が弱かったら少数派を排除しようとしたりすることもしかり。

    結局、大事なのは個人であって、足りないものがあってもいいのよ。
    自分にとって自分のために足りないと感じて、なおかつそれで自分が満足できないのなら自分のために努力すればいいし、コミュニティに属するためだけに何かが足りないのなら(他人に迷惑をかけないことはある程度前提にして)足りないでいいよね。

    極論を言えば、何かが足りなくて迷惑をかけるのならそのコミュニティに属さなければいいんやし……。

    (それでも属したいと自分が思うのなら何等かの努力をするやろうし)

    「どうぞ愛をお叫びください」も、この本も、当たり前のことを当たり前に書いてるんやけど、わたしらの世代ではそれは当たり前でなく「すごいな!!」て感じることが多い。

    せやからこそ、若い子が読んで「ふーん……」と、冷静に受け止められるのなら、いいなあと思う。

    いやそれにしても、巻末に貼ってある帯文句を読んでも「内容と違うんちゃうか?」と、思う……(笑)。


    そして、小説を読めることも才能なんやって。それは「ええ!?」て思うけど、実際わたしの周囲には「文章を読めないこともないけど、わざわざ時間を作って読書はしない」という人が多かったかもしれない……。

    本は読めるけど読書は敢えてしないっていうのか……。好んで読書をする人とはぜんっぜん親しくならないままここまできた。

    ほんまに、リアルで繋がってる人で読書をする人はこれまでほとんど出会ってない。
    学生時代の友人も、社会人になってからであった人も、いないわー。

    メディアにとりあげられる本とか、何かの機会があれば読んだりもするけど、常に読む、暇を作ってでも読む、ちゅう人はいなかった。

    せやから本の貸し借りとか……。おすすめタイトルを言い合うとか、めちゃくちゃ憧れのままここまで一人読書を続けてきてるわ。笑

    おたくさんラインから繋がる方はほとんど読書しはる。やっぱりおたくさんっていろんなことが当たり前にできるよね~。

    (もしかするとその分運動方面はあんまりできひんのかもしれへんけど、そこは大人になるとまったくどうでもいいので話題にもあがらんような気がする)

    わたしも学生時代にアリサちゃんみたいな友だちが欲しかったなあ。
    毎日学校でもえの話をしたり、読んだ本について話したりできたら、すごい楽しいんじゃないかな……。

    なんでわたしはそういう学生生活を送っていないのだ。
    (答え:バレーばっかりやっていたから)

  • 個人的にはすっごく好きでした。いつもの藤野さん通り、主役二人のラブストーリーなのかなと思っていたら、そうじゃないところが逆にすごく良かった。この二人はこの終わり方がベストだし、二人ともちゃんと物語の中で成長が見えて、読んでいてさっぱりした気持ちになりました。

  • 好きな作家さんの青春ものですが、本への愛が滲み出ていて好感が持てました。

  • 前二作のような展開か、あるいは、『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』的な展開を予想(あるいは期待)しながら読んだけれど、まんまと裏切られる展開に(いい意味で)。読み終わってみると、話の流れや登場人物たちの位置関係から言って最も納得の行くきれいな決着。前二作とも異なる第三の道。本人たち的にも一番プラスの度合いが大きい。

  • 「わたしの恋人」を読んでからこっちを見たので期待が高かった分残念でした。
    あんまり、面白くなくって残念。
    男の子に魅力を感じれなくって女の子の方も性格が悪くて何に共感して読んでいけばいいのかって感じでした。
    田淵がほんとにクソすぎて読み終わりの気分が悪かったです。
    一回で十分。

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。2004年、第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞した『ねこまた妖怪伝』でデビュー。児童文学のほか、ミステリーや恋愛小説も執筆する。著書に、「2013年 文庫大賞」(啓文堂大賞 文庫部門)となった『ハルさん』、『初恋料理教室』『おなじ世界のどこかで』『淀川八景』『しあわせなハリネズミ』『涙をなくした君に』、『きみの傷跡』に連なる青春シリーズの『わたしの恋人』『ぼくの嘘』『ふたりの文化祭』などがある。

「2023年 『初恋写真』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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