- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041038758
作品紹介・あらすじ
駅伝に打ち込んだ大学時代、国際金融マンとして経験した異文化、週末語学学習法から、サバイバル交渉術、人生の目標の見つ け方、世界の街と食まで――。海外生活30年の経済小説家がグローバルな視点で書いた充実のエッセイ集。書籍未発表作品を多数収録。
感想・レビュー・書評
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すごい!
文庫一冊なのにご馳走を食べたような満足感。
金融ビジネスの話も面白い
自分もビジネス活況の時代に居合わせたかった、
と思う
最終章の海外から見た日本は、特に印象深かった
コロナ封じ込めに大失敗して
2回目の緊急事態宣言を出すに至ったいま、
日頃よりも一層我が国に情けなさを感じるが、
一方で素晴らしい国だと信じてもいる心情に
フィットするものだった
東電の吉田所長について触れた箇所に
関心を引かれた
本になっているそうだからそちらも読んでみたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
常にエネルギッシュで目的意識を持って生きる著者の体験談は、やはり真に迫るものがある。
メディアを通さず自分の耳目で世界に触れることが重要だと、言ってはいないが、言外の説得力があった。
あと、どの分野のどのポジションにいようが、やっぱり英語はできた方が良さそう。
イランやトルコなど現地での生活は、非西側諸国に対して我々が持っているある種の偏見や無知を吹き飛ばしてくれる。
ただし、そこで感慨を感じて終わりではなく、政治や経済、人々の文化や生活はどうなっているのかを見聞きしてリサーチする。そして文章に落とし込む。
この一連のレベルが高く、非常に読み応えがあった。
景色の描写が実に巧みで、読んでいて興味が湧いた。現地に行ってみたい気持ちを喚起する著作だった。
著者が出会ってきた人の中には、思いがけず今生の別れとなってしまった人もいるようで、その記述はどこか哀愁を湛えるものだった。
純文学のような奥ゆかしさはないが、著者のドライでハードなビジネスマンの側面と、人と真剣に向き合ってきた故の人間味の両方が溢れるものであった。
最後、原発のトピックが浮いている感じがした。その前でオチがついているような気がしたが。新版で加筆された部分? -
全部は読んでないけど、面白かった。
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いくつかの話は今後何回も思い返すだろう。
外国語習得のアプローチ
人生の目標について
海外からみた日本
日本の小説やエッセイで世界地図を体感できる本は少なく、黒木さんは独特のポジションを築かれている。冷静沈着な洞察力は厳しい指摘も多い。でも不思議と読み終わると自分の小さな悩みが軽く感じられたり、目先のことより遠くの目標に目が向いたりする。 -
エッセイ集。色々な国やいろいろな時代の事が筆者の金融業界的な経験とともにパラパラと読めるのは楽しい。エッセイの内容は全部違うので、好きなものから読むのもあり。イギリスの永住権を取った時の話などは結構面白かった。
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色々な国やいろいろな時代の事が筆者の金融業界的な経験とともにパラパラと読めるのは楽しい。「邦銀では自分が何をやるかは組織が決めること」、手厳しい。
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黒木亮のショート。自身の経験をエッセイ的に綴ったもので、国際情勢や、シローンや航空機ファイナンスなど、この人は本当に最先端で戦っていたんだなと言うことがわかる。リーマンショック前の、混沌とした中東やアフリカのファイナンス案件なんて、普通は手を出さないものだけど、そこで勝負していた日本人がいたんだなと思うと勇気が出る。マレーシアからサウジ、パキスタン、モロッコ、そしてドバイ。ムスリムマーケットを駆け巡る。そんな非日常を旅するとき、このエッセイをふと思い出すような気がする。
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元銀行・証券の投資銀行部門で国際金融の現場にいた経済小説家のエッセイ集。
国際金融の現場の生々しいメモや各国で仕事した際に気づいた文化的な考察が書かれている。
このエッセイ集の中に著作の各作品が書かれた背景などが書いてあり、一種の番宣であるが、それにしても国際金融・経済・海外勤務などに関心のある人にとって面白くかつ役立つ一冊。