- KADOKAWA (2016年5月27日発売)
本棚登録 : 490人
感想 : 63件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784041039045
作品紹介・あらすじ
姉と絶縁中のOLと、ルームメイトの毒舌女子。怒りん坊の妻と、そんな彼女を愛しているけれど彼女のかぞくに興味を持てない画家の夫。バツイチのアラフォー男性と、妻に引き取られた娘。ほんとうの親子になりたい母親と、姉の忘れ形見の少女。同じ屋根の下で暮らす女ともだちや、ふたつきに一度だけ会う親子。家族というには遠すぎて、他人と呼ぶには近すぎる――単純なことばでは表せない現代的な”かぞく”の姿を、すばる文学賞受賞新鋭が切り取りました。瀧井朝世、豊崎由美、東えりかなど本読みたちが大絶賛! 紡がれるひと言ひと言が心を揺さぶる、感涙必至の短編集。
感想・レビュー・書評
-
家族にまつわる短編集。
「いちでもなく、さんでもなくて」でじわっと泣かされた。双子の姉・百合子の子どもと親子になりたい双子の妹・梗子のはなし。
好きだなぁと思う表現がところどころにありました。使い回されてない表現なのに、ピタリと言い当てられた感覚が気持ちよい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
赤の他人以上家族以上。
そんな不思議な関係の人たちが主人公。
血の繋がりも家族愛ももう流行り廃れたのかもしれないよねとさえ思う。
家族って何だろうか。
自分にとって。
そんなことをとりとめもなく考えながら読む作品。
大切だってだけじゃ乗り越えられないものがある。
酷く歪んて醜いところも貴方だし、私なんだよ、そうだね。って受け止めて受け止められる。
家族以上に想いを強くするとかじゃなしに、人と人の繋がりがより強く深くなったとしてもそれが家族とかいう言葉でくくれるものでもなくなったんだなと感じる。
絆とか血の繋がりとかそんなものでない。
純粋にあなたがいないと寂しいからいてよ、っていえる。そんな距離がめちゃくちゃいいなと思った。 -
デビュー作から好きだなが募っていく。どんどん好きになっていく。恋かな。
今回の6つの短篇、どれもすごく好きで、どの作品も目頭熱くなってほろりとした。好きだなぁ。
いわゆる“こじれた”家族がテーマ。
出版社より
姉と絶縁中のOLと、ルームメイトの毒舌女子。怒りん坊の妻と、そんな彼女を愛しているけれど彼女のかぞくに興味を持てない画家の夫。バツイチのアラフォー男性と、妻に引き取られた娘。ほんとうの親子になりたい母親と、姉の忘れ形見の少女。同じ屋根の下で暮らす女ともだちや、ふたつきに一度だけ会う親子。家族というには遠すぎて、他人と呼ぶには近すぎる――単純なことばでは表せない現代的な"かぞく"の姿
とありますが、
個人的にとくに印象に残ったのは
姉と絶縁中のOLとルームメイトの毒舌女子の「プレパラートの瞬き」
バツイチのアラフォー男性と妻に引き取られた娘の「ウーパールーパーは笑わない」がすきです。
どれも好きだけどとくにウーパールーパーは好きかも。そしてどこかのアンソロで読んだ気がしなくもないのだけれど(気のせいかな)
次回作も楽しみです。 -
読みやすかった。しかし、読んだあと他の小説を読んでいたら、内容すっかり忘れてしまった。
-
感想
遺伝子の指示を乗り越える。血縁がなくても絆は芽生える。夫婦だって最初は他人なのだから。たとえ社会に受け入れられなくても。家族は温い。 -
完全ではなく少しイビツな形の家族、について描かれた短編小説集。登場人物がほんの少しずつつながっているのが面白い。
大好きな姉に恋人をとられシェアハウスでクラス妹の話、盲目の妻の祖父に人生を見抜かれた気がする無職の画家の話、離婚して別々に暮らす中学生の娘とどう接したら良いかわからない父親の話、認知症を患う曾祖母に戸惑う孫の話、ひきとって育ててきた一卵性双生児の姉の遺した娘の巣立ちが悲しい女の話。
どの話も読みやすくて面白い。 -
血の繋がりのある人、無い人、気にも止めてなかった人、存在を知らなかった人、形は違えど心を晒せる場所を家族と呼ぶのだろうか。
一生の内にある特別で大切な瞬間が描かれていて折に触れて記憶の中から取り出して眺めたくなるような美しさがある。
びっくりするような仕掛けや特別綺麗な描写があるわけではないのに気が付いたら思いを馳せているような強い魅力のある本。
読んでいる最中より読み終わった直後に感情が揺さぶられて涙が出る独特な読み心地がした。
-
家族にまつわる6篇の短編集
それぞれ話は繋がってはいないけど
登場人物が前の話しに出てきた人だったり
してスラスラ読めました
-
子どもの頃から親に、
ネガティブな発言はいけないと教えられて育った人がいる。
同じように、不平不満ばかり聞かされて育った人もいる。
それはもう自分の力ではどうしようもなく
身についてしまった習慣で、
主人公たちはそのことで悩んだり苦しんだりするのだけれど
それって、考えてみたら全ての人・全てのことに言えることなんだろうな。
挨拶の仕方、親戚との付き合い方、食事の仕方から職業観まで
家族の影響を受けずにいられるなんてことは不可能なのだから。
血の繋がりがあるとかないとか、好きとか嫌いとか関係なく関わり合ってしまうのが家族なら
それを抱えたまま生きて行くのが自分らしさなのかもしれない。
ファミリー・レス、素敵な物語でした。 -
複雑な家庭環境、とか辛いシーンを想像していたけど、人との繋がりを感じたり、心温まるストーリーが多かった。
-
-
最近、色んな人間がいるんだなぁと思う。
-
すごく良かった。
暁さんとアオシの話が特に。 -
「家族」がテーマの、連作短編集といえなくもない、短編集。
第1話目の語り手は、広告代理店で働き始めた希恵。
彼女の教育係である万悠子の夫の鉄平が第2話目の語り手だ。
もちろん、まったくつながりのない話もある。
でも、登場人物はみんな、世間一般の普通の「家族」とは、ちょっと違う。
うまくいえないけれど、欠けてる家族の話、なのかなあ。
収録作品:プレパラートの瞬き 指と筆が結ぶもの ウーパールーパーは笑わない さよなら、エバーグリーン いちでもなく、さんでもなくて アオシは世界を選べない -
家族であっても他人であっても人との関係ってやっかいね。
単純じゃないからこそ、ワクワク・ドキドキできるのだろうか?
好ましくない関係だと感じても何か意味があるのかも? -
家族でも分かり合えなかったり、他人の方が自分のことを理解してくれたり。
家族ってどんな存在?親って何?
疑問に思わされた。 -
思ってたのと違った。もっと重い話がつながっていくのかと思った。物足りない。2.5
-
慢性的で、圧倒的な寂しさ、心許なさを登場人物たちにも見つけ、共有する感覚。「家族」は一筋縄ではいかない。だが、家族だからこそ諦めきれず求めてしまうもの、許せないことがある。その欠乏感は家族以外の第三者や、愛する人々との関係性にも影響する。
-
武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000140322
-
ありきたりなようで少しだけ問題を抱えた家族達の短編集。
連作とは言えないほどの小さなリンクが楽しい作品。
姉と絶縁している希恵、結婚式で妻の実家に行った無職の画家鉄平、中学生の娘と2ヶ月ごとに会うバツイチの暁、小学生時代の幼なじみに中学でも片想いしている樋口、双子の姉の忘れ形見の本当の母になりたい梗子、異母姉弟の対面に立ち会ってしまった犬アオシ…
どの話にも、小さな希望の見える終わり方が良かったです。 -
負の感情ばかり吐き出すルームメイトと、母の呪いで否定的なことが言えない、姉と絶縁中のOL。怒りん坊の妻を愛する夫と、盲目で温かい妻の祖父。たまに会う娘とのデートと文化祭の合唱。痴呆の曾祖母との二週間の同居。双子の姉の忘れ形見と本当の親子になりたい母親。線香をあげに訪れた男とその家の犬。どれもほのか。
著者プロフィール
奥田亜希子の作品
