作品紹介・あらすじ
新しい大図書館に招待されたぼくら12人は、建物ぜんぶがゲーム盤になる「図書館脱出ゲーム」に巻きこまれてしまった!? 失敗した子どもたちがつぎつぎと脱落していく中、ゲームが得意で読書の苦手なぼく・カイルは、友だちと力を合わせて課題をクリアしていった。けれども、最後の秘密の暗号をとくためには、本を読んで手がかりを探さなくちゃならない……! 名作から話題作まで、世界の大人気図書にふれながら、子どもたちが図書館の魅力に気づくドキドキワクワクの図書館小説!
感想・レビュー・書評
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脱出ゲーム後半戦。
制限時間の残りあと何分と、館内に声が流れるたび私もドキドキ。
それに合わせるようにページ数も残り少なくなっていく。
この手の作品の必須キャラであるずるがしこい奴と、友だちと力を合わせて真正面から挑むカイルとの闘いでもある。
「レモン博士の挑戦者は誰だ?」の暗号そのものは、案外簡単だったのよ。
たどり着くまでが、まぁ大変で。
作家名を使った暗号と、それぞれの入館証の裏面にある本のタイトルを使った暗号というのは、良いアイディア。影絵の暗号解読は難易度が高かった。
あまり話してしまうと、これから読む方の意欲をそいでしまうからここでお終い。
そうだ、デューイ十進分類法は大活躍なのです。
そして、上巻レビューで載せたダールの「チョコレート工場の秘密」はやっぱり最後に登場!あのガラスの大エレベーター。いやぁ、嬉しかったわ。
出口はひとつだけど、そこに至る方法はひとつじゃないというのがとても良い。
邦訳するの、難しかっただろうなぁ。
あるいは日本の読者向けに多少変えてある可能性もある。
見開き2ページ分のランダムなカタカナ場面があって、原文ではどうなっていたのかと。
そこから4文字以上の言葉を16個見つけろというミッションがある。
時計をちらちら見ながら必死で探した。
上下巻ともに、巻末に登場した本のリスト付き。
上巻で20冊、下巻で38冊。
舞台が図書館だから当然だが、頻繁にお話のタイトルが出て来てクイズのキーワードにもなっている。知っている方がもちろん楽しめる。
読書が苦手な子でも、脱出ゲームという設定の面白さで読めそうだ。
学校図書館のお勧め本に必ず入っているらしい。
中学年くらいから楽しめる。続編も出ているのでそちらもどうぞ。
脱出ゲームの後半戦。裏切りあり、脅迫あり。自分の勝利のためなら、他者を使ってでも達成する子がいて、かなり人間臭いかも。周りには表面の顔しか見せなくて、裏は…みたいな感じ。その子だけが、特殊だったのかも。
他の子達は、みんなで協力して脱出しよう!っていう雰囲気で、支えあって補ってる感じが好きでした。主人公のカイルも本読むのが苦手だったけど、この出来事をきっかけに変わっていく姿も面白かったです。仲間達との話し合いもずっと前向きな言葉で励まし、鼓舞し続けていく感じでした。メンバーの子達も最初の感じよりは、ずーっと成長している感じがします。脱出成功のときのコメントを読んだ時に凄く思いました。この子達の先のストーリーも読んでみたくなりました!
読み終わりは、凄くスッキリ!楽しかったです。
978-404-103980-9
C8097\850.
図書館脱出ゲーム
ぼくたちの謎解き大作戦 下
著者:栗栖・ぐら鞭スタイン
訳者:高橋結花
発行所:株式会社KADOKAWA
カバー袖より
図書館に招待された 僕たち12人は、
お客さんじゃなくて、ゲームのプレーヤーだった。
暗号を解くためのカギは全部本の中にあるらしい。
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ぼくたちが閉じこめられてしまった
大図書館は、建物がまるごとが
ボードゲームになっていた!?
暗号を解くために必要なのは、本
子どもたちの力だけで
24時間以内に暗号を解き、
大図書館から脱出できるのか!?
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12人選ばれた中で残っているのは7人
そこから下巻がスタート
この脱出ゲームを成功させるための謎解きの答えを知る方法が一つだけではないこと。
下巻になると、参加している子どもたちの性格等があらわになって、自分が謎解きをする(そういう楽しみ方をしている読者もいるだろうし)ことの他に、この結果がどうなるんだろう?と予想して楽しむ事もできる。
色々な楽しみ方ができる作品だと思いました。
子どもの訴えを、大人が判断して緩やかにルールを適応するのは日本の現状では稀だろうなぁ。
裏切りがあったり、知らないことを知る楽しみを見つけたりチームを変えたり。それを自分の意志で決定する。周りもそれを当然のごと受け入れる。この部分ではあちらの文化を感じました。
日本のものだと、チームがあって、それぞれが特技で貢献して、みんなで協力したから成し遂げたね。で、途中裏切り行為や、チームを移ることは快く思われないだろうけど、あちらは、普通に「アリ」。そういうやつもいる、それらと、一緒に過ごさなきゃならない一定期間をどう対応するかは自分が決める。というスタンスを感じました。
きっと、既読スルーでトラブルになることは理解できないのかもね。
カイルはこの後、本の楽しみを見つけたでしょうね。
嫌われ役のチャールズはどうなったかしら?「勝たねばならない」(と、彼は思いこんでいてそれが事実はどうかはわからないけれど)その環境は結構辛そうです。
結果、ギリギリ脱出には成功して、レモン博士の誕生パーティーに場面が移ってハッピーエンド、大団円となるわけですが、このほかに自分が考えていた終わり方は、時間には間に合わなかった、けれども(だからこそ、なお)本を読み、仲間と分かち合い、協力することが大事だね。さぁ、誕生日のパーティーをしよう。的なのもあるんかなー。など残りのページ数を気にしながら読みました。
途中のクイズも時間制限があって、ゆっくり読んでも一向にかまわないのに、ドキドキしてしまったw
翻訳者さんはご苦労されたでしょうね。
この作者さんは他の作品も日本で出版されているようなので、読んでみたいです。
でね、平成大合併の頃、新しい図書館ができて、そこも利用できるようになったから行ってみたときのこと。
「しばらくここに泊まりたい」と思いました。(笑)
別の市町村に出かけて、図書館訪問をすることも楽しみの一つです。その行政区が住民にどんなサービスをしているか、垣間見える気がします。児童や子ども、子ども連れに配慮がある図書館を持つ市町村は、未来があるなぁって感じました。
①ミゲル・フェルナンデス 図書委員
②アケミ・ヒューズ 主人公カイルの親友
③アンドリュー・ペックマン 癇癪持ち
④シエラ・ラッセル 本好き 母子家庭
⑤ヘイリー・デイリー 美少女、父失業中商品狙い
⑥チャールズ・チルティントン 金持ち
⑦カイル・キーリー 読書嫌いのゲーム好き
展開は予想どおりだけど、なかなかよかった。
ヘイリーが好き。
アケミは雰囲気からしてボーイッシュな見た目だと思うのに、ロングヘアなのよね。かわいいけど。
この本は「上」とおなじで、図書館の脱出(だっしゅつ)ゲームで、はかせがカエルと友だちにあんごうや、いろいろなひみつ、しつもんを出します。カエルはしゅやくです。
カエルは本の中で、図書館で友だちと、脱出(だっしゅつ)しなきゃいけないのです。カエルはさいしょゲームばっかりやって本をあまり読まなかったのです。けれど、ある日カエルは本を読み出したから脱出ゲームにえらばれたのです。カエルがどうなったのかしりたい人や、図書館からだっしゅつできたのかしりたい人は図書館脱出ゲームを読んでください。
図書館からの脱出後半戦。
面白かったけれど、読者が考える隙はあまりないので、キャラたちが勝手にどんどん謎解きを進めている感じ。
影絵の暗号は、想像力たくましくないと飛躍しすぎていて無理。
それ以外の暗号クイズは解けることは解けるだろうけれど、制限時間60秒ってきつい。
15分以内に行って戻ってくるのも相当無理があるような…。
登場した本を知っていると、あの本か、とちょっと楽しめる。
アンドリュー失格、チャールズ失格。
ヘンリーはカイルの仲間になってカイルチームみんなで脱出。
驚いたのはこの脱出ゲームを考えたのがレモン博士ではなかったこと。
びっくり。
図書館プロデューサーのヤニーナさんだったとか。
脱出のためのヒントがたくさんあって、出口や答えは一つだけれど、方法は一つじゃないというのがよかった。
脱出ゲームでは標準なのかも知れないけれど。
著者プロフィール
ベストセラー児童文学作家。2013年に出版した『Escape from Mr. Lemoncello's Library』(原題)は、米国児童書の最高峰「アガサ賞・最優秀児童書賞」を受賞した。米国ニューヨーク州ニューヨーク市在住。公式サイト http://www.chrisgrabenstein.com
「2016年 『図書館脱出ゲーム2 図書館オリンピック大作戦!(上)』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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はい、そうですね。
文庫本がどうのなんて言って、すみませんでした。
ぼちぼちカメの歩みを楽しみつつ読んで参りますね。
あ...
はい、そうですね。
文庫本がどうのなんて言って、すみませんでした。
ぼちぼちカメの歩みを楽しみつつ読んで参りますね。
あれ?それって今までどおりってこと?(*'▽')
はい、では、本日の一冊は、安田登さんの「野の古典」です。
はい、では、本日の一冊は、安田登さんの「野の古典」です。
安田登さんは「役に立つ古典」を書かれた方ですね!
能楽師というお仕事のかたわら、非常に良い本を書かれる方だなぁという印象を持...
安田登さんは「役に立つ古典」を書かれた方ですね!
能楽師というお仕事のかたわら、非常に良い本を書かれる方だなぁという印象を持っています。
嬉しいなぁ、さっそく探してみますね。
ありがとうございます(*^_^*)