泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
4.20
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本棚登録 : 1331
レビュー : 103
  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041039915

作品紹介・あらすじ

おちか一人が聞いては聞き捨てる、変わり百物語が始まって一年。三島屋の黒白の間にやってきたのは、死人のような顔色をしている奇妙な客だった。彼は虫の息の状態で、おちかにある幼子の話を語るのだが……

感想・レビュー・書評

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  • コミカルだったり ぞくっとしたり

    話の幅が広いので

    飽きないで一気に読ませます。



    タイトルの 泣き童子の結末が

    一番恐ろしかったです

    イヤミス感あります。



    好みだったのは

    まぐる笛

    もののけ姫を思わせる

    山の主との不思議な関係。



    どの話にもキレがあり

    外れなし

    さすが 宮部先生です!

  • 読み終わった。
    読み終わるのが嬉しいよな、名残惜しいような、

    間に他の本を入れながらー
    多冊読みだから。

    宮部みゆきの時代ものに取り憑かれてしまった。
    三島屋変調百物語参之続
    まだまだー

    魂取りの池、くりから御殿、小雪舞う日の怪談語り
    まぐる笛、節気顔
    の中でやはり泣き童子がよかった、
    怖いよう〜

    怪談とか怖いと言うことがあるのはいい。
    今あまりにも人にはとって怖いものがない
    というより
    人間が人間以上になり、
    神、仏や人間以上のものを認めない

    どんなに悪事を働いても、わからなければ何でもいい、ないと同じと思ってる

    恐れるーお天道様が黙っちゃいないー
    ということを知らない。
    怨みは怖い、身から出た錆を知るべき。

    本文よりーお話を語って語り捨て、こちらは聞いて聞き捨てが決まりです。

    もう一つの楽しみは
    漢字、日頃現代ものではなかなか目にしない。

    剣呑、椿事、手妻、耳胼胝、白底翡、左見右見
    検見、手練、禍祓い、
    まあこんな感じ。漢字好きにはたまりません。
    左見右見ーこれは読めなかった。
    皆さんは読めるでしょうね。
    次は?もう手元にあります。

    本文よりーおちかさん曰く
    「様々な不思議話を耳にしているうちに、目が開けるような思いがしてまいりました。この世には本当に思いがけないことが起こります。人が生きる道もなくなってゆく道も様々でございます。」




  • 今よりも闇が濃かった頃の江戸を舞台に、三島屋の小町娘おちかが、訪問客の語る怪異談を聴く短編集。
    何年か前に読んだけれど、シリーズのどれにどの話が出てるか分からなくなり、備忘録をつけるために再読。
    やはり面白い。突飛と思える話も時代を遡ると、真実味を増す。宮部さんの時代モノは本当に面白い。2019.6.23

  • このシリーズは、結構心の隅っこの涙スイッチみたいなところをピンポイントでついてくる。電車の中で読んでたら、うっかり大ピンチです。
    それにしても、それぞれ独立した不思議語りでこんなにバリエーションに富んで感動させてくれるのがすごい。

  • 変わり百物語の3作目。変わり百物語の趣向と語られる内容にバリエーションが出て、シリーズものながら飽きがこずに常に新鮮でおもしろい。
    印象に残ったのは恐ろしさに震える『まぐる笛』と何ともやりきれない『泣き童子』。特に『泣き童子』は、初めて読んだときは不気味に感じたけれど、自身が親になって読んだ今はやりきれなさの方が強い。自分自身の状況次第でこれまでとは違った読み方ができることも、読書の醍醐味なのだと思わされた。

  • 宮部みゆきの人気シリーズ第三弾。連作短編。

    【魂取り】
    いいハナシ♪顎無し夫に情が湧いた瞬間の描写が、キュンとくる。
    短気は損気 ならず 悋気は損気 

    【くりから御殿】
    長坊の胸の中にだけあったくりから御殿。彼を40年の呪縛から解放したのは、妻のお陸。
    夫婦っていいな、と、しみじみと。
    通勤電車で思わず落涙(恥)。

    【泣き童子】
    表題作だが、好きではないハナシ。
    単なる「世にも奇妙な物語」的な展開&結末なら、なにも宮部みゆきでなくとも読もうと思えばいくらでもあるはず。宮部さん“らしさ”が欲しかった。

    【小雪舞う日の怪談語り】
    小編×5、みたいな一編。千里眼じいさんの一言に、胸がスカッとさせられた♪
    青野先生の再登場にもニンマリ。
    半吉さんの“紅半纏”に聞き覚え(読み覚え)が・・・。彼の生国はたしか西の方だとか。宮部作品『孤宿の人』の舞台かしら?
    井筒屋七郎右衛門も、再登場でお目にかかれそうな予感。

    【まぐる笛】
    手に汗握るホライックな展開。
    東北の山村のことだと言い、“まぐる”退治は女性が受け持つという設定といい、ちょっと前に読んだ「荒神」と地続きの物語なのかと思った。
    ・・・が、違った模様。

    【節気顔】
    <商人>登場。シリーズ1作目に出てきて再登場の匂いを残していった奴(シリーズ通しての敵として立ちふさがる予感)。そのときは確か<家守>だったかと。
    “顔”を貸すことで死者と生者の心を繋ぐ「仕事」は、ある意味で有意義であろうかと思う。

    ーーーー全体ーーーーー
    安定の連作もの。次巻に期待。

    ★4つ、8ポイント。
    2017.11.27.新。

  • 三島屋のおちかちゃんが聞いて聞き捨て語って語り捨てをする
    黒白の間のお話。
    第三弾待ってました!
    タイトルの泣き子童子はなかなか…背筋がぞくりとするような世にも不思議な赤ちゃん。
    人間の業ってこうやって読むとすごいなーと思う宮部みゆきワールド。
    とんでも化物が出てくるまぐるという妖怪?に対峙する語り手の母の話は
    読むと結構エグいなーと。
    数十年前に遊んだ仲良しだった友の話くりから御殿とか。
    ドキッとしたり切なかったり、今回も当たり。

  •  おちかが様々な人の不可思議な話を聞いていく、三島屋シリーズ三作目となる連作短編。

     今回も宮部さんの技が、あますことなく発揮されている短編集となっています。

     まずなんといっても今作は今まで以上に話のバリエーションが豊か! 第一話目は、おちかと同じ年くらいのまもなく結婚を迎える女の子が話の語り手となりますが、これがまさかの恋バナ(笑)

     怪談的な要素もしっかりと含みつつも、女の人の嫉妬だとか欲だとかを、可笑しさを交えて語ります。これを読んで改めて宮部さんの作風の幅広さを感じさせられました。

     続く二編目では、かつて鉄砲水で故郷を失った男性の語る不思議な夢の話。

     なぜ自分だけ生き残ったのか、そんな疑問を持ち続ける男。一度生死の境をさまよったときに、男は友達の夢を見るのですが、その時に語られた男の思い。それを聞いた妻の思い。いずれもべただけど、心にじんわりと染み入ります。ほのかな暖かさを感じさせる、これもまた素晴らしい短編です。

     可笑しさ、暖かさはもちろんのこと、人の怖さを感じさせる怪談もばっちりと取り揃えられています。表題作の「泣き童子」は、骸骨のように痩せた男が語る不思議な子供の話。一切しゃべらない男の子が、ある時だけ、火が付いたように強烈に泣き出すのです。その真相は?

     これは語り口が絶妙な短編です。話を聞いていけばいくほどに、男が抱えた罪の重さ、闇に深まっていく感覚が伝わってくるのです。そういう意味では、この短編集の中では最も読み応えのある作品だと思います。

     ほかにも村を襲う怪物の話や、一定の期間ごとに一日だけ顔が、死者のものに変わる男の奇妙な晩節、さらには
    おちかが他の百物語の会に参加するなど、各編非常にバラエティー豊か! 特に驚いたのが、おちかが百物語に参加する回で、4人の人がそれぞれの物語を披露するのですが、これがいずれも、本編とそん色ない完成度だということ。いつになったら宮部さんのネタは尽きるのでしょうか…

     シリーズ三作目となり、単に怖い、恐ろしいだけでない様々な味わいあふれる怪談物語が増えてきたという印象です。宮部さんによるとそれもおちかの聞き手のスキルが上がってきたから、ということで、今回の事件を通し、またスキルを積んだおちかがどんな話を聞いていくのか、非常に楽しみです。 

  • 百物語第3巻。恐ろしいのは人の業。夢にまで見るかつての故郷の屋敷。幼き日になくした幼馴染と夢の中でかくれんぼ。どこか微笑ましいが、長治郎さんの心の中には置いてかれた寂しさがある。生き延びてしまってすまない。そんな思いを抱きながら、生きながらえてしまった苦しみはいかばかりか。奥様の訴えに涙が止まらなかった。小雪舞う日の怪談語りは後味が悪さがばかりが残る。「懲らしめよう」が何よりも気持ち悪かった。仕込まれた物語は後味が大変悪い。そんな中でおこぼさんの存在にほっとする。商人再び。お勝さんが頼もしい限りだ。

  • 一緒に見に行った人を奪う池ー魂取の池
    山津波に逢った子供が行方不明の仲良したちに逢うーくりから御殿
    なぜ赤子は泣き止まないのかー泣き童子
    おちかが怪談会に出向くー小雪舞う日の怪談語り
    母と離されたこどもが見てしまった獣ーまぐる笛
    節気になると顔がかわるー節気顔
    以上六本。

    このシリーズを読むと優しくなろうと思ったり、まじめにやろうと思ったり、なぜだか人としてよくあろうと気持ちがしゃんとします。(結局その時だけにおわるのですが)
    そう思いつつ読んでいたところ、4本目の「小雪舞う日の怪談語り」でこの主催者の札差の旦那が、怪談会を「心の煤払いだ」と言っていたのを読んで、納得しました。
    悪いことをすれば自分に返ってくるし、人に優しくあればまわりも自分に暖かくなる。理屈でなくそんなもんなのだと。
    悪いことをして、どんなにうまくたちまわって、人間が罰せなくとも結局怪異という形で戒められるものだ。
    そうやって緩みがちな己の箍を時々キュっと締める。
    できるだけ誰もが他人に干渉しないようにしている世の中、なかなか叱られることがないのですが、それなら自分でキュっとやらないと。
    それを思い出させてくれる本。このシリーズはわたしにとってそういう役割です。

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著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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