片桐酒店の副業 (角川文庫)

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著者 : 徳永圭
制作 : 新潮社 
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年5月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041039960

作品紹介

とある地方の商店街の一角に佇む古びた酒店。二代目店主の片桐章は、本業のかたわら、配達を副業としていた。片桐のもとには厄介な依頼が舞い込んでくる。アイドルに差し入れを、いじめる上司に悪意を、そして未来の自分に届け物を。無理難題にも真摯に対応していく片桐だったが、彼もまた心に大きな忘れ物を抱えていた。なぜ酒店の店主が毎日黒いスーツで黙々と働いているのか? その秘密は彼の隠された過去にあった――。

片桐酒店の副業 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ブックファーストの店頭で隠し玉みたいな企画で知り合って読了。

    地方都市で副業として配達業を行っている片桐酒店のまわりで起きる悲喜こもごも
    と言ってしまえばそこまでだが
    なぜ依頼者のわがままともいえる荷物を預かり届けるのか
    それがわかった時に・・・・と
    伏線を張っているが
    少しおセンチすぎないか?と

    彼自身が嫉妬から友人に頼みごとをして
    その頼みごとのせいで友人は帰らぬ人になってしまった
    その痛みを背負っているから
    依頼人の願いには答えてあげたいというのは分かるが
    最後の事件
    仕事を始めるきっかけとなった少女を
    今度は自分が救い出すというのも予定調和で・・・

    連作短編という事で一つ一つは
    軽く読めるが最後一つの幹としての作品を期待しすぎなければよし

  • 昔ながらの商店街にある酒屋さんが、何でも運ぶ配達業も副業でやっている、という話。
    配達物一つ一つに各々ドラマがあるので、この設定でいくらでも話ができそうなスタイルだなと思った。
    主人公の片桐は心の傷が癒えない陰があるクールな男で、なんとなく作者は女性だろうなと思っていたら案の定女性だった。
    正直そこまで盛り上がりはないのだが、サクッと読んで楽しめる小説だと思う。

  • 『片桐酒店の副業』
    徳永圭 著

    舞台は岐阜県の地元に根ざした商店街に佇むとある酒屋。
    昔ながらの個人商店の店構えには似合わない、ダークスーツに白シャツ。およそ客商売に向かない仏頂面な店主。
    酒屋の副業に法を犯さぬ範囲の運び屋。その名も「困ったときのまごころ便」

    全5章のさらりとした爽やかさすら感じる筆致だが、その実、潜む主題は不条理と自責の念。
    誰しも、大なり小なり、世に対して不条理だと感じたり、自責の念にかられたりしたことはあろう。
    淡々と物語は進んでゆくが、誰しもが折り合いをつけながら生きてゆく、その無常感が心地好い。深みが増したら、より良い一冊になるであろう作品でした。

    こういう作者がいたんですね。他も気になります。

  • タイトルに親近感を持ち購入。

  • 短編集。
    「困ったときのまごころ便」
    すべてに絶望し、生きる気力もないままに日々を過ごしていたときに父が死んだ。
    稼業である酒店と配達業も引き継いだ片桐は、徐々に持ち込まれる件数が増えていくワケあり荷物と格闘する毎日だ。
    過去に何があったとしても、どんなに悔やもうとも、起きてしまったことを変えることは出来ない。
    ではどうしたらいいのか?
    生きるしかない。辛くても生きていくしかない。
    そんな中、8年前に引き受けた荷物の依頼人と再会した片桐。
    過去を越えて生きていくことができるのか・・・。

    物語を貫いているのはワケあり荷物に込められた人間模様。
    淡々と静かに進むストーリーは劇的ではないけれど面白い。
    ひとつだけ、少し残念な気がしたのは望月藍が家を出る遠因となった出来事だ。
    何やら義父の後ろ暗さを感じさせる藍の記憶。
    何故あんなにありがちな設定にしてしまったのか。
    もっと違う理由だったなら、もう少し後味の良い物語として終れただろうに・・・。
    それだけが惜しい気がした。

  • お届け物。犯罪すれすれ。人を助けるために。

  • 法に触れない限り「何でも」配達する酒屋の話です。
    トンデモな店が舞台なわりにものすごく突飛な内容なわけでもないのですが結構面白く読めました。
    ハラハラもしないし日常のちょい延長線上みたいな感じ?

    個人的には悪意を送る話が1番面白かったです。
    出てくる人がことごとく黒い上にそれが妙にリアル(笑)
    三千円も払わすなw依頼者もさすがに疑え!ww
    それに依頼者の無能さ加減は私も同じなんですが黒すぎてドン引き。

  • 「悪意」良かった。

  • 見た目は町の酒屋さん、しかしてその中身は!
    「ご依頼があればなんでもお届けします、法に触れない限りは」
    何だよ、怖いよ。怖いながらも店内に入るとおばあちゃんがTV観ながらお漬物もぎゅもぎゅしてて、普通に酒屋さん。と安心してると黒スーツで苦虫噛み潰したような男性が現れて、胃がキューとなる。とは言え通常業務は酒屋さん、体力さえあれば勤まりそうではある。

    酒屋で宅送業務を行うお店が多いのは元々配達という内容が含まれてるからなんだな。片桐酒店も先代が始めた「配達」を兼ねた「ご用聞き」がある種トンデモな依頼まで引き受けちゃう羽目になったようで。

    それにしてもいろんな依頼が来るもんだ。じいさまから孫へ贈り物を始め、人気アイドルの楽屋に潜入だの上司へ悪意の配達だの(よい子は真似しないでね)、まー、そらもう多種多様。

    各章で揺らめく片桐の過去、気持ちのブレがラストで明らかになる。頑なな行動は弱さと優しさがミックスされていびつに固まった結果だと気付いた時、素直にありがとうと言えるのだ。

  • 本編を読み終わった時はしっくりこなかったのだが、解説を読んだらしっくりきた。解説まで含めて1冊。

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