注文の多い料理店 (角川文庫クラシックス)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 708
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041040010

作品紹介・あらすじ

二人の紳士が訪れた山奥の料理店「山猫軒」。扉を開けると、「当軒は注文の多い料理店です」の注意書きが。岩手県花巻の畑や森、その神秘のなかで育まれた九つの物語からなる童話集を、当時の挿絵付きで。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに手に取った宮沢賢治。
    日本語の暖かさ、美しさ、情景とそこに潜む怪しげな不思議な何か。
    話の美しさに心がときめいて、こんなだったかしらとワクワクした。
    小さい頃から何度も何度も読んでいるけれど、よむたびに、私という読み手の年齢が変わると印象も、気がつくところも変わって行く。
    そういえば星の王子様も、年齢とともにちがうところに心を動かされる。
    美しい賢治の話に、読み進むのがもったいなくなった。
    また、読みたい。

  • 冬の日の澄んだ星空のよう。目を凝らしてじっと眺めていると、真っ暗な闇の中に繊細な光がちらちらと輝き始め、いつの間にか満天の星を抱えている。どこか寂しくて哀しい気持ちに包まれながらも、誠実に我慢強く慎ましく、蹴られても打たれても、相手を思い遣って許す。そんな生き方は不器用で損ばかりに思えても、必ず誰かの胸を打つ。

  • 手元にあるのは、クラッシックスではなく昭和55年の改版22版角川文庫。①宮沢賢治の序が付いているほか、②菊池武雄さんの初版本挿絵も復刻されている。さらに付録として③『注文の多い料理店』新刊案内、④注釈、⑤弟さんの解説「兄、宮沢賢治の生涯」、そして⑥小倉豊文さんの「新しい古典復刻の弁」、⑦石森延男さんの「宮沢賢治の作品」も付されている。最後に⑧主要参考文献と⑨年譜と、文庫とは思えない贅沢な内容となっており、これらの資料と合わせて読めば宮沢賢治作品の理解も深まると思います。また、私は出張で訪れた岩手で盛岡方言などを耳にしましたが、あの優しい温かみのある「音」を知り、この作品への親近感がさらに高まったように感じます。

  • 本屋さんで何か面白そうな本はないかなとブラブラしているとき、ふと宮沢賢治の本が目にとまった。
    懐かしいなあ、「注文の多い料理店」は面白かったなあ、と思ったら、なんだか無性に読みたくなった。
    ということで購入。

    表題作をはじめ九作。
    当時の表紙や挿絵などが入っており、そこには“イーハトヴ童話”とある。
    イーハトヴというのは理想郷として虚構化、あるいは幻想化された岩手県、とある。故郷である岩手県に理想の地を重ね描いた賢治の世界なのだなと感じた。宮沢賢治は誰もが知る作家のひとりだと思うし、「注文の多い料理店」や「風の又三郎」など内容は知らなくてもタイトルに憶えのあるひとも多いだろう。わたしもそうだが、知っている気になっているだけで、実は宮沢賢治の作品をロクに読んだことがない。

    今回読んでみて、どの作品も文章のリズムがあり詩的だと感じた。
    「注文の多い料理店」が読みたかっただけなのだが、読んでみると面白い。

    「どんぐりと山猫」も、あたたかみのある物語で好きだ。

    「烏の北斗七星」は、戦前らしい勇ましい文章で時代を感じる。

    どの作品にも東北の訛りから伝わる朴訥としたあたたかみ、動物が主役になることも多い童話らしさ、身の程を弁えた控えめな人間性が表れている。

    解説や年表にもページが多く割かれており、宮沢賢治を改めて知るために参考になる一冊だった。

  • 童話集・とても印象の深い話ばかり。
    注文の多い料理店は面白い。電信柱は考えて歩くのはユニークである。どの話も独特の世界観。

  • 冒頭の「きれいにすきとおった風を食べ・・・」の文を読んで一気に心をつかまれた。
    とても美しく美味しそうな言葉の使い方。
    ただこの一文を読んだだけで私は虜になりました。
    どのお話も不思議でした。面白いではなく感動でもなくそれでも確かに心に残る話ばかりでした。

  • “これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。”


    宮沢賢治の童話集「注文の多い料理店」。賢治は小学生の頃から大好きでよく読んでいましたが、やはり圧巻です。
    高校生になって久しぶりに読みましたが、賢治の世界観にすぐ引き込まれてしまいました。
    こちらの本はほとんど賢治が出版した童話集「注文の多い料理店」を再現していて、かなり凝っているなという印象を受けました。
    表題作「注文の多い料理店」を筆頭に、
    ・「どんぐりと山猫」
    ・「狼森と笊森、盗森」
    ・「烏の北斗七星」
    ・「水仙月の四日」
    ・「山男の四月」
    ・「かしわばやしの夜」
    ・「月夜のでんしんばしら」
    ・「鹿踊りのはじまり」
    といった9編の童話から成っており、私の一番のお気に入りは「烏の北斗七星」です。
    とは言っても、どれも動物・植物・自然・電信柱などといった私たちの身近にあるような物を題材としているので、親しみやすく読みやすいと思います。
    何と言っても賢治の童話は読んでいて心が洗われる気分になります。
    童話とは言っても大人から子供まで幅広く楽しめると思います。更に面白いのは、読む年齢によって考える事・感じる事が全く違うのも面白いです。いつ読んでも新鮮で新しい発見があります。

    また、童話を読み終わったら是非小倉豊文さんの解説を読んで頂きたいです。賢治への理解も深められますし、何より同氏の賢治に対する熱意がひしひしと伝わってきます。
    隅から隅まで楽しめる本となっていると思います。

  • なんども なんども なんども
    読み返してしまう本です
    序から始まって どんぐりと山猫
    注文の多い料理店 月夜のでんしんばしら いい!(*^^*)

    解説の
    兄 宮沢賢治の生涯!!(/´△`\)

  • 短編は苦手なのですが、レイアウトの関係か?とても読みやすいです。

  • この本じゃないです。
    ホントは
    ISBN978-4-04-104001-0
    注文の多い料理店 宮沢賢治 角川文庫
    です。
    amazonになかったので登録できませんでした

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著者プロフィール

宮沢賢治(みやざわ・けんじ、1896~1933)
岩手県花巻市出身の詩人、童話作家。幼少より鉱物採集や山歩きを好み、盛岡高等農林学校(現在の岩手大学農学部)卒業後は、教員として岩手県立花巻農学校で地学や農学を教えた。その後も近在の農家に肥料相談や稲作指導を行ったり、東北砕石工場で技師として働いたりしていたが、37歳の若さで病没。仕事のかたわら、生涯を通じて数多くの詩や童話、短歌などの文学作品を残した。

「2020年 『宮沢賢治の地学読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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