改編 風の又三郎―ガラスのマント (角川文庫)

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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041040096

作品紹介・あらすじ

どっどどどどうど…青いくるみも吹きとばせ すっぱいかりんも吹きとばせ…山の谷川の岸にある小さな小学校に、大風の吹いた朝、ひとりの少年が転校して来た。次の朝、その少年が登校して来ると、土手の草が、ざわざわ波になり校庭に小さなつむじ風がまいた。谷川の小学校の子供たちは、その少年があらわれて以来、ふしぎに落着かない気持ちにおそわれた。表題作ほか8編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • たまたま返却棚にあったのを図書カウンターで見つけて、すごく久しぶりに宮沢賢治を読んだ。
    子供の頃に全集を読んで以来かな、ちょっと今の自分には楽しめなくて途中で挫折してしまった。

  • どのジャンルと言えない、いわゆる独特の賢治ワールド。
    これにハマり出すと抜け出せなくなる。

  • 東北への旅の友・・

    一緒に賢治記念館・童話村など・・旅してきました!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      改編された本は、いつ頃から出ているのだろう、後で調べなきゃ(「風の又三郎」を読んだのは、、、大昔です)。。。
      改編された本は、いつ頃から出ているのだろう、後で調べなきゃ(「風の又三郎」を読んだのは、、、大昔です)。。。
      2014/04/30
  • うーん。名作なのだろうなと思いつつ、東北弁がわからずに、前に進めない。。。残念。、

  • 「風の又三郎」
    どっどどどどうど
    色々な短編作品があったけど、「土神と狐」の三角関係的な話が面白かったな。

  • 風の又三郎などが読みにくかった。

  • 表題作他8編収録。 難しいな。池澤氏の解説があって助かった。 『で?』、『終わり?』ってなっちゃった。 低学年向けに書かれたのを先に読んだ方がしっくり来たかもな、私。 けど『土神ときつね』の土神の嫉妬心は分かるし、 『なめとこ山の熊』の月明かりのシーンは神秘的だった。 一番良かったのは『祭の晩』。

  • 宮沢賢治の童話の中で「よだかの星」、「注文の多い料理店」、「月夜のでんしんばしら」は既読である。
    上記の三作品は私の中で素晴らしいと感動した。
    しかし、本短編集に収録された全九作品はそれには及ばなかったと思うのである。
    自分自身の感性が子供から離れて純粋に童話を楽しめなくなったせいなのかも知れない。

    表題作は、高田三郎に対する子供達の疎外感が鬱陶しくて通読が辛かった。
    当時の田舎は豊富な自然があったのだなと言う薄い感想だった。
    東北地方では狐信仰が現在でも残ると耳にする。
    「とっこべ とら子」は狐に対する畏怖心が強調され、「土神ときつね」は狐の狡猾さが表現されていると感じた。
    新実南吉の「ごん狐」のごんとは対照的である。
    「なめとこ山の熊」の熊がそれに近かった。
    寓話の「祭の晩」と「気のいい火山弾」だけは童話に求めていた清々しさを味わえた。
    仏教色が全面に出た「ガドルフの百合」と「マグノリアの木」は、注釈によって植物に込められた意味を知った。
    「化物丁場」は最も意味不明だった。

  • うぅ。これも、私が持っている版は古すぎて、表紙の絵が違うのだが…まぁ致し方あるまい。
    ほんと、ブクログで、版まで選べるようになったら最高なのにな。

    さて。
    宮沢賢治久しぶりに読んだ。
    こんな話書く人だったんでしたっけ(笑)。

    なんか、面白かったのは、
    ①言葉づかい。今の時代からしたら超絶変。これは、別に「旧仮名遣い」とか「古語」とか言うのではなく、口調は現代語なのに、もう使い方がことごとく違うと言うか。文章のつなぎが不思議。
    ②この文章が分類される世界は?というのが規定しきれない漢字が面白かった。
    童話、というには、ちと難しくないか?笑
    と思いつつも、途中、イメージがイソップ童話になったり、日本昔話になったり、怪談話のようなものになったり。
    でも、もう一つ面白かったのは、童話的な要素が多大にありながら、もっと人間のドロドロしたところが(小説のネタ的な)埋め込まれているところですねぇ。
    イソップ童話+人間の性(さが)=宮沢賢治童話
    と言う感じでしょうか?笑

    又三郎は、風の神様みたいな、たぶん村で昔から言い伝えられている存在。ある日突然やってきた外国人みたいな転入生とその又三郎の存在を重ね合わせたお話。
    これを1話目にして、そのほかいろんな短編が寄せ集められている一冊です。


    ※私の、古いから、こんな「改編」とかじゃないし、かつ、ガラスのマント、なんていう不思議な副題も付いてないっす。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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