ラスト・ワルツ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 891
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041040232

作品紹介・あらすじ

仮面舞踏会、ドイツの映画撮影所、疾走する特急車内――。大日本帝国陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ組織「D機関」が世界を騙す。ロンドンでの密室殺人を舞台にした書き下ろし短編「パンドラ」を収録!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ1作目『ジョーカー・ゲーム』が非常に良かったがために、惰性で読み続けて第5作目。

    スパイモノはもともと好きだけど、こちらのD機関はかつて日本に実在した陸軍中野学校をモデルにしてるというのもあって、一段と楽しめる。(本当にみんながこんな超人だったのかは疑問だけど)

    しかしこちら5作目の出来はソコソコです。娯楽として読み捨てるにはちょうどいい。

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    121
    「軍人は政治をやりたがる。政治家は戦争をやりたがる。そして、どちらも必ず失敗する」

  • 華族に生まれ陸軍中将の妻となった顕子は、退屈な生活に惓んでいた。
    アメリカ大使館主催の舞踏会で、ある人物を捜す顕子の前に現れたのは―。
    ドイツの映画撮影所、仮面舞踏会、疾走する特急車内。
    帝国陸軍内に極秘裏に設立された異能のスパイ組織“D機関”が世界で繰り広げる諜報戦。
    スパイ・ミステリの金字塔「ジョーカー・ゲーム」シリーズ!

  • タイトルからシリーズラストかな……と思ったが、どうも違ったようだ。「舞踏会の夜」が象徴化されたものか? 華族のお嬢様の気まぐれ。D機関設立前の結城中佐が登場。陸軍軍人の夫人となってからのスパイのまね事。壮大な年月を経て、中国戦線が厳しさを増す非常時局に最後と思われる仮面舞踏会。なかなかロマンチックな短編となった。「アジア・エクスプレス」は、D機関員らしからぬ隙が見て取れてハラハラしたが、結末はソ連の暗殺者を返り討ちにしてホッとしてしまった。

  • いつも通り面白かった。表紙の絵も毎回良い!
    「舞踏会の夜」は女性から見て、結城中佐はとっても紳士でかっこいいよね。と確認できる話。

  • 他の巻は未読ですが、楽しめました! 4作目にしてこの濃さ、切り口の多彩さ(探偵モノ、密室スリラー、はたまた淡いロマンス......)。安定感がすごいですね。
    スパイの世界のルールや道具が、創作とは思えないリアルさ。一体どんな取材をしたんでしょうか......。

  • 戦時中、こういったスパイ組織が日本にあったら、戦争にならなかったんだろうか。
    最近、西村京太郎が、日本人は戦争に向いていない民族、というような話をしていたが、まさにその通りだな。
    生き残ることを考えない戦争なんて、意味あるんか?

  • ジョーカー・ゲームシリーズ第4弾。
    個人的には初めの頃のドキドキ感をあまり感じられなくなってきましたが、D機関や結城中佐のことを色んな角度から描いているのはおもしろいなと思いました。
    あのころの日本には、D機関みたいなスパイ組織あったのかなあ。あんまり聞いたことないから、やっぱり「スパイ行為なんて大日本帝国はしない!」って考えだったのかしら。

  • 一五歳の、生意気盛りであった少女の頃に出会った“ミスタ・ネモ”を待つ貴婦人。二十年以上もの歳月を経て、ふたりがつかの間の再会を果たす舞踏会の夜。終幕を迎えるメロドラマ。古き良き大正時代に花開いたモダニズムは、昭和の戦争の業火に焼き尽くされて、二度と戻ることはない。一時代の終焉を告げる『舞踏会の夜』。
    満鉄特急〈あじあ〉号の車内で、亡命を企てたロシア人が殺された。車内にいるはずの犯人を拘束するために、潜入していたD機関員・瀬戸が打つ一手とは……『アジア・エクスプレス』。
    ベルリンに派遣された日本軍のスパイ・雪村。華やかな映画界の裏で、弾圧を受けるユダヤ人監督を国外へ逃す方法は。来るところまで来しまったナチス・ドイツ。そして日本。刻々と近づく戦争の気配色濃い『ワルキューレ』など三篇を収録。

    ここに収録される短篇はみな、熟しすぎた果実の放つ濃厚な香り――芳醇だが、その底には腐敗が迫っている――と、みずみずしい時期を過ぎたものを見るときに感じるうら寂しさに満ちている。ながい大戦前夜の終わりが刻々と迫っている、そんな昏い予兆に満ちたシリーズ第四巻。

  • スパイシレーズの第4弾!

    スパイってすごい!!

    第二次世界大戦の時はウラでたくさんのスパイが動いて国を翻弄させてたんだろうな。今もそんな感じだとしたら怖い怖い!!とても勉強になったシリーズでした!

  • 書き下ろしの「パンドラ」が面白かった。事件の背後で暗躍するD機関の存在が、最後に浮かび上がることで、その底知れなさがより強く印象付けられる。そして、D機関のスパイが結城中佐の教えに忠実に淡々と職務を遂行していく「アジア・エクスプレス」もまた負けず劣らず面白いのが素晴らしい。

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プロフィール

一九六七年生まれ。二○○一年『贋作『坊っちゃん』殺人事件』で朝日新人文学賞受賞。○九年『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編及び連作短編部門を受賞。同年刊行の『ダブル・ジョーカー』は、『ジョーカー・ゲーム』に続き二年連続で「このミステリーがすごい!」の二位に選ばれる。主著に「ジョーカーゲーム」シリーズ、『ロマンス』『楽園の蝶』『象は忘れない』などがある。

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