- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041040270
作品紹介・あらすじ
実家の商家から放り出された与之介は、妙な縁で薄斎に弟子入りする。この薄斎、江戸の町では"やぶ医者"と囁かれるが幕府内ではなぜか名医とされていた。ある往診依頼から二人は大騒動に巻き込まれ……。
感想・レビュー・書評
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なんとなく勢いで完読。なかなか面白かった。
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「大富豪同心」の新刊がなかなか出ないので、同著者の別の“勘違いモノ(?)”を読んでみようと手を出した一冊。
おとぼけ医者の薄斎と、その弟子・与之介が、何故か公儀隠密と勘違いされて、徳川将軍家と尾張家の暗闘に巻き込まれてしまうという・・・。
幡さんお得意の“深読みしすぎておかしな事になる”パターンで、何も考えずに楽しく読めます。 -
楽しい。
勘違いだったり、ハッタリだったり、ドタバタ。
こういう作風もめずらしいかなと。 -
やぶ医者なのか出来物かわからないところも面白い。
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http://wp.me/p7ihpL-1P
この主人公、医師ではあるが本当に藪医者なのか?
外科手術のシーンはない、難病奇病を発見もしない。
自分よりよい医者を探せなんて言い出す。
薬の調合はできるらしい。
この男偉い人には存外好かれる。(中途半端に偉い人には凄く嫌われる)
しかし病人の顔色を見、話を聞くことで、具合が悪くなる原因を当て、"まっすぐ"な謎の健康法をすすめ、無理矢理実践させる。
ところが案外その言ってることは至極まっとうなのだ。
肥満の人間には運動を勧め、悩みを抱えた人間の話を聞いてアドバイスをし、治療された人間が(効く人限定)治療されていっているように見える。現代ならちょっとした心療内科かカウンセラーでやっていけるんじゃなかろうか。
お江戸のストレス社会にこの迷医ありなのかもしれない。