終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? (#01) (角川スニーカー文庫)
- KADOKAWA (2016年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041040409
作品紹介・あらすじ
アニメで話題騒然!! 涙と希望を受け継いだ、次代妖精たちによる第二部、開幕!
〈人間〉は規格外の〈獣〉に蹂躙され滅びた。〈獣〉を倒しうるのは、〈聖剣〉(カリヨン)を振るう黄金妖精のみ。
戦いののち、〈聖剣〉は引き継がれるが、力を使い果たした妖精たちは死んでゆく。
「誰が恋愛脳こじらせた自己犠牲大好きよ!」
「君らだ君ら! 自覚ないのかよ自覚は!」
廃劇場の上で出会った、先輩に憧れ死を望む黄金妖精(レプラカーン)と、嘘つき堕鬼種(インプ)の青年位官の、葛藤の上に成り立つ儚い日常。
ティアット、コロン、ラキシュ、パニバルたちが、成体妖精兵となり活躍!
感想・レビュー・書評
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様々なシーンでこちらの心を揺さぶってきたシリーズの新作。前作から5年後が舞台なのね
前作でメインとなったクトリ達より更に幼い少女であったティアット達4人がメインとなる感じかな?
彼女らの人柄は前作の頃からそれほど変わっていないことも有り、そこは取っ付きにくさを感じさせなかったかな
そういった意味では前作と比べて最も変わった要素としては主人公のフェオドールか。
まず、前作主人公のヴィレムは壊れかけの人間で元準勇者。だから戦えば強いものの、戦える体じゃない。そして守りたいと思ったものを全て失った経験と養育院で育った生まれから妖精倉庫の少女達に優しく接し、それこそ父親のようになっていった。
対して、フェオドールは徴無しとはいえ堕鬼種であり軍人。一応の戦闘能力は有しているし、ちょっと変わった能力も持っている。全てを失った経験はヴィレムと共通しているものの、その際の彼の立場は庇護される立場。だから失ったものの代替として黄金妖精のティアット達を守りたいなんてひっくり返っても思わない
作中でも比べられているけど、幾つもの点でヴィレムとフェオドールは異なっている
でも、前作と新作で主人公の立場や思惑が異なっていても問題はないのだと思う。そもそも、ヒロインの立場が大きく違う
クトリは倉庫の年長者として年下に情けない姿を見せられないと思っていたから、内面の恐怖は決して表に出さないようにしていた。でも、実際は犠牲になんて成りたくなかった
ティアットはそんなクトリに憧れて育った。だから自分はそういう立場からとか、後輩達のためになどよりもクトリのように戦場に立ってみたいと思う。というより、いざ自分が「開門」の対象となった時、クトリみたいになれると思うことで内面の恐怖を押さえつけていたのだろうね
クトリとティアットじゃ、抱えているものが違うのだからそれに寄り添う主人公の立場も違って当然。
今の所、フェオドールがティアットに相応しい男かどうかまだ見えてこないのだけれどね
と言うか、ティアットの行動のあれやこれやが在りし日のクトリを思い出させるようなものが幾つも有って、ちょっと涙腺が刺激されそうな場面が……
そういった部分だけを見るとティアットがクトリに憧れているのだと再認識できるのだけど、やっぱりティアットとクトリって違うよなぁと思う場面のほうが多かったり
クトリって苦しんで苦しんでようやく犠牲になる覚悟決めたところにヴィレムが現れたから、その覚悟が変わりどうにかして生き残ろう、幸福になろうとしていったけど、ティアットって自ら犠牲になる道に進もうとしている印象をまだまだ受ける
今後はその印象が変わるくらい、ティアットもフェオドールとの触れ合いを通して変わっていくのかな?
前作で中心的に描かれたテーマは終わりかけた世界でどうやって幸福を掴むのか、という点だったのかなと解釈していたりする。
今作では自分の命より大切なものを見つけられるか、見つけられるならそれに対してどう接するのかという点が描かれるのかな?と第1巻を読んだ限りでは思えた
浮遊大陸群の為に命を散らすことを正しいとするティアット、自身を犠牲にして守ろうとした世界に殺されてしまった義兄の復讐として世界を墜とすつもりでいるフェオドール
新シリーズの第1巻は前作の第1巻のようにどでかい騒動は起こることはなく。大きな騒動に成りかけた小さな騒動の中でティアットはクトリのように命を散らすことはなく、そしてフェオドールは偉大なる先人ヴィレムとクトリを貶してみせた
物語の始まりとしては小さな一歩だけど、だからこそ二人の物語が今後どうなっていくのか気になってしまう -
5年間で、コロンが「ワンパクなガキンチョ」から「スキンシップ多め系美少女」にランクアップしてる!
いや、やってる事変わってないんだけど。 -
品質急低下。
主人公に全く共感できひん。
ただの逆恨みやん。