明日の食卓

  • KADOKAWA (2016年8月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784041041048

作品紹介・あらすじ

息子を殺したのは、私ですか?

同じ名前の男の子を育てる3人の母親たち。
愛する我が子に手をあげたのは誰か――。

静岡在住・専業主婦の石橋あすみ36歳、夫・太一は東京に勤務するサラリーマン、息子・優8歳。
神奈川在住・フリーライターの石橋留美子43歳、夫・豊はフリーカメラマン、息子・悠宇8歳。
大阪在住・シングルマザーの石橋加奈30歳、離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日、息子・勇8歳。

それぞれが息子のユウを育てながら忙しい日々を送っていた。辛いことも多いけど、幸せな家庭のはずだった。しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。無意識に子どもに向いてしまう苛立ちと怒り。果たして3つの石橋家の行き着く果ては……。
どこにでもある家庭の光と闇を描いた、衝撃の物語。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

家庭の光と闇を描いたこの物語は、同じ名前の息子を育てる3人の母親たちの苦悩を通じて、子育ての現実を鋭く浮き彫りにします。可愛らしい装丁とは裏腹に、物語は次第に重苦しい展開へと進み、些細なことが引き金と...

感想・レビュー・書評

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  • 可愛らしい装丁とタイトルからは全く想像もつかない重い話でビックリでした。だんだん読んでるのが辛くなりながらも先が気になって一気読み。犯人は、きっと...なんて想像していたけどなんだか噛み合わない!?最後の最後にそういうことだったのかぁ〜とまんまと騙されてしまいました。

  • 同じ名前の男の子を育てる3人の母親の話。

    些細なことで家庭が崩壊し、その怒りが子供へと…
    虐待の一歩手前で止まってはいるようだけど、他人からしたら虐待と思ってしまう。
    それぞれが悩みを抱え、子供の面倒を見て行くのは本当に大変だ。
    周りに相談できる人がいないと虐待は消えない。

    子育ては、楽しい反面、大変なことも多い。

    亡くなったイシバシユウくんが、この3人の誰かの子なのか?とドキドキした。

  • 子どもを育てたことのあるヒトなら、多分同じことを思うだろう。
    子育ては、24時間営業年中無休の仕事だ。大きくなっていけばそこに休憩も休日も増えていく。肉体的負担は減っていくが今度は逆に精神的問題が増えていく。生まれた時は天使のようだった我が子が、ある日見知らぬ化け物に見える時がある。自分の中に、子どもを愛しいと思う気持ちと同じ濃度で邪魔だとか憎らしいとかそういうネガティブな感情も存在する、そのことに気付き愕然とする。
    子育てに終わりはない。どれだけやれば100点満点という上限も、いつまでやれば終了という期限もない。そんななかで子どもを虐待し、命を奪ってしまう母親は決して特別な存在ではない。
    昨日私は子どもを殺さなかった。でも今日は殺してしまうかもしれない。そう、ユウくんママは今日の、もしくは明日の私かも知れないのだ。
    椰月さんが「明日の食卓」というタイトルにこめたのはきっと希望。けれど明日の食卓にその姿を見せない子どもが今日もどこかにいるのだ。

  • 凄くリアルで、子育て中のお母さんに是非読んでもらいたいお話だと思いました。私には、三人のお母さん達それぞれ子供への愛情が伝わってきたので、そこまで思ってもらえる子供が羨ましいなという気持ちになりましたが、それでも応援したくなったり、育児の大変さに共感したり、色々考えさせられて良かったです。

  • 同じ年齢9歳の同じ名前<イシバシユウ>と彼らを取りまく家族の話。学校ではごく普通の小学3年生だが、家に帰るとさまざまな親子関係があった。

    母親がユウを死に至らしめるシーンから始まる。
    母親に殺されてしまうのはどの<ユウ>なのか、

    裕福な家庭に生まれ親の前では良い子を演じていながら、心には親をも見下す激しい感情をもつ優(ユウ)。
    貧しいながらも母や周囲の人を思いやり、友人の理不尽な嫌がらせにもまけず、母とのささやかな喜びに無邪気に喜ぶ勇(ユウ)
    自由奔放。弟と常に一緒に騒いだり悪戯を企んだり殴り合いの喧嘩をしたり、、、元気あふれる悠宇。

    2人として同じ子供はいない。正解の子育てもない。さまざまな家族背景の中で、懸命に母は息子を愛し育てようとしている。子供に手をあげるなんて考えても見ないような母親たちだが、少しのきっかけでその幸せが崩れ始め、子供の頬をぶつこともある。感情を流れを止められず、虐待に至ってしまうのも紙一重。どこの家庭でも起こりうることなのだと思った。

    読み始めは湊かなえ作品かと思うくらい、恐ろしい闇を感じたが、最後は椰月さんらしくほんの少しの救いが垣間見られた。
    奈々さんがもっと何か絡んでくるのかと思った。そうしたら湊かなえ作品になってしまうか笑笑

  • 299ページ
    1600円
    2024年11月4日〜11月4日

    再読した本だったが、引き込まれて一気読みした。ユウくんが、どこのユウくんなのか気になって。巧みに仕掛けられた名前の謎に、名字まで一緒だなんてことに最後の最後まで気づかなかった。最初に読んだときも、今回も。どこにでも誰にでもありうる話で、子育ての日常がリアルに描かれていた。またいつか忘れた頃に読んでみたい。

  • 映画公開の番宣を見て読んでみようと思った。
    苗字は同じ、漢字は違うが同じユウという子供をもつ3人の母親。
    表面上は幸せそうな家族でも、沢山の苦悩がある。
    自分はどうだったろうか?と自分の子育てを振り返りながら読んだ。
    ここまではないが小学生の時はちょっとした事でも学校から連絡が来たっけ。
    ままならない葛藤でカッとなる事はとてもわかる。
    3家族の中でもまだシングルマザーの親子には明るさが救われる。
    どうなるのかとハラハラして読んだが、意外なユウ君の話になって、なるほどと。
    文章の運び方が上手だな。初めて読んだ作家さん。他にもいろいろ読んでみたい。

  • 椰月さんの本は『るり姉』に次いで2冊目。

    石橋あすみは36歳の専業主婦。
    石橋留美子は43歳のフリーライター。
    石橋加奈は30歳のシングルマザー。
    彼女たちの息子「石橋ユウ」は小学3年生。
    同じ名前、同じ歳の息子をもつ3人の母親。
    まったく違う環境の下、子育てをする3人。
    それぞれの悩み。
    歯車がひとつ狂えば、愛情は暴力へとつながっていく…

    シングルマザーの石橋加奈の生き方にエールを送りたい。
    ガンバレー!

  • 穏やかな話かと思いきやとんでもない話だった。子供を持つことが恐くなる。

  • 読みすすめるごとに状況が変化していき、
    子どもを想う気持ちは変わらないはずなのに
    何か歯車が合わなくなったかのように
    子どもに手をあげたりする場面があったり
    だんだん読むのも苦しくなっていきました。

    虐待がダメなことなんてわかってるし
    子どもを可愛く大切に思ってるのも変わらなくても
    親と子ども、それぞれ違う人間で、
    考えてることがわからなかったり
    意思疎通が難しいときもあります。
    自分の環境や気持ちが良くない時だったり
    タイミング悪く嫌なことが重なり
    思わず暴力になってしまうのもわかる気がします。
    わかるからこそ、読み進めていると
    自分もこうなる可能性がある、と感じ
    読むのが途中からだんだんしんどくなりました。

    ハッピーエンド、とはいかないですが
    結末は予想とは違いました。
    気をつけよう、と思って気をつけるにも一人では限界があるように思います。
    誰か支えてくれる人、助けてくれる人を見つけておくことが大切だな、と思いました。

  • 子どものいる生活が当たり前になってる自分に、当たり前を分析してその本流にあるものをハッと気付かせてくれることの多かった作品。イシバシユウくん9歳を取り巻く4家族の話。夫婦、家族、学校、兄弟、子ども、、それぞれの家庭環境の物差しで図る子どものポジション。いずれも母からの目線で描かれていて、子どもの年齢も近いことから、自分事と思た出来事も多数。生まれてきてくれたことに感謝しようと再確認した良本。

  • 怖い作品だった。子を持つ親だったら誰でも考え得る問題。自分の子は良い子なのだろうか。自分の見ている子どもと、外での子どもは違うのだろうか。子どものことをちゃんと理解できているだろうか。子どもが悪いことをして、それを受け入れる覚悟は?子どもを殴らないでいられる自信は?
    この物語には、3つの家族が登場します。それぞれの家庭には、同姓同名の「イシバシユウ」。家と学校では別人格のような子。兄弟で毎日喧嘩をしては親を困らせる子。貧しい母子家庭で育ち、素直に育っているのに、学校で給食費とかが盗まれるのを疑われる子。
    本当にどの家庭のことも他人事とは思えなかった。ただ、読んだ後は子どもを大切にしようと、改めて思える作品。

  • 初めて読む作家だったが、先が気になって一気に読んでしまった。
    文字を追って文章を読んでいるという気がしない、直接内容を見ているような…
    時々そういう本に出会う。

    何軒かの「石橋家」いろいろな家庭だが、そこにはそれぞれ9歳の「ユウ」という名前の男の子がいる。
    平凡だが、ささやかに幸せに暮らしていた…
    はずだったのだが、だんだんとその家庭がゆがみ始める。
    怒りと暴力、傷つけあう家族たち。

    なぜ、皆同じ苗字、そして同じ名前(漢字はちがう)の子どもにしたのだろうかと思ったが、多分、『どこの家庭でも起こりうる』という事なのだろう。

    母親は本当に大変だ。
    心配事が絶えない。
    子育ては責任が重い。
    全てが肩にのしかかってくる。
    そして、「夫」というものはどうしてこう、幼稚で自尊心ばかり強いのだろう。
    そして、心が狭い。
    「おちょこの裏側ぐらいの心の狭さ」という表現に笑ってしまった。
    まず、子育てを自分の事として考えていない。
    面倒なことからは顔をそむけて、全部妻に押し付ける。
    責めると機嫌が悪くなる。
    肝心な時に頼りにならない。
    一番貧乏だが、加奈の家庭が、子供の人柄も含めて一番まともに思えたが…どこが違うのかと思ったら、夫がいなかった。

    夫が妻の話を聞いて協力してあげるのが一番だけど、無理なら、友だちでも良い、警察官でも良い、児童相談所の職員でも良い…
    誰か、彼女たちの叫びに耳を傾けてあげてください。

  •  どの家庭も父がクズすぎる!
    どういう気持ちで子どもを作ろうと思ったのだろうか…。

    加奈さん(関西の母)が、どんな時もポジティブで一生懸命でいいなっと思った。加奈さんみたいな人間になりたい!

  • 3つの同じ名前の息子を持つ家族のお話
    面白かったです
    どこにでもある家庭
    我が家に起こってもおかしくない事件

  • 「ゆう」という名の4人の男児の話がかわりばんこに出てくる。それぞれに別につながりはない。
    児童虐待いけないよねとか、とはいえ母親業は大変だよね、と思うけれど、それ以上の著者の訴えたいこととかあったのだろうか、読み取れなかった。
    それにしても、母子家庭の勇くんの何と健気なことよ。恵まれたおうちで育った優くんの何とにくたらしく恐ろしいことよ。

  • 映像化された作品
    「石橋ユウ」くんが虐待死する
    同じ年、同じ名前の子を育てる3つの家庭の話

    まず、明らかに収入に差がある3つの家庭という設定が不快に感じてしまった
    どこか典型的な姿で描かれるのもどうなのかな?
    自分の家がどれに近かったかと考えずにはいられません

    読者は、どの家庭なのかという興味で読み進めることになるが、2番目の家庭かと思わせて、いずれでもない4番目の家庭だった

    どの家庭でも男は敵になるのか?

    どうにもならない憎しみを子供に抱くことは誰しもあるかと思う
    その瞬間をどう乗り越えるか?
    家庭の問題だと、その家だけで解決しようとすると失敗するのかもしれない

  • 映画でタイトルを知り、映画化されるならおもしろいだろうと手に取った本。
    思ったより薄い本でこの薄さで映画化足りるのかしらとか思ったけど、ぎゅっと内容が詰まったよ本だった。絶対映画おもしろそう。女優さんたちも好きな人ばっかりだし。
    内容では触れてないけどこれに出てくる夫、全員クソです\‪(ᯅ̈ )/

  • 「母であることの恐ろしさ」「父であることの無責任さ」というコピーに惹かれて買いました。
    3つの家庭が、それぞれ事情を抱えている。
    まず、ユウくんを虐待させてしまったのはこの人なのか、と思う。
    でも漢字違いのユウくんを育てる家庭が後から2つも登場し、
    どの家庭の親が虐待したのだろうと考えた。
    読み進めるうちに、(いや、これは全家庭が虐待したってことだろう)と推理した。
    結果はどの推理も違っていて、意外な結末だった。

    みんな、簡単に、子どもが欲しいと言う。そして私も、早く子どもが欲しいと思っていた。
    だからあのコピーに惹かれて買ってみた。
    読み終えて思ったのは、母になること、子どもを持つ(産む)ことへの恐ろしさだった。
    自分の子どもがどんな性格になるのかわからない。愛を込めて育てても、生まれ持ってのサイコパスな面などもあるだろう。
    幸せに見えるあの家庭も、こういった不満を持っているのかもしれない。

    私も今まで、虐待のニュースを見ると、「ひどいなぁ、自分の子どもなんでしょ?」とだけ思っていた。
    でも、虐待は悪いことなのは大前提として、そこに辿り着くまでにいろいろな背景があったのかもしれない。
    これからは安易に非難して終わりではいけないと思った。

    どの家庭も、まぁハッピーエンドになったけど、優くんだけは今後心配。。

  • *同じ名前の男の子を育てる3人の母親たち。愛する我が子に手を上げたのは誰か―。どこにでもある家庭の光と闇を描いた、衝撃の物語*

    とても評価が高いので期待しつつ手に取ったのですが…うーん…そんなに共感できる内容でしたか??どの子供も極端な気がするし、読むにつれ気が滅入ってしまいました。
    一番げんなりしたのは、一人の母親の関西弁。今時の若い母親がこんなコテコテの関西弁使いますかいな!たとえミナミでもないでっしゃろ…と突込みどころ満載。勘弁して…。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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