USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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レビュー : 223
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041041413

作品紹介・あらすじ

2015年10月には過去最高の月間175万人を集客し、USJの3倍の商圏人口に陣取る東京ディズニーランドをも超えて、単月ではありますがついに集客数日本一のテーマパークになることもできました。<中略>USJはなぜ復活し、大成功をおさめることができたのか? なぜ次から次へと新しいアイデアが出てきて、なぜやることなすこと上手くいくようになったのか? その秘密は、たった1つのことに集約されます。USJは、「マーケティング」を重視する企業になって、劇的に変わったのです。(「プロローグ」より)

感想・レビュー・書評

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  • マーケティングを知らない人でも
    マーケティングの基礎を学ぶことのできる良書。

    個人的にマーケティングのインターンに参加して、自分の能力不足に悩みつつも、あー好きだなーって思ったので改めて勉強してみた。

    本書に書いている通り、結局実戦でたくさん成功失敗を繰り返さないと成長しないなって思いました。普通の平均台渡りとブレイブメンロード渡りとは全く違うように。

    理論とか深い思考が苦手なので最低限を勉強して、自分の強みを活かすように取り組みたい。

    好き=最強

  • P&GからUSJに転職し、
    マーケティングの面から再建した森岡さんのマーケティング本。

    若手向けのマーケティングの全体感が理解できて、
    初学者でも分かりやすい(手に取りやすい)本を探していて、
    見つけた本。
    読んでみたけど、事例もそれなりにあって、
    USJ(テーマパーク)の話は誰でもイメージしやすく、
    自分の目的にも結構、目的合致度合いが高い本でした。
    だだし、やや(就活生を含めた)初学者向け。

    森岡さん自身が本の中で言っていらっしゃいますが、
    森岡流のイムズを感じ、それがこの本の個性にもなっている一方、
    純粋な「マーケティング(の全体像)」を学びたい人にとっては、
    不要な情報もあるのは事実です。
    (例えば、ダフ屋の話は正直この本には不要な気がする。
    森岡さんの熱い思いは理解するけど。)

    ライトに読める、けど奥が深くて、
    事例が豊富で理解しやすい、そんな本が中々ないので、
    (そんな目的に)完全には一致していないけれど、
    結構近くて良い本だと思います。

  • やはり森岡さんの本は素晴らしい。
    今回の本はマーケティング職じゃなくてもマーケティング思考や戦略思考の根幹を学べる良書。
    ・目的
    ・目標(誰に)
    ・戦略(何を)
    ・戦術(どのように)
    上記のフレームをマーケティングに当てはめて考えていて、これはプロダクトやサービスのマーケティングに留まらずセルフマーケティングや採用マーケティングなどかなり応用が効く考え方。
    結局は、消費者思考をし尽くして、消費者に選ばれる必然性を作るために、提供価値を定めること。
    とても勉強になった。

  • ・「マーケター」の最初にすべき最重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること。それが会社を勝たせる軍師であるマーケターの最初にして最重要な仕事である。
    ・会社側のどんな事情もどんな善意も、消費者価値につながらないのであれば(消費者に伝わらないのであれば)、一切意味がない。
    ・マーケターは消費者理解の専門家。
    ・マーケティングの真髄は消費者理解。
    ・作ったものを売る会社から、売れるものを作る会社に変わる
    ・マーケティング優勢で技術力を活用する会社
    ・「商品を売る」のは営業の仕事、「商品を売れるようにする」のがマーケティングの仕事。
    ・放っておいても売れる=選ばれる必然。
    ・消費者と商品の接点を制することで売れるようにする
    1) 消費者の頭の中を制する
    Awareness (認知率)
    Brand Equity (ブランド エクイティ)
    - ブランドエクイティを築くための一連の活動が“ブランディング”
    - 消費者に選ばれる強い理由になっているもの=Strategic Brand Equity 戦略的ブランドエクイティ
    2) 店頭(買う場所)を制する
    - Distribution 配荷率 (消費者に強く求められる必然→流通に選ばれる必然)
    - Display
    - Trial (Sample campaign, first purchase)
    - Repeat
    - Pricing
    - Purchase frequency
    3) 商品の使用体験を制する

    ・Purchase Flow (認知→購入→再購入)
    売上個数=消費者の数×認知率×配荷率×購入率
    売上金額=売上個数×平均価格= 消費者の数×認知率×配荷率×購入率×平均価格

    ・戦略とは、目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと。
    経営資源(リソース): カネ、ヒト、モノ、情報、時間、知的財産(代表的な知財は、ブランド)の6大経営資源
    ※この中でヒトだけがこの6つの経営資源の全てを増減させたり遣いこなしたりすることができる

    目的;objective
    ・目的は1)ぎりぎり届く高さで、2)人が理解できるシンプルさ、3)魅力的かどうか(例:ハリーポッターという宣言をした時の社員の目の変わりよう)

    戦略: strategy - what?
    ・「人々は4分の1インチのドリルを欲しいのではない。人々が欲しいのは4分の1インチの穴である」
    消費者が欲しいのはドリルではなくドリルで得られる穴である。ハーバードのレヴィット博士。
    (消費者はUSJのアトラクションではなく、体験した時の感情。感情がwhat. モノはhow)
    ・what = 戦略的ブランドエクイティ
    (例:TDLの戦略的ブランドエクイティは「幸福感」、ミッキーに会えることや演出はhow)

    目標: target - who
    ・ターゲット一人当たりのマーケティング予算が十分となるようにターゲットを選ぶ必要がある。
    ・戦略ターゲット
    =メディアターゲット。小さくなりすぎないことに注意。
    ・コアターゲット(戦略ターゲットの中)
    さらにマーケティング予算を集中投資する対象。
    サンプリング、ダイレクトメール、特典プロモーションなど。
    コアターゲットの内側と外側を明確に。who?
    ①ペネトレーション:
    自社ブランドの世帯浸透率を増やせるグループはいないか?空白地を見つける
    ②ロイヤルティ:
    競合ブランドをブロックし、連続でそのブランドを消費させるように仕向ける
    ③コンサンプション
    1回当たりの消費量を増やせるグループはいないか?
    (例:味の素の容器の穴を増やす。USJで日帰りを宿泊客にする)
    ④システム
    既存使用者の中で使用商品のSKU数を増やす
    (化粧品で有効)
    ⑤パーチェスサイクル
    購入サイクルを短くできるグループはいないか
    ⑥ブランド・スイッチ
    競合ブランド使用者の中にブランド変更の高いグループはないか

    戦術: how?
    ・what をwhoに届けるための仕掛け。execution.
    ・消費者が目に触れるものほとんど全てがhow:
    商品パッケージ、プロダクト、CM、Website、価格戦術、流通戦術
    ▪️4P:
    □Product 製品をどうやって作るか
    目的: 顧客に提供するものを決める
    アプローチ:
    商品のスペックを決める
    (形状・形体、ネーミング、包装(パッケイジング)、セット/パッケージ販売)
    □Price 価格をどうやって作るか
    目的: ポジションに適した価格を決める
    アプローチ: 価格戦略の決定
    (需要に応じた設定、コストに応じた設定、競合他社との関係、価格弾性)
    □Place 流通をどう設定していくか
    目的: 効率的・効果的な顧客のアクセス方法を決める
    アプローチ: 流通経路の設計
    (卸売業&小売業、販売会社&小売業、小売店のみ、ダイレクトマーケティング)
    自社製品が消費者に届くまでの流通経路を設計するのはマーケターの重要な仕事。
    □Promotion どうやって顧客に販売促進をするのか
    目的: 効率的・効果的な顧客への情報提供方法を決める
    アプローチ:
    ターゲット設定
    コミュニケーション目標設定
    プロモーション手段の選定
    (広告、販売促進、人的販売、パブリシティ)
    深くwhoを理解した消費者の視点からhowを判断すれば良い。(ヘアケアなら金髪にしたり…、USJではゲームプレイに時間をつぎ込む)

    ▪️5C:
    □Company 自社の理解
    ・会社全体の戦略を理解する。
    ・自社の使いうる経営資源をできる限りたくさん把握する
    ・自社の能力や性格としての特徴(強み・弱み)を把握する
    □Consumer 消費者の理解
    ・量的に消費者を理解する
    (年齢、性別、収入、人口、対象商品の世帯浸透率、認知率、購入頻度、消費者の認識を理解)
    ・質的に消費者を理解する
    (ビジネスの文脈を超えて消費者心理を人として包括的に理解できているか。根源的な深い消費者理解=消費者インサイト)
    →消費者の認識を大きく変えるインサイト
    =Mind Opening Insight
    (例:除菌できる選択洗剤、部屋干しは菌が繁殖しているからというインサイト)
    →消費者の感情を大きく変えるインサイト
    =Heart Opening insight
    (例:消費者インサイトを突いたコミュニケーション。娘とのクリスマスは後数回しかない貴重なクリスマス。)
    □Customer 流通など中間顧客の理解
    □Competitor 競合他社の理解
    ・広義においての競合理解までやっておかなければならない。自ブランドが消費者に提供している価値が何なのか?を正しく理解していれば着眼すべき競合の姿は明らかになっていきます。
    (USJの狭義の競合はTDL、その他遊園地。
    広義はスマホ、その他エンターテイメントなど)
    □Community ビジネスを取り巻く地域社会の理解
    ・法律、世論、税率、景気、為替など。
    あらかじめcommunity要素を明確にしておき、その動静をモニターして変化の兆しに細心の注意を払う

    ・ポジショニング
    =消費者の頭の中にある競合との相対的な位置付け
    (消費者の頭の中で購入の強い理由となるブランドエクイティに最も近い場所にポジショニングしているブランドが有利になる)
    →車なら安全信頼、掃除機なら吸引力。自ブランドがそのブランドエクイティを単独もしくは有利にポジショニングすれば消費者に選ばれる確率が増す。
    Whoの洞察を深めて消費者がそのカテゴリーを買っている根源的な理由を深く理解すればするほど、その軸は見えてくる。
    多くの場合、そのカテゴリーNo.1ブランドがすでに単独で所有しているか有利に所持している場合が多い。
    ・自分が動かなくても相手が動くことで自分のブランドエクイティが動かされてしまうことが起こる。
    逆に自分のポジショニングを動かすことによって、全く動かない相手を消費者の頭の中で動かしてしまうこともできる。

    ・ブランド=lovemark

    ・好きなことを列挙してどれに当てはまるかチェック
    a) リーダーシップに関するもの
    b) 思考力に関するもの
    c) 対人関係構築力、コミュニケーションに関するもの
    d) 革新性や創造性に関するもの
    e) 行動力や任務遂行力に関するもの
    f)各職能の専門スキルに関するもの

    ・年→半期→四半期→月→週→その日
    それぞれ3つづつ達成することを戦略的に選ぶ

  • USJにデロリアンなくなっちやったのぅ。

  • 著者はユニバーサル・スタジオ・ジャパンのCMO(マーケティング最高責任者)である。
    著者が司令塔となってUSJは5年前から「映画だけのテーマパーク」をやめて、「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」にブランド戦略を切り替えた。最近では、ハリー・ポッターなどの大型投資で映画を大切にしつつも、それ以外でも「ワンピース」や「進撃の巨人」などのアニメ、「妖怪ウォッチ」などのゲームをはじめ様々なジャンルからエンターテイメント・ブランドをパークに集めて大成功を収めている。
    いま我々の目の前で展開されている成功がどのようにもたらされたのか、当事者の語る内容はリアルで臨場感に溢れる。またこの本は著者の狙い通り「マーケティングを知らない人に向けて書かれた、マーケティングの根本を理解してもらうためのわかりやすい本」となっている。マーケティングとは「売るというよりも売れるようにする仕事」。エキサイティングな仕事だ。

    • kiyotchanさん
      なるほど。「売れる仕組みをつくる」ということですね。これもmarket-inの考え方と理解しました。
      なるほど。「売れる仕組みをつくる」ということですね。これもmarket-inの考え方と理解しました。
      2016/06/30
  • マーケティングに限らず、仕事とキャリアを考えるための良書だと思った。

    印象に残ったのは、当時社内で信じられていたUSJ低迷の仮説を疑い「どこで戦うか」を見極めたという話。
    この観点はマーケティングに限らずビジネスでは常に持っておきたい視点だと感じた。

    目的、目標、戦略、戦術の違いは何となくはわかっていたつもりだが、例を挙げてわかりやすく解説してくれていた。

    この本で基本的な考え方と用語について理解して、他の本なりでマーケティングの各論に入って行くのが良いと思う。

  • マーケティング初心者の私でも分かりやすく、どんどんと読み進めてしまいました。

    メモしたいフレーズが多すぎて大変だった。
    定期的に読み直したい。

  • 確率思考の戦略論を買いたかったのだがなかったのでとりあえずこちらを買った背景。マーケティングの基本書でハッとする目新しいフレームワークがあるわけではないのだが、ハートオープニングインサイトやハロウィーンのストーリーが、具体的且つ情緒的で知識の定着がしやすく、とても気に入った。

    以下読書メモ。
    ・ブランド価値を高めて、価格弾力性を小さくするという考え方

    ・組織の落としどころはほとんどの場合において消費者最適ではない

    ・消費者の頭の中、店頭、商品の使用体験を制することがマーケティングの本質

    ・短期での売上<<<<中長期でのブランド価値の向上

    ・6大経営資源「ヒトモノカネ時間情報知的財産」

    ・幼少期から勤勉であることを要求される日本人は学校の宿題や提出物を全部やることを習慣づけられてきたが、それは戦略的であることとは真逆の教育。勝てるところにリソース集中が戦略の王道

    ・戦略が強いと正しい方向へ進む、戦術が強いと遠くまで飛べる

    ・戦略の4S: Selective, Sufficient, Sustainable, Synchronized

    ・5Cなどの戦況分析は市場構造の理解のために実施。水は高いところから低いところに流れる。それに従わないと経営資源が食われる

    ・コアターゲット発見の切り口:ペネトレーション、ロイヤルティ、消費量、使用商品数、購入頻度、ブランド・スイッチ

    ・マインドオープニングインサイトとハートオープニングインサイト。消費者の気づきを促したり感情をエグったりする(娘と過ごすクリスマスの例)

    ・ポジショニングは相対的

    ・whoを理解することでhowが出てくるようになる

    ・ハロウィーンホラーナイトの仕掛け

    ・情緒的意思決定の多い日本人

  • マーケティングの定義から、実際の運用実例(USJ)を織り交ぜて初心者の自分にも理解しやすい内容でした。 主に備忘録として、つらづらと列挙してみます。

    ・マーケティング=売れるようにする=売れる仕組みを作ること
    ・「売れる仕組み」は消費者とブランドの接点をコントロールして作る。
     個人的に印象深い点は、自ブランドの「認知率」を高め、選ばれる必然になるよう
     な「ブランド・エクイティー」を意図的に構築する。=消費者の頭の中を制する=ブ
     ランディング
    ・戦略的に考えることは、目的→戦略→戦術の順に沿って考える
    ・目的、目標、戦略、戦術といった順に川下へ流れる
     戦略=目的達成するために資源(リソース)を配分する選択のこと
     目的=達成すべき使命、戦略的思考の中で最上位の概念
     目標=目的達成のために経営資源を投入する具体的な的のこと
     戦術=戦略を実行するためのより具体的なプラン
    ・消費者インサイトとは、「消費者の隠された真実」
     ここを衝くとベネフィットの理解が深まり購買意欲が高まる

    軽くまとめてみましたが、決してマーケッターとして職能を全うしたいわけではないですが、日々の仕事にも選択と集中(戦略)は必要で、限りある時間・マンパワーをどう配分して上手いこと仕事をこなすかは本当に大切な考え方だと思います。実際目の前の仕事をがむしゃらに頑張っているのに、上司には何をしているか分からないといった悲惨な経験は数知れず。。。つまりは、目的が見えてなかったのだな。

    最後の章は前回読んだ著者の本をざっとまとめた、人生観が溢れた熱い思いが詰まっています。ここを読んでもなんだか元気が出るので、とりあえず本書オススメです。

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著者プロフィール

戦略家・マーケター。高等数学を用いた独自の戦略理論、革新的なアイデアを生み出す ノウハウ、マーケティング理論等、一連の暗黙知であったマーケティングノウハウを形式知化し「森岡メソッド」を開発。経営危機にあったUSJに導入し、わずか数年で劇的に経営再建した。現在は、マーケティング精鋭集団「株式会社 刀」を率い、マーケティングによる日本の活性化に邁進中。

「2018年 『マーケティングとは「組織革命」である。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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