猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 798
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041041888

作品紹介・あらすじ

「リセット」という一言で、世界は、三日分死ぬ――能力者が集う街、咲良田(さくらだ)に生きる時間を巻き戻す少女・美空と、記憶を保持する少年・ケイ。繰り返す日常は、若者たちに何をもたらすのか!?

感想・レビュー・書評

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  • 河野裕さんの作品が大好きで、やっと読めた。
    やっぱりとても良かった。能力の種類はもちろん、その使い方も、面白かった。

  • 特殊設定ものはミステリ業界において今となってはなくてはならない枠組みになった。
    ラノベ風の作品も、特殊設定を盛り込んで(ファンタジー系を多いからなのかもしれないが)その限定された条件下で事態を終息させていく。
    本作では時間を遡る能力や記憶を保持し続けることのできる能力など、様島な特殊能力を持った土地に暮らす若者たちの活躍が描かれる。
    映画化もされた人気シリーズだ。

  • 伏線が綺麗に回収されていって清々しい。
    階段島シリーズでも感じたが、河野先生の作品は、絶対に現実でありえないフィクションの設定なのに、実際に現実で起きている感覚になる不思議。

  • 優しくて不思議な物語。
    今春、実写化するみたいだけど、
    活字じゃないと面白くなさそう。。
    現実味はないけど、一気読みしてしまう面白さ。

  • 河野裕の猫と幽霊と日曜日の革命を読みました。

    サクラダリセットの1冊目でした。
    主人公浅井ケイが住んでいる咲良田にはいろいろな超能力を持っている人がいます。
    世界を最大3日戻すことが出来るリセットの能力、一度経験したことは絶体に忘れない能力、日時を指定して相手にメッセージを送ることができる能力、猫と情報を交換することが出来る能力、5分間だけに限定されるが他の能力を無効に出来る能力。

    この物語はそのような能力を持った高校生たちの物語でした。

    河野裕らしく複雑に絡み合った物語でしたが、面白く読みました。

    読み終わって思ったのは、ゲーム機でのリセットや、カードゲームでの矛盾したカード能力間での強度や発動タイミング順序などの体験がなければ、この物語に実感がわかないだろうなあ、ということでした。

  • 淡く薄い描写が光る作品。サクラダリセットのころは合わないと感じていたが、静かなイメージを言葉にし、幻想的で不思議なストーリーに心惹かれてしまいました。その中で、ラスト主人公の選択は読めながらも魅力的で、読み進めていくシリーズとなりました。

  • 河野裕がうらやましい。
    再読で、なお私の感性を殴りつけてくるような文章を読ませてくる。
    この表現が書きたかった、そのフレーズであふれている。

  • サクラダリセット1で記載していますが、シリーズを通しての感想です。

    総括
    お話として面白いと感じるが、万人に理解できるかと言われればそうではない作品。読者を選ぶ作品ではあると思う。能力系の話が好きな私にとっては、最良作。
    言葉の使われ方に注目して読んで欲しいと感じる。主人公の少年が誰かを説得する場面が多く描かれているが、そこの言葉の選び方、普通の高校生ではない。人生n周目?というくらい。一巻一巻に好きなフレーズがあり、出会って良かった作品だと思っている。
    お好きな言葉を探してみてください。

    選んだ理由
    覚えてないけど、超能力系だからだと思う。

    あらすじ
    記憶保持の少年と世界をリセットする少女の、
    世界を少しでも幸せにする話

    良かった点
    超能力系といえばそうであると言える内容であった。わたしの好みに沿っている。
    ミステリーの亜種。起こってしまった現象をどうすれば幸せな結論になるかを考えて、リセットを繰り返す。謎解きではないが、一種のミステリーだと考える。
    言葉の選び方が好き。もとはスニーカー文庫であり、KADOKAWAの文庫になるに当たって、言葉を少し変えたらしい(あとがきの情報)。
    スニーカー文庫と比較しながらまた読んでいきたいと思った。
    また、比喩的な表現が多い。そこが面白く、考えさせられる内容である。直接的な話ではなく、間接的に説明することで、ハッとし、考えてしまう。作中の言葉を借りるなら、伝言である。

    悪かった点
    春綺に対して、苛立ちが起こる。そうはならんやろっていう思い込みをしてしまう。反省。

    好きなフレーズ
    隣にいる人が笑うことを、幸せと呼ぶんだ
    これは5巻に出てくるフレーズであるが、私にとっての幸せの定義である。隣にいる人という言葉で、1人じゃないこと、笑顔になると言う言葉で、楽しみ、喜びを表現していると思っている。
    作中のある老人の言葉であるがゆえに、簡潔かつ重みがある。

  • 正に河野さんという内容だった。彼の作品はどこまでも優しくて暖かさを感じる。それでいて、登場人物が皆どこか歪んでいながらも強く生きているのを感じる。、

  • 世界中のすべての断言には、嘘か、信仰か、感情が混じっている。(195ページ)
    .
    悲しみの感度が良好だということは、つまりそれだけ優しいということだ。人の優しさには、無条件で肯定されるだけの価値がある。(302ページ)

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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