USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 314
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041041925

作品紹介・あらすじ

お金がないならアイデアを振り絞れ! 後ろ向きコースター、ゾンビの大量放出、絶対生還できないアトラクション・・・斬新な戦略でV字回復活したUSJの軌跡をキーマンが綴る

感想・レビュー・書評

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  • ジリ貧だったUSJを起死回生させたマーケター森岡氏。なにしろマーケターという言葉すら知らなかった私は、利益云々とは対極にありそうな仕事をしているものですから、ビジネスの話に疎いのです。しかしこういった話が常にそうであるように、何もビジネスだけに限った話ではありません。変化を起こさないのは無難。でもときには変化を起こす必要性がある。こだわりを持つのは悪いことではないけれど、こだわるポイントをまちがえていないか。人にあれこれ言う前にまずは自分自身でやってみろ。『夢をかなえるゾウ』と併せて参考にしようかしらん。

  • マーケティングについて多く取り上げているビジネス書なんだけど、大好きなUSJを通じて楽しく分かりやすく読むことができたので良かった。テーマパークの経営は日本中に大きな影響力を持っているということを初めて知ったので新鮮だった。
    この本を読んで考えたことは、幅広いエンタメ(ゲーム、マンガ、アニメなど…)の情報に敏感になって暮らしていこうと思ったことと、常に先手先手を打って人生の選択をしていこうと思ったこと。久々に啓蒙されました(笑)

  • USJの再建の立役者森岡毅さんの手法が集められた本。
    敷地という限られた場所の中でどのようにお客さんを呼び込むのか、というアイディアは
    色々な場面で考え方として、参考になります。

    以下抜粋。
    -----------------------------
    ・リノベーション成功の鍵は、変化の度合いはリノベーションなんだけど、以下に新築と思ってもらえるか?というその1点に尽きる。今までのスパイダーマンが4K3Dになりました、と物理的な変化を静かにやっただけでは必ず失敗する。

    ・多くに人は会社で長く働きすぎです。さっさと早く仕事を切り上げ、自分へのインプットを増やす機会をどれだけ作れるかが、実は重要なキャリアのさを生むことを自覚したほうがいいのです。

    ・あとで考えると「後ろ向きに走らせるジェットコースター」もそうだったのですが、それまで死ぬような思いで
    考えて続けていた努力に照らすと、あまりにも不釣り合いに思えるくらい、実にあっけなくて単純。
    でも私含めその瞬間までずっと誰も気づかないものなのです。
    ある問題について、地球上でもとも必死に考えている人のところに、アイディアの神様は降りてくるものだと私は思っている。

    ・つまるところ、外部条件が大きく変わらないときにより良い結果を出すためには
    「違うことをやる」

    「同じことを違うようにやる」の2つしか方法はありません。

  • 最近USJに行ったこともあって、どうしても読みたくなった一冊。
    10年以上前に自分が訪れたUSJは映画の世界が繰り広げられる特別な空間だった。2018年になって再び来園してみると、子どもの頃とは違う感じ方、大人でもワクワクでき、童心にかえることができる、なんとも言えない興奮があった。
    USJの入り口からも見える後ろ向きのジェットコースター、近くでみると恐ろしくてたまらないフライングダイナソー、そして圧倒的クオリティのハリーポッター。
    さらには、子どもも楽しめるミニオンズやスヌーピーやエルモの世界。
    クルーの人の人間味。これは関西にあるテーマパークなのも関係あり?

    USJは確実に進化していた。

    そんなUSJが実は自分の知らぬ間に低迷していた時期があった。来客を減らし続けていたUSJをV時回復させ、いまの魅力ある姿を取り戻すために戦ったひとりの人がいた。
    それがこの本の著者であり、マーケターの森岡さんだ。
    本の中身では、飽くなき探究心と情熱と先を見据えた徹底的な策略が書かれている。

    山あり谷ありなストーリーが描かれていて、本当に面白い。
    いろんな試行錯誤の末にいまのUSJがあると思うと、なんだか感慨深いものがある。

    絶対王者TDRが日本には存在するが、USJも負けたもんじゃない。東と西、日本には世界に誇れるテーマパークがある。
    ワクワクという感動を提供するUSJ。
    自分も一つの素敵な思い出をもらったひとりだけに、この本にのめり込むことができた。

  • "価値を生み出すアイディアの切り口ら、経験上ほとんどの場合は「消費者理解」の中に埋まっています。"

    "私はアイディアを考えるときは、まず目的を徹底的に吟味して定め、その次にアイディアが満たすべき「必要条件」を1番時間をかけて考えます。"

    "その必要条件を組み合わせ、より条件を絞り込んで、自分が必死に思いつくべきアイディアの輪郭をできるだけ明確に絞り込んでいきます。具体的なアイディアを考え始めるのは、いつも最後の最後なのです。"

    "私はパークで働く全従業員に向けて社内SNSを使って日記を配信しています。…会社が何を考えてどこに進もうとしているのかを組織の隅々まで伝えて、従業員の意識を変えていく目的で10周年記念直後から始めました。"

    "ある問題について、地球上で最も必死に考えている人のところに、アイディアの神さまは降りてくる"

    "一度腹をくくってからのグレンのリーダーシップは強烈でした。目標から全くブレず、誰よりも意欲的で粘り強く、誰よりも執着して物事を考え、さまざまな困難な条件交渉の先頭に立って会社のために戦う彼の姿を、私は間近に見ることができました。"

  • 新しい企画・事業を創りたい人に読んでほしい本。また、新規事業のマネジメントを行うマネージャーにもお勧めできる一冊です。

    成功には理由がある。その理由を言語化してくれている。

  • ハリーポッターのアトラクションをUSJに持ってくるという中期目標があったからこそ、そこまでの期間にいかにコストをかけず、売上をあげるための施策を打つかをどう進めたかとどうだったかを記載した本。素晴らしいアイデアが怒涛にあったが、勝率が高く実現性を考慮したものだからこそどれも成功した、とのこと。
    何もせずに勝率の高いアイデアは生まれない。重要だと思ったことは、3点。
    ・誰からメッセージをしかけるか(震災後の施策では、大阪知事から公共性の高いメッセージにした)
    ・消費者の理解(モンハンやハロウィンイベントは自ら消費者目線に)
    ・アイデアを盗む(自分のストックが増え、確率も高い。そのままではなくいかに新築と思ってもらえるか)

    また、従業員にメールを日々送ることで自分の考えを伝えることも社内雰囲気を良いものにつながるのだろう。

    数字的フレームワークはもっと知りたいと思った。

    面白かったがサクッと進みすぎたのでもう少し泥臭いことも知りたかった。

  • 向上心の高さ、改善力の高さを、二冊の本を通して体感させていただきました。

    同じ著者の、”USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門を読み、興味を持ったので別の本と思いこれを手に取りました。
    結論的には前者の本を読んでいる人にはこの本は不要でしょう。そう言い切れるぐらい、この方の本の書き方が良くなっていて、前者の本を読めば、この本の内容は網羅されています。妥協のなさはマーケティングだけでなく、執筆にまで及んでいることが、目に見えてわかります。

    (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
    ○そもそも、USJとTDR(東京ディズニーリゾート)の間には激しい集客競合がほとんどないのです。その証拠に、この数年間で急激な2桁成長を続けるUSJですが、TDRはその煽りを受けるどころか、ちゃんと集客を伸ばしていますよね?その理由は、東京と大阪の間には、交通費という「3万円の川」が流れているからです。(P.37)
    ○そして、それより更に大切なのは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンならではの品質の付加価値が乗せられるかどうかです。(P.42)
    ○「良いアイデア」を出すにあたって、ほとんどの人が実はよく考えていないのが、次の2点です。
    ①良いアイデアとはどんな条件を満たすアイデアのことか?
    ②それらの条件を組み合わせて、良いアイデアを探すにあたっての着眼点(釣るポイント)をどこに定めて頭脳をフル回転させるべきなのか?(P.139)
    ○・疲れ果ててはいないがそれなりに疲れている状態。
    ・意識ははっきりと広く透明なスッキリした状態。
    ・考える焦点以外に何にも脳が囚われていない状態。
    ・極めて冷静で集中できている状態。
    そんなときにアイデアは降りてきます。(P.163)
    ○ある音楽イベントのチケットを売ったときに「わずか数分で完売しました。よかったです!」と大喜びで沸いている部下たちを見て、私は暗澹たる気持ちになったことがあります。私はそのとき、値段のつけ方と売る数量を決定的に間違えたと、自戒と残念な気持ちで一杯だったのですが・・・。(P.218)

  • 始めから著者の熱が強く感じられるほどこの仕事に対する情熱、危機感がヒシヒシと伝わって来た。

    読み続けていくとテーマパーク自体が好きなのもあり、何とか成功したい気持ちとお客さんに楽しんでもらいたい気持ちの両方が分かってくる。一方で従業員に対しては自分の体験や考えを通じて皆んなを鼓舞する情景が浮かんできた。

    アイデアを実際の企画まで持っていき計画を押し進めて行くが、本当に綱渡り状態だけれども自分を信じて諦めない気持ちは見習わなきゃいけない点。

    その中で特に個人的に有益だと思ったのが、何か事を起こすための考え方のフレームワークが文書の中ほどに書かれている。それは、とても分かりやすく今後の仕事に役立てたいと思った。

    流れとしては「戦略的フレームワーク(課題解決)」の落とし込み。「リアプライ(どこからかアイデアを探す)」「ストック(情報の蓄積の解放)」「コミットメント(やり切る力)」「エキセキューション(戦略的詰め)」。

    これらが一つになって始めてコトがなせるのかもしれない。


  • ・テーマパークは、究極の集客ビジネス。

    ・価値を生み出すアイデアの切り口は、
     消費者理解の中に埋まっている。

    ・「どんなアイデアを思いつけば良いのか」(必要条件を明確化)
     を先に徹底的に考える。

    ・生き残るためには、攻め続けて勝ち続けないといけない。

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プロフィール

戦略家・マーケター。高等数学を用いた独自の戦略理論、革新的なアイデアを生み出す ノウハウ、マーケティング理論等、一連の暗黙知であったマーケティングノウハウを形式知化し「森岡メソッド」を開発。経営危機にあったUSJに導入し、わずか数年で劇的に経営再建した。現在は、マーケティング精鋭集団「株式会社 刀」を率い、マーケティングによる日本の活性化に邁進中。

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