八月の六日間 (角川文庫)

著者 : 北村薫
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年6月18日発売)
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  • レビュー :75
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041042175

作品紹介・あらすじ

40歳目前、雑誌の副編集長をしているわたし。仕事はハードで、私生活も不調気味。そんな時、山歩きの魅力に出逢った。山の美しさ、恐ろしさ、人との一期一会を経て、わたしは「日常」と柔らかく和解していく――。

八月の六日間 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • H30.3.8 読了。

    ・「日々の出来事に心を擦り減らしていた時、山の魅力に出会った。四季折々の美しさ、恐ろしさ、人との一期一会。一人で黙々と足を動かす時間。山登りは、私の心を開いてくれる。」・・・背表紙より。
    ・40代女性の私が山登りを等身大で行っている姿がとても良い。肩肘張らずに読めた。
    ・「人を動かすのは心だ。心が擦り減っては動けない。」「いろいろな人に助けられている。」「思えば、<有難さ>を教えてくれることそのものが、山の有難さだ。」・・・山登りという非日常の中に身を置き、小さな判断ミスが命を落とすかもしれない環境の中で気づかされた言葉の重みも感じました。

  • 日常での辛い出来事に遭った時、非日常を求めて山に登る、独身の女性編集者の登山の単独行日記。
    自らの30数年前の山行を思い出しながら読み進めた。
    そして、その行程のリアルさから、主人公と一緒に登っているかのような臨場感を味わえた。
    しかし、著者はこの作品を、一度も山に登らずに書いたとか。作家の想像力たるや、畏るべし!!
    主人公の山行の準備の記述で、携行する本の具体的な書名を出しているのはうれしい。今後、何を読もうかと考えた時の参考にもなる。
    また、毎回ごとに山に持ち込む食べ物を、これでもかこれでもかと列挙しているのは、何ともおかしい。
    すなわち、グミ、キャラメル、柿の種、ゼリー、じゃがりこチーズ味、ドライマンゴー、マドレーヌ、ドーナツ、etc。
    思わず、生唾を飲み込む読者もいたことだろう(笑)
    最近、山女が増えているという。この作品を読んで、山に登ってみようという女性がさらに増えるかも。
    しかし、単独行はくれぐれも控えるようにとの、著者の言葉。
    この作品、映画化の企画も進んでいるらしい。キャストが誰になるかも楽しみ。

    • 杜のうさこさん
      hongoh-遊民さん、お久しぶりです。

      この本、私も読みました。
      年末恒例の積読本救済のため、12月に(笑)。

      そうなんですよね。山の景色や、その行程もさることながら、
      おやつと一緒に持って行った本が気になって気になって。
      なかでも羊羹の一本まるかじり!
      夢なんですが、まだ実現していません。

      『作家のおやつ』はすぐに読みました。(またおやつです。笑)

      映画化のお話があるんですか?
      キャスト、ものすごく気になります!

      急に寒くなりましたね。
      どうぞ風邪などひかれませんように。
      2016/11/10
    • hongoh-遊民さん
      杜のうさこさん、コメント有難うございます。
      『作家のおやつ』という本があるんですか?
      面白そうですね。
      文庫の帯に「映画化企画進行中!」とあるだけなので、どこまで進んでいるのかはわかりませんが。

      2016/11/11
  • 北村氏の本を読むと、現実とは違う時間の流れを感じる。

    この作品の主人公は、私と同じような働く女性。
    そして、同じように恋愛ベタ。
    もっと、せかせかしても良いと思うけど、おおらかに見える。

    それは、主人公が読書家だからかもしれない、と思う。
    私も、もっと本を読みたいなぁと、思わされる。

    さすがに、山に登ろう、とは思わなかったけれど。

  •  自身も山歩きが趣味。山岳ルートの採り方、登山中に起こるアクシデントや人との交流、食糧服装などの装備に関することなど興味深く読んだ。でも、著者は山の経験がないという。これには驚くとともに、少し、いや結構がっかりした。
     購入してから1年近くほかの本を読みながら積読に近い状態だったが、白山登山の直後に読んだら3分の2以上を一気に読み終えた。山登りの魅力を十二分に読みとれる本だと思う。

  • 落とせば動かなくなる部品もある。なくしてもどうにかーどうにか、動く部品もある。
    ーわたし


    山に登りたくなる!!今すぐにでも!!笑
    コースのイラストも見やすく、また旅のお供の本やおやつはマネしたくなる!

  • 山登り友達から勧められた1冊。私は1人で登らないし、こんなに難易度の高い山にも登らないけど、山に登る理由とか、山での喜びとかは似てるなあと思った。いろんな本が出てくるのも面白かったな。

    あとがきの瀧井さんによるインタビューからの一節にもグッときた。「今回の場合は、人生における辛いことや苦しい気持ち、取り返しのつかないことと向かい合って生きていく人間の姿が伝えられたらな、と考えました」

  • 読み出してすぐになんとも著者さんらしい文体だなぁ...としみじみ。

    山に持っていく道具の中にある本が、またなんともいえず
    著者さんらしさを醸し出しているように思えておもわずくすり。^^
    北村さんの著作では「円紫さんと私シリーズ」しか読んだことがなく
    しかもまだシリーズを駆け出したばかりの途中なのですけれど
    もしかしたらここに登場する「わたし」は円紫さんと「私」の「わたし」?
    なのかと思ったくらいでした。

    山はいい♪特に五月がいちばん好きです。
    木々のつやつやした緑と初夏の風。
    野花も鳥のさえずりも、水の流れも新鮮そのものという感じがして
    GWにはかかさずどこかに行きます。

    そしてそうそこの本の中の五月、有楽町の熱狂コンサートと
    山登りがセットになっていたのにびっくりでした。あらまぁ「わたし」ったら。
    私と一緒じゃないの~♪(笑)WGに有楽町と山に行くのを
    ほぼ毎年の恒例行事にしているので嬉しくなりました。

    私も本は持って行きます♪交通手段が電車、新幹線だったら必須です。
    マイカーだったら持ちません。
    いまだ日帰りばかりの万年初心者でしかありませんけれど
    泊まることになったら山小屋では読まないだろうなと思うので
    一冊あれば充分ですが…(笑)

    それから山への食料は
    読んでいるだけでおなかパンパン...
    甘いものとスナック満載で少々参りました。

  • 北村薫の八月の六日間を読みました。

    アラフォーの女性編集者が主人公の山歩きの本でした。
    仕事上のストレスを解消しようと同僚の女性編集者藤原ちゃんから誘われて山歩きを始めた「わたし」は厳しいけれど達成感のある山歩きに挑戦していくのでした。
    副編集長から編集長へ役職があがってストレスの種類も変わる中、山での山歩き仲間との出会いという喜び、幼なじみの心の友との別れという悲しみをとおして山歩きが描かれていきます。

    「わたし」は編集者なので山歩きに文庫本を持って行くのですが、山歩きのエキスパートからは不要な荷物だと言われてしまうところが、本好きとしてはツボにはまりました。

  • 章立ては それぞれ山を登った数日間となっている。

    きっかけは、同僚に「山」に誘われたこと。
    そこから、「わたし」と「山」の関係がスタートする。

    山へ登る前の、準備している時の描写が好きだ。
    リュックサックに詰めている様子が
    まるで自分がこれから登山にいくような
    そんな気分になる。

    あと本を持っていくところも、好きな部分。

    解説にも書いてあったが
    読んでいると 不思議と自分も山登りへ行きたくなる。
    山小屋でのご飯。
    休憩にたべるおにぎり。お菓子。
    駅前のラーメン。
    特別ではないはずなのに、すっごくおいしそうで食べたくなる。


    さすがに一人で山にはいけないけど
    ぶらり旅でも、したいなぁ。
    もちろん、本を持って。

  • 都会のキャリアの有る、割とストイックな女性の
    人生の中の6日間をピックアップして読ませる、
    スクラップブックの様なお話。

    彼女は山に登る。
    いろいろ持って。
    (山への装備や心情など。の他に、
    おやつに持って行く物のこだわりが面白い。)

    色々出会ったりもする。
    一度きりの出会いの人も、再会してしまう人もいる。
    それぞれの事を思い出したりもする。
    割とさっぱりした、理性的な女性と思う。

    でも、ちょっと無理な行軍もしたりする。
    一人の登山は心配になるので、なるべく
    無理せず楽しんでほしいと思う。

    山登りに興味は無いけれど、楽しそうだ。

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