- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041042175
作品紹介・あらすじ
40歳目前、雑誌の副編集長をしているわたし。仕事はハードで、私生活も不調気味。そんな時、山歩きの魅力に出逢った。山の美しさ、恐ろしさ、人との一期一会を経て、わたしは「日常」と柔らかく和解していく――。
感想・レビュー・書評
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H30.3.8 読了。
・「日々の出来事に心を擦り減らしていた時、山の魅力に出会った。四季折々の美しさ、恐ろしさ、人との一期一会。一人で黙々と足を動かす時間。山登りは、私の心を開いてくれる。」・・・背表紙より。
・40代女性の私が山登りを等身大で行っている姿がとても良い。肩肘張らずに読めた。
・「人を動かすのは心だ。心が擦り減っては動けない。」「いろいろな人に助けられている。」「思えば、<有難さ>を教えてくれることそのものが、山の有難さだ。」・・・山登りという非日常の中に身を置き、小さな判断ミスが命を落とすかもしれない環境の中で気づかされた言葉の重みも感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まるで日記を読んでいるようでした。
最近、『富士日記』を読みはじめたからかもしれないけれど、よく似た感情を抱きました。山での出来事が淡々と記されているのが心地良いのです。山へ向かうまでの準備の段階で出てくる沢山のおやつ、山での出会い、登っているときに湧き上がってくる感情、温泉の温もり……それらが、山の景色とともに流れていきます。
山登りには、無になれる瞬間が待っているようです。
山へ登ろう。そう思うとき、人は何かを山に求めているのかもしれません。-
昨夏に読んで北村薫さんへの苦手意識が消えた本です。マイブログ”しずくの水瓶”↓に感想を残しています。良かったらどうぞ!
http://am...昨夏に読んで北村薫さんへの苦手意識が消えた本です。マイブログ”しずくの水瓶”↓に感想を残しています。良かったらどうぞ!
http://amegasuki3.blog.fc2.com/blog-entry-336.html2018/07/30 -
しずくさん、こんばんは★
コメントありがとうございます。
ブログ読ませていただきました。
本当にしずくさんの綴られたとおりの
感想を...しずくさん、こんばんは★
コメントありがとうございます。
ブログ読ませていただきました。
本当にしずくさんの綴られたとおりの
感想をわたしも抱きました。
山に登らず、北村さん凄いです。
山に登られて本が好き、まさにしずくさ
んにぴったりですね。
『孤高の人』読んでみたいと思います!2018/07/30
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登山好きもありとても面白かった。
登山目線からはルートを確認したり、行っていない山行のシュミレーションになったり…。
またそれと並行した日常や主人公の心の葛藤が描かれていて面白い。
深い悲しみや不安がサッパリと書かれておりとても好感が持てる。
好きなタイプの小説。 -
雑誌の副編集長をしている主人公のわたし。
公私ともにどんよりしていたわたしが山に出会う。
そんなわたしの日記のような作品で、5つの山旅が描かれていて、章ごとにゆっくりペースで楽しく読めました。
登山のための持ち物、ルート決めなど、詳しく書かれていて、こんな感じなんだと登山の勉強にもなった。
ただ、主人公の登山経験値と単独行で目指す山の難易度が、本当に大丈夫なのかなぁ?と少し不安に思ったり…
そしてこんなに登山中に体調不良になりながら、それでも登っているのか…とびっくりしたり。
(作者自身は山に登ったことがない中で執筆されたらしい…それもびっくり)
何よりも主人公と一緒に、きらめく紅葉のアーチに感動したり、裸の岩肌の高さと危うさに慄いたり、目で見るだけでなく川の流れる音に風景の美しさを感じたり、読みながら自分も登山を体験できたような満足感を味わえました。 -
女性一人で本格的な山登り、、、
いいなぁー!!強いなぁー!!
私は思いっきりインドア派な人間なので、
ハイキングくらいは経験がありますが
大きなザックを背負って早朝に出発し、山小屋で雑魚寝する…なんてやってみようと思ったこともありません(笑)
ただ本著を読んでいると、山での非日常的な体験は、
言葉にできないような感動や達成感を感じさせてくれるんじゃないかと思いました。
歩き疲れてヘトヘトになった後のあたたかいご飯や温泉、
山ならではの雄大な景色や、圧倒的な自然と対峙する恐怖、
普段は出会わないような人との一期一会、
自宅に帰って登山靴を脱ぐ瞬間の爽快感など、笑
想像しただけで少しワクワクしてしまいます!!
ちょっぴり日常と違う体験をさせてくれたような、楽しい小説でした! -
日常での辛い出来事に遭った時、非日常を求めて山に登る、独身の女性編集者の登山の単独行日記。
自らの30数年前の山行を思い出しながら読み進めた。
そして、その行程のリアルさから、主人公と一緒に登っているかのような臨場感を味わえた。
しかし、著者はこの作品を、一度も山に登らずに書いたとか。作家の想像力たるや、畏るべし!!
主人公の山行の準備の記述で、携行する本の具体的な書名を出しているのはうれしい。今後、何を読もうかと考えた時の参考にもなる。
また、毎回ごとに山に持ち込む食べ物を、これでもかこれでもかと列挙しているのは、何ともおかしい。
すなわち、グミ、キャラメル、柿の種、ゼリー、じゃがりこチーズ味、ドライマンゴー、マドレーヌ、ドーナツ、etc。
思わず、生唾を飲み込む読者もいたことだろう(笑)
最近、山女が増えているという。この作品を読んで、山に登ってみようという女性がさらに増えるかも。
しかし、単独行はくれぐれも控えるようにとの、著者の言葉。
この作品、映画化の企画も進んでいるらしい。キャストが誰になるかも楽しみ。-
hongoh-遊民さん、お久しぶりです。
この本、私も読みました。
年末恒例の積読本救済のため、12月に(笑)。
そうなんです...hongoh-遊民さん、お久しぶりです。
この本、私も読みました。
年末恒例の積読本救済のため、12月に(笑)。
そうなんですよね。山の景色や、その行程もさることながら、
おやつと一緒に持って行った本が気になって気になって。
なかでも羊羹の一本まるかじり!
夢なんですが、まだ実現していません。
『作家のおやつ』はすぐに読みました。(またおやつです。笑)
映画化のお話があるんですか?
キャスト、ものすごく気になります!
急に寒くなりましたね。
どうぞ風邪などひかれませんように。2016/11/10 -
杜のうさこさん、コメント有難うございます。
『作家のおやつ』という本があるんですか?
面白そうですね。
文庫の帯に「映画化企画進行中!...杜のうさこさん、コメント有難うございます。
『作家のおやつ』という本があるんですか?
面白そうですね。
文庫の帯に「映画化企画進行中!」とあるだけなので、どこまで進んでいるのかはわかりませんが。
2016/11/11
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初心者登山コースにチャレンジしたアラフォー女子の
5つの体験談。
山でのマナーとか、危険とか知識とか出会いとか
そういうのをサクっと知りながらも「わたし」が
色んな意味で学び、リフレッシュし、そして成長する
楽しいお話でしたぁ~
登山やトレッキングでも、経験者なら共感できる部分も
結構あると思いますよ。 -
自身も山歩きが趣味。山岳ルートの採り方、登山中に起こるアクシデントや人との交流、食糧服装などの装備に関することなど興味深く読んだ。でも、著者は山の経験がないという。これには驚くとともに、少し、いや結構がっかりした。
購入してから1年近くほかの本を読みながら積読に近い状態だったが、白山登山の直後に読んだら3分の2以上を一気に読み終えた。山登りの魅力を十二分に読みとれる本だと思う。けど、やっぱり登山未経験者が書いた本なのはがっかり。 -
読み出してすぐになんとも著者さんらしい文体だなぁ...としみじみ。
山に持っていく道具の中にある本が、またなんともいえず
著者さんらしさを醸し出しているように思えておもわずくすり。^^
北村さんの著作では「円紫さんと私シリーズ」しか読んだことがなく
しかもまだシリーズを駆け出したばかりの途中なのですけれど
もしかしたらここに登場する「わたし」は円紫さんと「私」の「わたし」?
なのかと思ったくらいでした。
山はいい♪特に五月がいちばん好きです。
木々のつやつやした緑と初夏の風。
野花も鳥のさえずりも、水の流れも新鮮そのものという感じがして
GWにはかかさずどこかに行きます。
そしてそうそこの本の中の五月、有楽町の熱狂コンサートと
山登りがセットになっていたのにびっくりでした。あらまぁ「わたし」ったら。
私と一緒じゃないの~♪(笑)WGに有楽町と山に行くのを
ほぼ毎年の恒例行事にしているので嬉しくなりました。
私も本は持って行きます♪交通手段が電車、新幹線だったら必須です。
マイカーだったら持ちません。
いまだ日帰りばかりの万年初心者でしかありませんけれど
泊まることになったら山小屋では読まないだろうなと思うので
一冊あれば充分ですが…(笑)
それから山への食料は
読んでいるだけでおなかパンパン...
甘いものとスナック満載で少々参りました。 -
仕事帰りに立ち寄った書店で、「今、私が読みたいのはこの本だ!」と直感し、買って帰りました。
期待通り、読んでいると心がほぐれます。
主人公が山に登って自分を取り戻していくように、私はこの物語を読んでいる間、心が解放され、癒されました。
あー、山に登ってみたいなぁ。
大自然の中に自分を置いてみたい。
と本気で考えてしまいます。
人間って、自分と向き合う時間、大事な自分の時間があるからこそ、また毎日がんばれるんだな。
著者プロフィール
北村薫の作品





