桃月庵白酒と落語十三夜

  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041043172

作品紹介・あらすじ

男は強くなければ生きてゆけない。やさしくなければ生きて行く資格はない。加えて粋で乙でなければならない。その上モ テれば言うことない。それには――やっぱり落語でしょう!桃月庵白酒が語る「落語の骨頂」!

感想・レビュー・書評

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  • 落語を様々な観点から分析する。ある意味、テクスト論。与太郎についての話はとても新鮮。

  • 白酒満載。たのしい。

  • 楽屋のネタ話?のようなものを集めた本。

  • 落語というものがどうも構成至上主義、
    ストーリー至上主義になりつつある。
    時代の趨勢ともいえるが
    落語とはこうであるという
    「べき論」を語るのにこれらの要素が
    適しているからである。

    泣き所はここだ。
    笑わせどころはここだなど
    ポイントを抽出して評論したがる。

    しかし落語はそもそも省略の文化(再構築する)である。千両みかんを若旦那が食べれたのかどうかは見せてはいけない
    ただ、昨今は見せることもある。
    観客に想像力を預けない。

    簡単に完結してしまう。

    確かに落語は文化だが
    細かい取捨選択は演者である落語家に任せて
    観客はもっと肩肘張らずに見るものなんだと思う。

  • 杉江松恋✕桃月庵白酒の対談集。「文芸カドカワ」連載。13の噺をテーマに、噺の内容や演じ方を語っているのだが、だいたい派生エピソードか膨らんで、まるごと白酒本の趣き。

    軽くやりたい、すーっとやりたいという言葉が何回もでてくる。ギャグやツッコミで笑いを足す人のイメージが強かったけれども、引き算の人なんだなあ。
    一歩引いたところから見ていて、デブが怪談やっても怖くないでしょと言い切っているのがおかしい。白酒さんの怪談話、好きな人多いと思うのだけれども。

    落語家エッセイの基本?落語界裏話も面白い。雲助師匠が魅力的。読むと一門会に行きたくなるので、五街道雲助一門の宣伝としても完璧な本。

  • 落語家が普段何を考えて高座に上がっているか、ネタをどんな風に解釈しているか、過去の名人たちの得意なネタはどこがすごいかをものすごく下らなく、面白おかしく話したインタビュー集。落語は部室話ってのにものすごく納得した。しょーもないのが落語で、いまどきの完成された物語を求めるものとはちょっと違うというのも腑に落ちた。
    まあ白酒さんの凄まじいくだらなさに、読んでる途中で笑い声をあげることもしばしば。落語家ってのはしょーもない生き物なんだなあと感心した。

  • 2016年8月刊。ぽっちゃり体型とマクラでの毒舌が印象的な落語家、桃月庵白酒(とうげつあんはくしゅ)さんの対談エッセイ。◆13個の落語のネタを取り上げてそれをテーマに語り始めるもののすぐに話が脱線して、白酒さんの個人的な話や、師匠や弟子との付き合い方などの話にコロコロ転がるのが面白い。落語論的な内容も多く、白酒さんはああ見えて意外と真面目なんだなと思った。◆落語家でも、座布団の上でじっと動かずにいたら足がしびれるのだそうな。顔を左右に振るときに身体がちょっと動くことで血流が戻るので足がしびれないのだとか。

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著者プロフィール

(とうげつあんはくしゅ) 落語家。本名愛甲尚人(あいこうなおと)。1968年12月26日鹿児島生まれ。92年4月早稲田大学中退、五街道雲助師匠に入門。前座名「はたご」。95年6月 二ツ目昇進、「喜助」と改名。05年9月真打昇進し三代目「桃月庵白酒」を襲名。毒をまぶした現代的なまくらからの古典落語を聴かせ、寄席やホール落語会で大人気沸騰中。TV番組「噺家が闇夜にコソコソ」(フジテレビ系列)や映画「ぼんとリンちゃん」に出演するなど、高座を離れた分野でも活躍している。

「2016年 『桃月庵白酒と落語十三夜 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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